文:ラリーズ編集部
日本卓球協会の星野一朗専務理事は26日、2020年度第2回理事会後のオンライン取材に応じ、11月の国際大会における日本選手の動向について語った。
男女6選手が中国での大会に参加意思
国際卓球連盟(ITTF)は、11月に男女W杯、ITTFファイナル、WTTマカオの4大会を中国で実施すると発表しており、日本選手にも招待が届いていた。
写真:2019年グランドファイナルでの石川佳純/撮影:ラリーズ編集部
星野専務理事は、「WTTマカオについては(出場選手は)不確定である」と前置きし、平野美宇(日本生命)、石川佳純(全農)、伊藤美誠(スターツ)、佐藤瞳(ミキハウス)、張本智和(木下グループ)、丹羽孝希(スヴェンソン)が中国に渡航し、世界ランキングポイントにも関わるW杯、ITTFファイナルに参加する意思表明をしていることを明かした。
協会派遣はせず自費参加に
従来、日本卓球協会では、高額な賞金が出る男女W杯、グランドファイナルの3大会については、選手自己負担での参加としていた。今回の4大会についても、自費参加という形をとり、協会からスタッフなども派遣しない。
写真:星野一朗氏/提供:アフロスポーツ
「今回の大会は手続き的に時間がない中で参加してほしいという要請が(ITTFから)あったことに加えて、ほぼ2ヵ月間中国で滞在を余儀なくされるようなスケジュールだった。そのため、協会派遣はしないが、選手たちが参加意思を示したら選手の意向を尊重しますというスタンスを取りました」と星野氏は、スタッフ含めた選手団を協会派遣しない背景を述べた。
約2か月間の滞在スケジュールに
現在ITTFから発表されている日程は、女子W杯が11月8~10日、男子W杯が11月13~15日、ITTFファイナルが11月19〜22日、WTTマカオが11月25~29日となっている。
新型コロナウイルスの影響で、中国に渡航し試合に参加するには、入国時にPCR検査を行うために3日間拘束され、中国国内の省をまたぐ際にさらに2週間の拘束措置がとられるという。
その間、練習環境は用意されるとのことだが、11月の約1ヵ月間の大会参加のためには、行き帰り合わせてさらに約1ヵ月間の隔離期間がとられ、約2ヵ月を要することとなる。