文:ラリーズ編集部
国際卓球連盟(ITTF)は6日、ITTF副会長であり、カタール卓球協会会長のハリル・アルモハンナディ氏が、WTT理事に就任したことを発表した。
WTT(World Table Tennis)とは、ITTFが今春明かした「卓球の商業化」を前面に押し出した新たな大会構想で、先日、WTT評議会のチェアマン(議長)に中国卓球協会会長・劉国梁(リュウグォリャン)氏の就任が発表されていた。
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カタール卓球協会会長がWTT理事に就任
ハリル・アルモハンナディ氏は、ITTFの副会長として2018年のITTF戦略計画策定やガバナンスの進展など、ITTFの発展に貢献してきた。また一方で、カタール卓球協会会長として、中東地域における卓球の知名度を高めることにも成功している。毎年開催されるワールドツアープラチナ・カタールオープンでは、最高額の賞金を提供し、世界のトッププレーヤーがこぞって参加する大会となった。
「WTTは卓球が成長し、世界最大のスポーツの一つになるために必要なプラットフォームを提供している。WTTのリーダーシップに関わることができて本当に興奮しています」とハリル・アルモハンナディ氏はコメントを残している。
ITTF会長のトーマス・ワイカート氏は「彼の豊富な経験と専門知識がWTTの利益のために活用されることは卓球界にとって素晴らしいニュースです。卓球界の未来はこれまで以上に明るいものとなるでしょう」と語っている。
WTT構想とは
3月3日のITTFの発表によると、現行のワールドツアーなどの個人戦大会は、2021年よりWTT構想のもと、新たな名称、新たな形式の大会に置き換えられる計画だという。
図:ITTF発表の新大会構想WTT/作成:ラリーズ編集部
まず、WTTのイベントは「グランドスマッシュ」と「WTTシリーズ」という2つに大きく分けられる。
「グランドスマッシュ」はプロ卓球の新しい頂点となる大会として、年間に最大4大会を実施。「WTTシリーズ」はチャンピオンズ(TIER1)、スターコンテンダーズ(TIER2)、コンテンダーズ(TIER3)の3ランクとその年間王者を決めるカップファイナルを合わせて、年間最大30大会が行われる計画だ。
「卓球の商業化」が念頭におかれ、上位大会(TIER1、TIER2、カップファイナル)の参加者を世界ランキング上位から選ぶことでスター選手を参加しやすくする。更にTIER1とカップファイナルの試合会場も劇場、バー、クラブ、小規模スタジアムなども選択肢に入れ、音楽やダンスも組み合わせた大会にしたいと発表しており、エンタメ性の向上を意識している。これらはスポンサーを集めやすくする方針と見て取れる。