元NHKキャスターで、主にスポーツ、報道、情報番組を担当。取材して書くこと・話すことが得意。小学3年生で卓球を始め、慶應義塾大学在学中は全日本大学総合選手権大会(団体の部)出場。夢はスポーツ実況をすること。
<天皇杯・皇后杯 2023年全日本卓球選手権大会(一般・ジュニアの部)日程:2023年1月23日~29日 場所:東京体育館>
いよいよ開幕が迫った全日本卓球選手権大会。女子は、パリ五輪の選考ポイントランキング上位の早田ひな(日本生命)、伊藤美誠(スターツ)、木原美悠(JOCエリートアカデミー/星槎)などが出場予定である。大会を前に、テレビなどで試合の解説を務めている藤井寛子さんに見どころを聞いた。
【動画】藤井寛子さんによる解説
ジュニア女子は頭角表す張本美和「世界の経験もしっかりと積んでの全日本」
写真:張本美和(木下アカデミー)/撮影:ラリーズ編集部
先日の世界ユース選手権で、ことし15歳になりますがアンダー19(19歳以下)に出場して、決勝まで勝ち進んでいるんですよね。
世界の経験もしっかりと積んでの全日本を迎えると思うので、どんな戦いをしてくれるか楽しみにしています。
中学生はこの全日本選手権のジュニアの部でグッと成績を上げてシニアの方に挑戦していく選手もとても多くいるので、そういうところにも注目しています。
写真:由本楓羽(香ヶ丘リベルテ高)/撮影:ラリーズ編集部
五輪見据えてぶつかり合うシングルス「どの試合も興奮する」
見ていてどの試合もすごく興奮するだろうなというふうに思っているんですけれど。
この全日本卓球選手権大会というのは、パリ五輪も見据えた戦いにもなるのですが、ここでポイントを獲得できると、パリ五輪の代表圏にグッと近づきます。
写真:石川佳純(全農)/撮影:ラリーズ編集部
調整力が問われた中での出場となるので、本当にレベルの高い熾烈な争いが見られるんじゃないかなというふうに私も楽しみにしています。
写真:木原美悠(JOCエリートアカデミー/星槎)/提供:WTT
「どこが勝ってもおかしくない」混戦予想の女子ダブルス
いま特に強いのは、もちろん伊藤選手・早田選手なんですけれども、それに対抗するのが平野美宇選手(木下グループ)・石川選手のペア。
そして大藤選手・芝田沙季選手(ミキハウス)のペア。
そして長﨑選手・木原選手のペア。
あとは佐藤選手と橋本帆乃香選手(ミキハウス)。
写真:早田ひな(日本生命・写真左)・伊藤美誠(スターツ・写真右)ペア/撮影:ラリーズ編集部
そこに実業団の選手がどういうふうに絡んでくるか。
日本リーグはダブルスを組むこともとても多いので、そういうところで実業団の選手がどういうふうに挑んでいくかというところに注目しています。
ダブルスというのはどれだけやり込むかとか、いろんなことを考えてこられるかというところも大きく勝敗に関わってくると思うので。
ただシングルスが強い選手が勝つというわけではないと思っていますね。
全日本で優勝するということ
どのように練習をして試合に向かわれたのでしょうか?
写真:2010年の全日本卓球選手権女子ダブルスで戦う若宮三紗子(写真左)・藤井寛子(写真右)ペア/提供:アフロスポーツ
最初はなかなかうまくいかなったダブルスでも、お互いがお互いのためにいろんな技術を覚えたり、パートナーのために作戦を考えたり、コミュニケーションを取り合って、長い時間をかけて作り上げたというのが思い出になっていますね。
結果につながっていくときにはさらにみんなで喜べて、うれしかったなという思い出です。
1人できなくても2人でなら強い相手に勝てたという経験も多くあったので。
ダブルスは卓球のおもしろさが詰まっていると思います。
頭をフル回転させて戦術を組み立てて、実行して。うまくいったときの爽快感はダブルス特有ものだと思います。
写真:全日本卓球選手権大会の卓球台/撮影:ラリーズ編集部
不思議な勝ちもたくさんあったし、だけどやってきたことが形にできたということは、幻のようだけど、うれしい成果だったなと思ってます。
卓球人全員がこの大会に気持ちを向かわせて日々練習していると思います。
いろんな勝ち負けがあったりすると思うんですけれども、都道府県の代表として皆さん出られると思うので、悔いのないように、自分自身に自信を持ちながら、強豪たちに向かっていって挑戦してもらえたらと思います。
写真:二株麻依(写真左)、藤井寛子(写真右)/撮影:ラリーズ編集部