文:ラリーズ編集部
<卓球・WTTファイナルズ香港2025 日程:2025年12月10日〜14日 場所:香港>
12月10日〜14日にかけてWTTファイナルズ香港2025(以下、WTT香港)が行われ、全種目で優勝者が決まった。
本記事では、WTT香港で話題となったトピックスを5つ紹介する。
王楚欽と孫頴莎がシングルスを棄権
写真:王楚欽(ワンチューチン・中国)/提供:WTT
シングルス世界ランキング1位の王楚欽(ワンチューチン・中国)と孫穎莎(スンイーシャ・中国)が、ともに準決勝で棄権を発表する異例の事態となった。
王楚欽は男子シングルス準決勝でトルルス・モーレゴード(スウェーデン)と対戦予定だったが、試合前に棄権。孫穎莎は女子シングルス準決勝の蒯曼(クアイマン・中国)戦で、第5ゲーム終了後に棄権を申し出た。
王楚欽の棄権の理由は発表されていないが、孫頴莎はゲーム途中での怪我による棄権となった。孫頴莎は年明けに開催されるWTTチャンピオンズドーハにもエントリーしており、万全の状態での復帰が待たれる。
林鐘勲/申裕斌ペアが優勝
写真:林鐘勲(イムジョンフン)/申裕斌(シンユビン・韓国)/提供:WTT
混合ダブルスでは、世界ランキング2位の林鐘勲(イムジョンフン)/申裕斌(シンユビン・韓国)ペアが頂点に立った。
林鐘勲/申裕斌ペアはグループリーグを1位で通過すると、準決勝では世界ランキング1位の林詩棟(リンシドン)/蒯曼(クアイマン・中国)ペアをゲームカウント3-1で撃破。さらに決勝では、パリ五輪金メダルの王楚欽/孫穎莎ペアをストレートで下した。
中国が誇る最強ペアを連続で破る快進撃を見せ、価値ある優勝を成し遂げた。
松島輝空が王楚欽に肉薄
写真:松島輝空(木下グループ)/提供:WTT
男子シングルス1回戦では、松島輝空(木下グループ)が世界ランキング1位の王楚欽と対戦。松島は果敢な攻めでゲームカウント3-1と、一時勝利に王手をかけた。しかし、第5ゲームを12-10で制した王楚欽が流れを引き戻し、最終的には逆転で王楚欽が激闘を制した。
今シーズンの松島は、1月の全日本選手権優勝に始まり、自身初のWTTチャンピオンズ制覇や世界ランキングTOP10入りなど、まさに出色の出来であった。
今大会では結果としては1回戦敗退となったものの、間違いなく来シーズン以降にも繋がる試合となったことだろう。
女子シングルスでは同士討ちが多発
写真:王曼昱(ワンマンユ・中国)/提供:WTT
女子シングルスは、出場16名中、中国勢が7名、日本勢が6名、韓国勢が2名、マカオから朱雨玲(ジュユリン)と、国別の偏りが目立つ構成となった。
その影響もあり、1回戦から同士討ちが続出。日本勢では伊藤美誠(スターツ)対長﨑美柚(木下グループ)、大藤沙月(ミキハウス)対橋本帆乃香(デンソーポラリス)が対戦。中国勢では孫穎莎と王藝迪(ワンイーディ)、石洵瑶(シシュンヤオ)と陳幸同(チェンシントン)、さらに韓国勢も朱芊曦(チュチョンヒ)と申裕斌が激突した。
ヨーロッパの選手も多数出場した男子とは異なり、女子は引き続き中国、日本、韓国の強さを示した結果となった。
張本智和が4度目の正直
写真:張本智和(トヨタ自動車)/提供:WTT
男子シングルスでは、張本智和(トヨタ自動車)がファイナルズ初の優勝。準々決勝ではフェリックス・ルブラン(フランス)、準決勝では林詩棟(リンシドン・中国)をそれぞれフルゲームで下し、決勝ではトルルス・モーレゴード(スウェーデン)をゲームカウント4-2で撃破。堂々の内容で頂点に立った。
張本はこれまでWTTファイナルズ(WTTカップファイナルを含む)で3度決勝に進出しながら、いずれも準優勝に終わっていたが、今回4度目の挑戦でついに栄冠を手にした。
WTTファイナルズ香港2025最終結果
男子シングルス
第1位:張本智和(トヨタ自動車)
第2位:トルルス・モーレゴード(スウェーデン)
第3位:王楚欽(ワンチューチン・中国)、林詩棟(リンシドン・中国)
女子シングルス
第1位:王曼昱(ワンマンユ・中国)
第2位:蒯曼(クアイマン・中国)
第3位:孫穎莎(スンイーシャ・中国)、陳熠(チェンイー・中国)
混合ダブルス
第1位:林鐘勲(イムジョンフン)/申裕斌(シンユビン・韓国)
第2位:王楚欽(ワンチューチン)/孫穎莎(スンイーシャ・中国)
第3位:林詩棟(リンシドン)/蒯曼(クアイマン・中国)、松島輝空/張本美和(木下グループ)






