10代の伊藤美誠、30代の吉田海偉がポーランドの地で大暴れ【大会レポート・ITTFポーランドOP】 | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

文:座間辰弘(ラリーズ編集部) 写真:Getty Images

卓球ニュース 10代の伊藤美誠、30代の吉田海偉がポーランドの地で大暴れ【大会レポート・ITTFポーランドOP】

2017.10.14

文:座間辰弘(ラリーズ編集部) 写真:Getty Images

ITTFチャレンジ・ポーランドオープン<チェンストホバ>(2017年10月4日〜8日)

【大会総括】日本の若手とベテランが活躍

10月8日にポーランドオープンの全日程が終了。女子は4回の日本人対決を制した17歳の伊藤美誠(ITTF世界ランク7位,10月現在)が女子シングルスで優勝。8月のチェコオープンに続くツアー連覇となった。

男子は元日本代表の吉田海偉(世界ランク無し)が男子シングルスで準優勝を果たした。かつてはフットワークを活かしてオールフォアで攻めるプレースタイルだったが、36歳になった今はブロックとループドライブでしのぎながら、チャンスボールをフォアハンドで決めにいくスタイルで勝利を重ねた。

女子ダブルスでは、加藤美優(同21位)、前田美優(同58位)の「みゆみゆ」ペアが準優勝を果たした。年代別では、U21男子で、及川瑞基(同91位)が優勝した。

追われる立場となった17歳の伊藤美誠

伊藤美誠は、大会参加者の中で世界ランクが最も高く、今回の大会では追われる立場となった。同じ10代の木原美悠、加藤美優との対戦では、最終第7ゲームまでもつれたが、最後は伊藤美誠がトップランカーの意地を見せた。

現在、日本の女子選手で世界ランキング50位以内に位置するのは11人。その半数以上が10代の選手である。来春にスウェーデンのハルムスタッドで開催される世界選手権の代表に選ばれるのは5人。代表一次選考会が10月17日から始まり、12月23日から最終選考会が行われる。また、来年1月には全日本選手権も開催される。国内競争の厳しさが日本のレベルを押し上げている。

女子最終結果

女子シングルス
優勝:伊藤美誠、準優勝:芝田沙季、ベスト4:加藤美優、LI Qian (ポーランド)

女子ダブルス
優勝:杜凱琹・李皓晴 (中国香港)、準優勝:加藤美優・前田美優、ベスト4:MIKHAILOVA Polina(ロシア)・PAVLOVICH Viktoria(ベラルーシ)、GALIC Alex(スロベニア)・MORET Rachel(スイス)

女子U-21
優勝:MITTELHAM Nina (ドイツ)、準優勝:SUN Jiayi (クロアチア)

男子最終結果

男子シングルス
優勝:アルナ(ナイジェリア)、準優勝:吉田海偉、ベスト4:ゲラシメンコ(カザフスタン),DUDA Benedikt(ドイツ)

男子ダブルス
優勝:何鈞傑・呉柏男(中国香港)、準優勝:DESAI Harmeet・GHOSH Soumyajit (インド) ベスト4:DUDA Benedikt・MENGEL Steffen (ドイツ)、ゴラク・王増翠(ポーランド)

※日本男子はダブルス不参加

男子U-21
優勝:及川瑞基、準優勝:LANDRIEU Andrea (フランス)

日本選手の主な試合結果

男子シングルス

決勝
吉田海偉 2 (-7,11,-8,6,-8,-12) 4 アルナ (ナイジェリア)

準決勝
吉田海偉 4 (7,11,3,6) 0 DUDA Benedikt (ドイツ)

準々決勝
吉田海偉 4 (-9,10,6,-10,6,7) 2 ROBINOT Quentin (フランス)

女子シングルス

決勝
伊藤美誠 4 (7,9,-5,11,10) 1 芝田沙季

準決勝
伊藤美誠 4 (8,-10,9,12,-6,-7,7) 3 加藤美優
芝田沙季 4 (8,9,10,-10,8) 1 LI Qian (ポーランド)

準々決勝
伊藤美誠 4 (5,8,-4,7,5) 1 大藤沙月
加藤美優 4 (11,-2,7,4,-9,9) 2 李皓晴 (中国香港)
芝田沙季 4 (6,-7,10,-7,-7) 1 MITTELHAM Nina (ドイツ)

女子ダブルス

決勝
加藤美優/前田美優 2 (6,-9,-10,5,-7) 3 杜凱琹/李皓晴 (中国香港)

準決勝
加藤美優/前田美優 3 (6,9,5) 0 MIKHAILOVA Polina(ロシア)/ PAVLOVICH Viktoria(ベラルーシ)

準々決勝
芝田沙季/塩見真希 2 (6,-5,11,-11,-8) 3 杜凱琹/李皓晴 (中国香港)
加藤美優/前田美優 3 (5,9,10) 0 MADARASZ Dora/ PERGEL Szandra(ハンガリー)

男子U21

決勝
及川瑞基 3 (-6,5,-9,10,8) 2 LANDRIEU Andrea (フランス)

準決勝
及川瑞基 3 (9,10,6) 0 ISMAILOV Sadi (ロシア)

女子U21

2回戦
木原美悠 0 (-6,-8,-4) 3 HO Tin-Tin (イングランド)

1回戦
大藤沙月 2 (9,-4,-8,6,-9) 3 BAJOR Natalia (ポーランド)
木原美悠 3 (6,6,6) 0 BOLTON Emily (イングランド)

※試合結果の見方

表記ルール:
選手名A ゲーム数(各ゲームのポイント)ゲーム数 選手名B

各セットのポイントの表記例:
選手Aが選手Bと対戦し、1ゲーム目11対6、2ゲーム目11対5、3ゲーム目12対10で選手Aが勝ち、選手Bが負けた場合、

「選手A 3(6,5,10)0 選手B」
または
「選手B 0(-6,-5,-10)3 選手A」
と表記。