卓球技術・コツ 【卓球技術】一発でぶち抜く!裏面でのカウンタードライブの3つのポイント
2022.09.06
文:加藤拓也コーチのYouTube KATO卓ちゃんねるより
ペンホルダーはバックに集めれば強い球は返ってこないと思われることが多いため、裏面での強打ができれば相手に怖さを与えることができます。
「これができると試合が変わる!脱中級者講座」の第17回では、裏面でのカウンタードライブのコツと練習法を、加藤コーチの技術指導を通して詳しく見ていきましょう。
【加藤拓也(かとう たくや)】京都府・洛東高等学校から京都産業大学を経て、現在は天王山卓球スクール北山店でコーチを務め、子どもから大人までを幅広く指導する。戦型は右利きの中国式ペンホルダーでフォア表ソフト、バック裏ソフト。中学生から卓球を始めながら、全国大会出場経験も持つ。自身の個人チャンネルであるKATO卓ちゃんねるでは、中ペン、表ソフトの技術をメインに練習や試合の動画を多く配信している。(写真提供:本人)
このページの目次
裏面でのカウンタードライブ
加藤:今回は裏面でのカウンタードライブのポイントについて解説していきたいと思います。
ペンホルダーの場合、「バックはブロックで合わせるしかできない」と思われると相手に怖さを与えられなくなってしまいます。
しかし、相手のループドライブに対してラケットをしっかり振り抜いてカウンタードライブをすることによって、一撃で点を取れるうえ、相手に怖さを与えることができます。
少し派手な技術ですが、覚えておいて損はない技術です。
裏面でのカウンタードライブのポイント①:ラケットの面をかぶせ気味にしてボールが落ちてすぐを捉える
加藤:1つめのポイントとしては、ラケットの面を被せ気味にして、ボールが落ちてすぐのタイミングで捉えることです。
相手の回転に押し負けないためにも面を被せることは大前提としてやってもらうと良いのですが、そこで意識することは指と前腕の使い方です。
指は親指や中指、薬指に意識を向けましょう。それに加えて前腕をドアノブを開ける向きに回してあげることによって、ラケットの角度を自然に寝かせることができるようになります。
また、フォアのカウンターであれば打点を少し落として打つことも可能ですが、バックのカウンターで打点を落とすことは難しいので、ボールが落ちてすぐのタイミングで捉えるように意識しましょう。そうすることによって、相手の回転を利用することができるようになります。
この2つを意識することで、打球のブレがなくなっていきます。
裏面でのカウンタードライブのポイント②:体を使って右側に振り抜く
加藤:2つめのポイントとしては、体を使ってラケットを右側に振り抜く意識を持つことです。
ペンホルダーの選手は、よく小手先だけでドライブをしがちなのですが、それだと相手の回転が強い時に押さえ込むことが難しくなるので体をしっかり使うようにしましょう。
大げさにやる必要はないので、相手のボールに合わせて体を左から右に動かして振り切るようにしてください。(横方向にスイングするような形になります。)
裏面でのカウンタードライブのポイント③:打ち終わりにラケットの先端を下げる
加藤:3つめのポイントとしては、打ち終わりにラケットの先端を下げることです。
大げさにやると、スイング後にバック面が上に来るようにスイングします。この動作をすることで前腕を早く動かすことができます。
前腕がしっかり回っているとボールに強い回転をかけられるようになり、そのスイングの流れで次のフォアハンドに繋げることができます。
ボールの威力を上げることに加えて切り返しもスムーズになるので、意識してやってみましょう。
実際のお手本動画 5:02~
技術の練習方法
加藤:多球練習で構わないので、まずはゆっくりのボールをカウンターすることから始めましょう。
下回転のボールを出してもらって自分のツッツキに対して相手がゆっくり持ち上げてきたところをカウンタードライブする、という形になります。
速いボールよりもゆっくりなボールの方がタイミングが取りづらいため、相手のボールに合わせて自分の形を作って打球することを徹底して練習しましょう。
本技術を活かした戦術
加藤:ここからは実際の試合でどのような展開で使うかについて紹介していきます。
まずはレシーブからの展開です。
相手のサービスに対してミドルに厳しくツッツキを送ります。(フォアに送る場合もありますが)相手が詰まるような場所にツッツキを送ることで相手は自分のバック側に持ち上げてくることが多くなるので、バッククロスにカウンターをします。
相手の体勢を崩してカウンターで仕留めるというような形になります。
サービスからの展開も同じような考え方で、ミドルに横下回転のロングサービスを出してから相手に持ち上げさせてカウンターをバッククロスに打つ展開や、バックの深いところに横下のロングサービスを出して相手がバックに持ち上げてきたボールをストレートにカウンターをする展開があります。
ただし、ストレートへのカウンターは難しいので、まずはクロスにカウンターができるように練習しましょう。
練習でやっていることがそのまま試合でも使えるように意識して展開を組み立てていきましょう。
まとめ
加藤:今回お伝えさせてもらったカウンタードライブは魅力的な技術なので、覚えておいて損はないです。
しかし、これはあくまでも裏面ブロックの延長戦上にある技術です。まずは裏面ブロックの基本ができるようになってから練習すると良いです。