文:ラリーズ編集部
<天皇杯・皇后杯 2024年全日本卓球選手権大会(一般・ジュニアの部) 日程:2024年1月22~28日 場所:東京体育館(東京)>
28日、2024年全日本卓球選手権大会は最終日を迎え、女子シングルス決勝が行われた。
早田ひな(日本生命)が15歳の張本美和(木下アカデミー)をゲームカウント4-0で退け、昨年に続き連覇を飾った。この大会で落としたゲームはわずか1と圧巻の強さでの戴冠となった。
決勝の試合後、早田ひなが優勝会見で報道陣の質問に答えた。
早田ひな(日本生命)コメント
写真:早田ひな(日本生命)/撮影:ラリーズ編集部
決勝の勝因は
前回張本選手に対策された部分をさらにこちらが対策しました。
今回、ラリーになったときにタイミングをずらすことをお互いやっていて、強打に繋げることができなかったんですけど、我慢して我慢して、相手が難しいところや逆を突いたりと選択が良かったと思います。
シングルスのみの今大会でしたが
昨日、ダブルスの優勝している選手たちを見て、優勝っていいなあと思いました。
自分自身は出られたら3種目出たかったんですけど、今大会1種目ということで、今日絶対優勝して、優勝した人が見せるきらきら輝いた笑顔を自分自身で掴み取る事ができてよかったと思います。
選考会レースを振り返って
4歳から卓球を始めて、岸川(聖也)選手がオリンピックに出ていたり、伊藤(美誠)選手が15歳の時にオリンピックに出ているのを見たときに、自分もオリンピックに出たいなと思いました。
でも、こんなにも過酷な中、代表3人が選ばれているんだなと今回思い知らされたというか。
最初から最後まで1位で駆け抜けられたのは、本当に周りの方々に支えられて、常に目標があって頑張ってこれたおかげで、2年間こけることなく進んでこれたかなと思います。
写真:早田ひな(日本生命)/撮影:ラリーズ編集部
選考レースを独走できた要因や振り返ると
私は東京五輪に出場できなくて、リザーブで帯同して、こんなにもサポートがあって、選手の気持ちを考えて行動するのって難しいんだなと感じました。
今、たくさんの方に支えていただいて、たくさんの方が私に気を使って接してくださってて、だから絶対にパリ五輪に出たかったですし、出るだけじゃなくてパリ五輪で金メダルを獲るためにどうしていくかという行動だったり、すべてのことに気をつけて毎日過ごしていました。
卓球もそうですし、人としても成長した2年間だったなと思います。
パリ五輪シングルスに内定の気持ちは
今大会優勝したときに、全日本でさらに120点とってぶっちぎりで行きたかったんだなと感じましたし、それを実行できてよかったです。
この全日本でさえ緊張する舞台であるのは間違いなくて、パリ五輪ではどれくらい緊張してどれくらいいつも通りができないのかが楽しみですし、そこで現実を受け入れて、今持っている自分の力でやっていきたいと思います。
パリでいつも通りできるように、この半年間もっともっと自分に厳しく1日1日過ごしていきたいなと思います。
写真:早田ひな(日本生命)/撮影:ラリーズ編集部
今日の試合中も進化してひな語は出てきましたか?
言って大丈夫ですかね?ちょっと恥ずかしいんですけど。
『パラパラチャーハン』です。
記者の方誰もわかってないと思うんですけど、具体的には?
私は手足が長くて両サイドがとれるので相手が身体の真ん中を狙って来たりとかするんですけど、真ん中らへんに来た時に処理するときに使っている言葉です。
誰も理解できないですよね(笑)。すみません。
なぜパラパラなんですか?
それは秘密です(笑)。
パリに向けての収穫とは
卓球ではどの試合も技術、体力、メンタルが大事になってくるんですけど、今回自分のテーマとして『技術で抑えられるものはすべて技術だけで戦っていこう』と。
体力は6試合しかなかったので基本元気でしたが、卓球の試合は基本メンタル勝負になってくる。
駆け引きの中で勝手にメンタルを使っているところがあって、その中で『技術だけで勝負していく』ことがテーマだったので、そこは結構な確率でできたんじゃないかなと思います。
その結果が(大会通して)1ゲーム落としただけ、決勝も4-0に繋がっているかなと思います。
写真:早田ひな(日本生命)/撮影:ラリーズ編集部
東京五輪のシングルス出られなかった2人が今回出る
リオ五輪では平野選手がリザーブで、東京五輪は平野選手が3番目で私がリザーブ。オリンピックでリザーブという経験をしているからこそ、最後はつかみ取った切符なのかなと思います。
パリ選考を戦い抜いた3位以下の選手のためにも、私と平野選手は責任と覚悟を持って頑張っていかないといけないですし、日本代表として恥じないように成績はしっかり出さないとなという気持ちです。
早田ひな(日本生命)試合結果
4回戦
早田ひな(日本生命)4-0 竹前裕美子(エクセディ)
5回戦
早田ひな(日本生命)4-0 原芽衣(四天王寺高)
6回戦
早田ひな(日本生命)4-1 芝田沙季(ミキハウス)
準々決勝
早田ひな(日本生命)4-0 長崎美柚(木下グループ)
準決勝
早田ひな(日本生命)4-0 赤江夏星(デンソー)
決勝
早田ひな(日本生命)4-0 張本美和(木下アカデミー)