【卓球】審判のやり方や種類、役割は?ジェスチャーやアナウンスも紹介 | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

写真:T2ダイヤモンド試合前、伊藤美誠(写真左)と佐藤瞳(写真右)に話す審判/撮影:ラリーズ編集部

卓球技術・コツ 【卓球】審判のやり方や種類、役割は?ジェスチャーやアナウンスも紹介

2020.09.15

卓球における審判は、試合を円滑に進めるために不可欠な影の功労者と言える。大会によっては参加選手が審判を行う場面もあるだろう。今回はそんな卓球の審判にスポットを当て、基本的なやり方や公認審判員についてご紹介する。審判をすることになった時に慌てることのないよう、しっかり確認しておこう。

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審判の種類

卓球の審判は主審と副審の2人からなる。卓球台の横に、主審と副審が台を挟んだ形で配置される。主審は得点の判断や点数のコール、副審は主審の判断の補佐や得点板の操作などを担当する。

公認審判員のいないオープン戦などでは1人で主審と副審を兼ねる形で試合を進めることもある。アナウンスなどの役割は適宜簡略化されることがあるので、臨機応変に対応する必要がある。

主審の役割

主審の担当する役割を詳しく見ていこう。

まずは試合における様々な判定だ。サイドとエッジの判断や、サーブがルールに則っているかどうかなどをチェックする。促進ルールにおけるラリー回数のカウントも主審が務める。プレーごとに得点したプレイヤー側の手をあげ、副審に得点者を伝える。主審と副審で判定が割れた場合でも、最終的な判断は主審が下すことになっている。


写真:Tリーグで主審を務める大前ケイ子さん/撮影:ラリーズ編集部

さらに、試合中の種々のコールも主審の役割だ。各プレーの前には両者の点数をコールする。この時、得点は英語で、サーブ権を持つプレーヤーの方からコールを行う。同点の場合は「〇〇オール」となる。他のコールとしては、レットやタイムアウトがある。

副審の役割

続いて、副審の役割について紹介する。

副審も主審同様、プレーに関する様々な判定を行う。ただし、あくまで主審の補佐という位置づけであり、最終的な判断は主審に委ねられる。副審側のサイドラインのエッジ判定は主審側からは見えにくいため、副審の判断が大きな意味合いを持つことになる。

また、副審は得点板の操作も行う。主審の得点判断に従い、得点板を更新する。試合前の練習や、タイムアウトなどの時間管理も副審の役割だ。

ジェスチャーについて

審判は様々なジェスチャーを用いて判定を伝える。

まず、得点時には得点したプレーヤー側の腕を上げる。この時、肘は曲げ、手はグーの形で握るようにする。

他の台からボールが飛んでくるなどしてラリーを中断する場合は、「レット」のコールと共に右手を開いてまっすぐ挙げる。同様に、サーブがネットインしてやり直しになる場合は「ネット」のコールと共に右手を挙げる。

打球がエッジボールになり有効と認める場合は「エッジ」と言いながらボールがバウンドしたあたりを指差す。一方で、サイドと判定した場合には「サイド」と言いながら両手を肩の前あたりに挙げ、手のひらを自身の体へと向ける。

試合中のアナウンスについて

主審は試合を進行する上で種々のアナウンスを行う。

試合開始時には、「ファーストゲーム 〇〇(選手名) トゥ サーブ ラブオール」と宣言して始める。簡略化して、単に「ラブオール」とだけいうこともある。

各ゲーム終了時には「ゲーム トゥ 〇〇(選手名) △△(スコア)」、試合終了時には「ゲームアンドマッチ トゥ 〇〇(選手名)」とコールする。

公認審判員とは

日本卓球協会が定める審判員の資格として、公認審判員、上級公認審判員、公認レフェリーの3つが存在し、協会が定める試験に合格すると、これらの資格が得られる。上位の資格ほど取得が難しくなるが、審判を担当できる試合も多くなる。公認レフェリーの資格まで取得すると、国際審判員資格試験の受験資格が得られ、世界での活躍も視野に入ってくる。

ここでは、最も取得しやすい公認審判員について紹介する。受験資格は中学校卒業者で、所属加盟団体ごとに試験が実施され、合格すると所属加盟団体長から認定を受ける。任期は3年間で、その後は更新の手続きが必要となる。

公認審判員としての認定を受けると、各大会の審判として要請を受けるようになり、主要国内大会の審判実務や大会運営などを担当することができる。選手としてだけではなく、審判としても規模の大きな大会に参加することを目指してみてはいかがだろうか。

まとめ

ここまで様々な角度から卓球の審判について見てきた。単に点数をカウントするだけが審判の役割ではない。選手として大会に参加する際は、審判をしなければならない場面に備えて、最低限の知識を持って臨むようにしよう。また、興味のある方は公認審判員として日本の卓球界を支えるという選択肢も検討してみて欲しい。

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