写真:フェリックス・ルブラン(フランス)/撮影:ラリーズ編集部
大会報道 フェリックス・ルブラン「腹立たしいことに彼は常に私の“ほんの少し上”を行く」中国に肉薄もあと一点が届かず銅メダル<世界卓球2026>
2026.05.10
文:ラリーズ編集部
<2026 ITTF世界卓球選手権ファイナルズ ロンドン大会(団体戦) 日程:4月28日~5月10日 場所:ロンドン(イギリス)>
9日、ITTF世界卓球選手権ファイナルズ ロンドン大会は12日目を迎え、ノックアウトステージ準決勝では中国とフランスが対戦。
第1試合でフラビアン・コトンが王楚欽(ワンチューチン)相手に大熱戦も惜敗。続く第2試合ではフェリックス・ルブランが林詩棟(リンシドン)を破り、マッチカウント1-1に。
勝負の分かれ目となった第3試合、梁靖崑(リャンジンクン)がアレクシス・ルブラン相手にゲームカウント0-2から大逆転勝利を決める。巻き返したいフランスだったが第4試合、王楚欽がフェリックスに勝利を挙げ、フランスの決勝進出は叶わなかった。
試合後、男子フランス代表選手に話を聞いた。
男子フランス代表選手 コメント
フェリックス・ルブラン
── これほどのビッグマッチを戦い抜き、結果として敗退が決まった今、どのような思いが一番強いですか?
フェリックス・ルブラン:悔しさと悲しさですね。私たちは勝利にかなり近づいた瞬間もありましたが、同時にまだ距離があるとも感じました。チーム全員が自分の試合を全うしたと思います。自分たちのレベル、あるいは最高のレベルでプレーできました。その点については後悔はありません。
もちろんチャンスはいくつかありましたが、今日は勝利には届かなかったということです。
── それでも勝てると信じていましたよね? 何度もあと一歩のところまで迫っていました。
フェリックス・ルブラン:もちろんです。最初から信じていましたし、試合中も、そして終わった今でも「勝てる」と信じています。チームとして、彼らとの差はそれほど大きくないと思っています。今日は彼らが勝ちましたが、私たちが勝っていてもおかしくありませんでした。とはいえ、やはり彼らのほうがまだ少し一枚上手ですね。
世界ランク1位の王楚欽(ワンチューチン)選手を擁しているというのは、やはり中国にとって大きな強みです。ですが、2年前やこれまでの試合内容と比較すれば、確実に差は縮まっています。私たちは正しい道を歩んでいます。非常に若いチームですし、お互いをよく知っていて、仲も最高です。この団体戦のメンバーで、これから何年も素晴らしい時間を共にできると願っています。
── 勝敗はいくつかの細かい部分で決まったと思いますか?
フェリックス・ルブラン:ええ。アレクシスの試合が極めて重要でした。なぜなら、その後の試合で勝てる保証はまったくなかったからです。
林詩棟(リンシドン)選手は素晴らしい選手ですし、フラビアンも王楚欽選手に対して信じられないような試合をしましたし、今大会を通して素晴らしい活躍をしました。ですが、大会前の評価では(強豪相手に)彼を本命視する人は少なかったでしょう。ですから、勝利まではまだ距離がありましたが、フラビアンは間違いなくチームに勢いを与えてくれました。
ですが梁靖崑(リャンジンクン)選手は試合をひっくり返し、勝利をもぎ取りに行きました。その後、私は王楚欽選手を倒すために素晴らしい試合をすることができませんでした。悪い試合をしたとは思いませんが、平均的な内容でした。王楚欽選手を倒すには、平均的なプレーでは足りないのです。
── それは、彼が本当に実力で上回っていたからですか? それとも君が自分のプレーを押し通せなかったからでしょうか?
