文:ラリーズ編集部
<天皇杯・皇后杯 2025年全日本卓球選手権大会(一般・ジュニアの部) 日程:2024年1月21~26日 場所:東京体育館(東京)>
25日、2025年全日本卓球選手権大会は大会5日目を迎え、男子シングルス準々決勝が終了した。
男子シングルス準々決勝では、張本智和(智和企画)と田中佑汰(個人)が対戦。バックハンドで試合の主導権を握った張本がゲームカウント4-0のストレートで勝利し、準決勝進出を果たした。
準決勝では松島輝空(木下グループ)との対戦となる。
写真:張本智和(智和企画)/撮影:ラリーズ編集部
試合後、張本が報道陣の質問に答えた。
張本智和 試合後のコメント
写真:張本智和(智和企画)/撮影:ラリーズ編集部
試合を振り返って
1、2ゲーム目の中盤でキーになるポイントがあって、そこを機に点数を離すことができました。
ゲームカウントが2-0になって僕も多少余裕が生まれましたし、3ゲーム目途中にリードされても1球1球追いつこうという気持ちでできたので、1、2ゲーム目を取り切れたのが大きかったなと思います。
自分の持ち味が1番出たプレーは
持ち味かどうかはわからないですけど、今日は中陣での引き合いでほぼ負けなかったので、そこは去年までにないところだと思います。
やっぱりどうしても下げられてしまう時はありますが、相手の得点のパターンで1球でも取り返すことで相手の調子も崩せると思います。
今日は特に1点負けてる場面や同点の場面で巻き返しがあったのが去年よりも成長したのかなと思います。
4ゲーム目の10-1リードでの観客に見せたロビングでのラリーについて
点差が離れていたときによく海外でもありますし、たぶん最後点数が離れてたので田中選手からそういうロビングが入って、1球そういうプレーをしました。
記念じゃないですけど、世界ではよくあるようなことなので、僕はあまりしたことなかったんですけど、今日久しぶりにやりました。
中国語での応援の声も聞こえていたが
パリ五輪以降、Tリーグや国際大会で中国の方のファンが増えているのを実感しています。
一昨日、昨日と(ファンの数が)徐々に増えてきて今日も多分増えたので、たくさん来てくれてすごく嬉しかったです。
タオルや声で応援していただくのは本当にありがたいなと思います。
海外のファンが増えた要因はどう思うか
たぶんパリ五輪でメダルを取っていたら、こんなにファンは多くないと思います。
あれだけ哀れだったから、悲惨だったからなのかわからないですけど、僕だったら「守ってあげたい」とか「かわいそうだな」って気持ちになりますね(笑)。
もちろんそうしたいと思ったわけではないですけど、やっぱり全力でやったからこそ、可哀そうとか悲しいなっていう気持ちを皆さんに共感してもらえたのかなと。
メダルを取ったら嬉しいですけど、過ぎちゃったことなので、メダルが取れなかった結果をそれなりに受け止めています。
今こうやって増えてくださったファンの方も大切しながら、次は皆さんと一緒に取れる。そのためのこれからの4年間なのかなと思います。
今回兄妹での優勝もかかっているが、それに対する意気込みは
僕にできることは男子シングルスの優勝のみだと思うので。
もちろん妹の試合は、今日の朝も動画を通して応援していましたし、明日の試合ももちろん応援します。
ただ、兄妹優勝っていうのは各々が自分のタイトルを取っただけになると思うので、やることは変わらず自分のプレーに集中する、妹のプレーを応援するっていうのは明日も変わらないかなと。
2連覇に向けて今の調子は
調子は自分の中では普通ですね。
去年の準々決勝も今日の準々決勝も自分の70、80%ぐらいですけど、去年の70%より今年の70%が高いのは確かです。
これ以上上げられるかどうかは試合次第ですけど、しっかり普段の練習から70~80%をキープできてるので、それが明日もできれば2連覇の可能性が高いと思います。
妹の戦いぶりを見て思うことは
去年よりも(相手から)向かってこられる立場になって、今日の試合やジュニアの決勝も劣勢でしたけど、負けられない戦いに勝つっていう力を身につけてると思うので、そこは僕の高校生にはなかったことだと思います。
やっぱりそこはすごく成長ですし、彼女も強いなと。
あとは明日以降、自分と同じくらい、そして自分より強い選手に向かっていく立場だと思うので、去年のリベンジを果たしてほしいなと思います。
安定して力を出すことについて
もちろん中国選手に勝つときは70~80%では足りないのかもしれませんが、自分の80%で勝てなければ勝てなくていいとは今でも思っています。
やっぱり100%以上のゾーンの入った自分をいつ出せるかわからないし、続くものでもないので、去年より今年、そして来年の70%のレベルを上げて、リスクを犯さなくても勝てるようになるべきだと思います。そして全日本はそれができる舞台です。
正直、世界卓球でそれができるかと言われたらまだ実力が足りないですけど、地道に練習を積み重ねていきます。
それ以上は求めないですし、それ以下も求めない。50%の発揮にならないように70~80%を絶対にキープする。
最低限それ以上でもそれ以下でもないプレーをするっていうことです。
写真:張本智和(智和企画)のベンチには森薗政崇(BOVSON)が入った/撮影:ラリーズ編集部
一般男子シングルス準々決勝
写真:田中佑汰(個人)/撮影:ラリーズ編集部
〇張本智和(智和企画)4-0 田中佑汰(個人)
11-5/11-8/11-7/11-3