文:石丸眼鏡
2020-2021シーズンのTリーグも、いよいよ佳境を迎えている。各チームの残り試合数は4〜7試合となり、リーグ戦の7割以上を消化した状況だ。
現在のリーグ首位は、男子・琉球アスティーダ、女子・木下アビエル神奈川。2チームの逃げ切りか、それとも逆転か、終盤戦の緊迫した戦いに注目が集まる。
リーグ優勝の行方が気になるところだが、一方で、プレーオフ進出争いからも目が離せない。Tリーグではリーグ戦終了後、上位2チームがプレーオフファイナルを戦い、年間王者を決定する。
今回は、各チームのプレーオフファイナル進出に必要な勝利数を確認、プレーオフ進出ラインを調べてみた。
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プレーオフ進出ライン男子編 琉球は王手、木下が追随
まずは男子から見てみよう。
リーグ首位は琉球アスティーダ。9連勝を含む14勝を挙げ、積み重ねた勝ち点は43、2位木下マイスター東京に12差をつけ圧倒的優位といえる状況だ。
図:Tリーグ男子の勝敗、勝ち点、残り試合/作成:ラリーズ編集部
琉球は残り4試合のうち1勝すると勝ち点は最低でも46となる。この場合、木下、岡山リベッツ、T.T彩たまの3チームの試合結果に関わらずリーグ2位以上が確定する。一番乗りでのプレーオフ進出が濃厚だ。
リーグ2位の木下の勝ち点は現在31、リーグ戦7試合を残しており、うち5勝を挙げると勝ち点は最低でも46となり、同じくリーグ2位以上が確定する。
写真:木下マイスター東京メンバー/提供:©T.LEAGUE
プレーオフ進出ラインが目に見えている上位2チームに対し、3位岡山、4位彩たまはやや厳しい位置にいると言わざるをえない。岡山と彩たまは残り試合を全勝したとしても、他チームの結果次第ではプレーオフ進出を逃す可能性があるのだ。いわゆる自力でのプレーオフ進出が断たれている状況だ。とはいえ、諦めるにはまだ早い。2位木下との対戦結果次第ではまだまだチャンスがある。
残り試合数は少ないが、岡山は対木下戦を3試合、彩たまは4試合残している。直接対決で木下を叩くことができれば勝ち点差は一気に縮まり、プレーオフ進出が現実味を帯びてくる。男子のプレーオフ進出は、この2チームと木下の対戦に命運が託されているといえるだろう。
プレーオフ進出ライン女子編 木下、日本生命優位、追う日本ペイント
続いては女子編。
リーグ首位は木下アビエル神奈川。14試合を消化し勝ち点は39、2位日本生命レッドエルフとの勝ち点差は7と接戦だ。しかし、残り試合数が木下は7、日本生命は4と差が大きく、勝ち点以上に木下が優位な状況だ。
図:Tリーグの女子勝敗、勝ち点、残り試合/作成:ラリーズ編集部
木下は残り7試合のうち2勝すると勝ち点は最低でも45となり、リーグ2位以上が確定する。プレーオフ進出は目前だ。
写真:木下アビエル神奈川メンバー/提供:©T.LEAGUE
リーグ2位の日本生命の勝ち点は現在32、3位日本ペイントマレッツを勝ち点で12上回っているものの、日本ペイントは6試合を残しており、まだ安泰とはいえない。日本生命は残り4試合を全勝すれば日本ペイントの結果に関わらず、2位以上が確定する。3勝1敗の場合でも、勝ち点が42以上に到達すればリーグ2位以上が確定する。
写真:日本生命レッドエルフメンバー/提供:©T.LEAGUE
3位日本ペイントも同じく、残り全試合を勝ち点4で勝利した場合は、2位以上を確定させることが可能だ。まずは2月5日の日本生命との直接対決に勝利して、プレッシャーをかけたいところ。今年最後の大阪ダービーは注目必至だ。
4位名古屋はかなり厳しい状況にある。残り試合を全勝しても最大勝ち点は38。現時点の木下の勝ち点に追いつくことができず、日本生命と日本ペイントをかわし2位に入ることができるかどうかの瀬戸際となり、2チームの結果次第でのプレーオフ進出となる。
終盤の展開に注目
プレーオフ進出をかけた激しい戦いがを制し、プレーオフファイナルへ駒を進めるのはどのチームになるだろうか。プレーオフファイナルは男子が2月26日、女子が2月27日に開催。いずれも東京・立川立飛アリーナで開催される。
第3代Tリーグ王者が決定する瞬間を見逃すな。
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