フェリックス・ルブラン:いえ、例えば前回のワールドカップと比較すると、今日はお互いにそれほど調子が良くなかったように感じます。少しフラストレーションが溜まるのは、私が最高のプレーをすれば彼も最高のプレーをし、私が少し調子を落とせば彼も少し落とすのに、彼は常に私の「ほんの少し上」を行くことです。
それは少し腹立たしいことですが、対戦を重ねるごとに徐々に差は縮まっています。今日も8-8の場面がありました。試合中、「自分は戦えている」と感じますし、圧倒されているとは思いません。
── 最後のゲーム以外は、ということですね。
フェリックス・ルブラン:ええ、最後のゲームは流れの問題もあったと思います。私にとっては少し厳しい展開でした。彼を相手にすると、ゲームの出だしが非常に重要です。彼は立ち上がりからプレッシャーをかけてきますし、私はゲームカウント1-2でリードされていました。
団体戦という側面も、最後のゲームでは少し影響したかもしれません。うまく対処しきれませんでした。ですが全体として、卓球の内容自体は互角に戦えているという印象を持っています。とにかく彼のほうが強いのは事実ですが、対抗はできています。
── 銅メダルについてはどうですか?
フェリックス・ルブラン:メダルを獲得できて嬉しいです。チームを誇りに思いますし、自分自身、スタッフ、そして全員を誇りに思います。これはそう頻繁に起きることではありません。
今夜すぐにその余韻に浸ることはできないかもしれませんが、少しずつ喜びを噛み締めたいと思います。そして2年後、さらに良い結果を出せるよう戻ってきたいです。
── チームとしても個人としても中国にこれほど肉薄したことは、今後の大きな希望になりますか?
フェリックス・ルブラン:ええ、もちろんです。今は負けた直後なので言葉にするのは難しいですが、世界最強のチームを倒せると感じられることは、非常に大きなモチベーションになります。
先ほども言ったように、出場した3人はみんなとても若いです。自分たちの成長を信じていますし、将来チャンスがあると確信しています。
フラビアン・コトン
── 中国戦を振り返っていかがですか?
フラビアン・コトン:試合を戦い抜き、私の後にも熱い展開が続いたのは良いことでした。私自身も素晴らしい試合ができましたし、チームの戦いぶりにはとても感銘を受けています。この経験を来年に繋げていけるのは良いことですね。
── あなたは魂をぶつけるようなプレーで、観客を惹きつけていました。いかがでしたか? 試合の終盤は緊張しましたか?
フラビアン・コトン:もちろん、スコアの面では今は手放しで喜ぶのは難しいです。チームが負けてしまい、このマッチに勝つことができなかったわけですから。しかし、私たちは素晴らしいプレーをしましたし、ポジティブな要素をしっかり持ち帰りたいと思っています。
── 今年、あなたは実際に世界ランク10位以内に到達するのではないかと目されています。来年のこと、そしてこれまでに成し遂げてきたことについてどう考えていますか?
フラビアン・コトン:今はまだ、来年のことなどを考えられるタイミングではないです。
── 世界を驚かせるまで、あと一歩のところまで迫っていました。何が一番悔しかったですか?
フラビアン・コトン:もちろん、チーム全員ができるだけ良い色のメダルを獲りたいと思っていました。チームとして本当に、本当に素晴らしい試合ができたと思います。
残念ながら勝利を掴んで決勝に進むことはできませんでしたが、たとえ負けたとしても、中国を相手に個人個人が素晴らしい戦いを見せたことは事実です。
── 中国チームと他のチームの間には、どのような違いがあると感じますか?
フラビアン・コトン:彼らは長い間、世界最高のチームであり続けています。この25年間ほど、すべての大会で優勝しているような非常に強力なチームです。
接戦になったときでも彼らは屈することなく戦い、彼らを倒すのは本当に困難でした。ですが、今回のような接戦ができたことは本当に良かったと思います。
アレクシス・ルブラン
── 中国チームと他のチームの間には、どのような違いがあると感じますか?
アレクシス・ルブラン:非常に違いは大きいです。ええ、本当に悔しい。私たちは素晴らしい試合をしましたが、彼らは本当に強かった。マッチカウント2-1でリードして、彼らを追い詰めるところまで行きながら、あと一歩で届かなかったのはやはり落胆します。
フラビアンも、私たちを(マッチカウント)1-0のリードに導くところまであと一歩でした。いくつかの小さなチャンスを逃してしまいましたが、彼らとの差は縮まっています。この感覚を維持しなければなりませんが、今はまだ、現実を受け入れるのが少し辛いです。
── ターニングポイントは君の試合でしたね。2ゲームを先取してマッチポイントもありました。そこから悪いほうへ転がってしまいましたね。
アレクシス・ルブラン:ええ、私の試合に関しては悪いほうへ転がってしまいました。彼らは徐々に適応し、リラックスしてプレーし始めました。第3ゲームを取れていれば良かったのですが。その後、最後の2ゲームは完全に支配されてしまいましたから。
第4ゲームで盛り返しはしましたが、全体的には少し押されていました。本当に残念です。
── 銅メダル獲得という結果は、少なくとも少しは満足できる結果でしょうか?
