卓球技術・コツ 【高校卓球】感覚を取り戻すために試行錯誤…手首付近の感覚練習
2022.04.13
卓球の低年齢化が進む中、遅咲きで全国大会を目指す選手に送る本企画。第12回のテーマは、「感覚を取り戻すためのアプローチ」についてだ。
今回も中学から卓球を始めた卓球歴3年の宗萌美さん(千葉商科大学附属高校1年生)をモデルに、プロコーチの原田隆雅氏(礼武卓球道場)が指導する様子をご紹介する。
原田隆雅(はらだたかまさ)。現役時代は福岡の名門柳川高校から同志社大学、実業団のリコーで活躍後、葛西(東京都江戸川区)に礼武卓球道場を設立。プロ卓球コーチとしてジュニアから大人まで幅広い世代を指導。テレビCMの卓球シーン監修なども手掛ける。
このページの目次
宗さんの現状
原田:宗さんの状態は相変わらず良くなく、新しいメニューにも取り組みにくい状態です。
はっきり言って練習にもならないので、この1ヶ月はほとんどゲーム練習だけをやってきました。
ゲーム練習になると多少は形になっているので、配球、コース、相手の弱点などの戦術面をメインに指導してきましたが、この1ヶ月間は試合しても誰にも勝てていない状況でした。
しかし、ついこの前たまたま勝てたので、これからの練習も少しずつ変えていこうと思っています。ですが、依然として意図した練習ができていない状態です。
今は技術や内容にこだわる段階ではなく、とにかく少しでも楽しんで練習ができれば良いという方針でやっています。
実際の練習動画 2:06~
原田:動画を見てもらったらわかるように、宗さんは咄嗟に面が作れていないので、頭で考えると手元が狂ってしまいます。
また、バウンドしてすぐを捉えてはいますがラケットに当たる場所が定まっていません。
こうなってしまうと練習が成立しないので、多球練習でとにかく動いて当てる感覚を鍛えます。(フォアは当たる場所が相変わらず自分側に近いので詰まってしまいます。打点を早める練習が必要です。)
手首に近いところで打球させる感覚練習
原田:また、手首の癖を改善するためにラケットの持ち方を変えて打たせてみました。動画のような持ち方だと打点は掴みやすくなると思います。
悪い癖を直すために打球時に面を回すように打つことを意識させます。ひねりを使って球を弾き飛ばすイメージです。
実際の練習動画4:46~
原田コーチのコメント
原田:今回も内容は厳しいものですが、面白いなと思ったのは、手首から先の可動範囲が広いから感覚が崩れてしまっている可能性が高いということです。
より手首に近いところで打たせてみると感覚が少し良くなったので、これが改善へのヒントになればいいなと思っています。(この練習は台上などの感覚練習をやる際にもオススメです。)
目標は変わらず全国大会出場なので、引き続き練習をやっていきたいと思います。
ありがとうございました。