アレクシス・ルブラン:もちろんです。もともと最初の目標はメダルを獲ることでした。それは決して当たり前のことではありませんし、私たちが成し遂げたことを過小評価してはいけません。ただ、今は喜びよりも悔しさの方が勝っています。
でも、明日やもっと先になって振り返れば、やはり素晴らしい大会だったと言えるでしょう。
── レベルの面ではあなたが言ったように差が縮まっていると思います。それは今後のモチベーションになりますか?
アレクシス・ルブラン:その通りです。今すぐにはそう思えませんが、1週間か2週間して練習に戻るときには、このモチベーションを継続しなければならないという思いになるはずです。
対戦するたびに私たちは彼らに近づいています。ですから、2年後には形勢を逆転させるチャンスがあると信じています。
── さらに前進し、もっと勝つためには、こうした困難な瞬間を経験することも必要なのかもしれませんね。
アレクシス・ルブラン:経験せずに済むならそれに越したことはありませんが、これが糧になることを願っています。
男子ステージ1A
第1戦:〇フランス 3-0 チャイニーズタイペイ
〇アレクシス・ルブラン 3-0 郭冠宏
〇フェリックス・ルブラン 3-1 馮翊新
〇シモン・ゴジ 3-0 徐絃家
アレクシス・ルブラン – 馮翊新
フェリックス・ルブラン – 郭冠宏
第2戦:〇フランス 3-1 ドイツ
シモン・ゴジ 1-3 ベネディクト・デューダ〇
〇フェリックス・ルブラン 3-1 邱党
〇アレクシス・ルブラン 3-1 ドミトリ・オフチャロフ
〇フェリックス・ルブラン 3-0 ベネディクト・デューダ
シモン・ゴジ – 邱党
第3戦:〇フランス 3-2 日本
アレクシス・ルブラン 0-3 張本智和〇
フェリックス・ルブラン 1-3 松島輝空〇
〇フラビアン・コトン 3-2 戸上隼輔
〇フェリックス・ルブラン 3-0 張本智和
〇アレクシス・ルブラン 3-2 松島輝空
男子ノックアウトステージ
1回戦:〇フランス 3-0 アメリカ
〇フラビアン・コトン 3-0 カナック・ジャー
〇フェリックス・ルブラン 3-0 LIANG Jishan
〇シモン・ゴジ 3-0 ナンダン・ナレーシュ
フェリックス・ルブラン – LIANG Jishan
フラビアン・コトン – カナック・ジャー
2回戦:〇フランス 3-0 ポルトガル
〇アレクシス・ルブラン 3-1 ティアゴ・アポロニア
〇フェリックス・ルブラン 3-0 マルコス・フレイタス
〇フラビアン・コトン 3-1 ジョアン・ジェラルド
アレクシス・ルブラン – マルコス・フレイタス
フェリックス・ルブラン – ティアゴ・アポロニア
準々決勝:〇フランス 3-0 ブラジル
〇フラビアン・コトン 3-0 ウーゴ・カルデラノ
〇フェリックス・ルブラン 3-0 ギリェルメ・テオドロ
〇アレクシス・ルブラン 3-1 レオナルド・イイヅカ
フェリックス・ルブラン – ウーゴ・カルデラノ
フラビアン・コトン – ギリェルメ・テオドロ
フランス 1-3 中国〇
フラビアン・コトン 2-3 王楚欽〇
〇フェリックス・ルブラン 3-0 林詩棟
アレクシス・ルブラン 2-3 梁靖崑〇
フェリックス・ルブラン 1-3 王楚欽〇
フラビアン・コトン – 林詩棟








