卓球技術・コツ 【卓球技術】表ソフト使用選手必見!2種類のカウンタースマッシュのコツ
2022.02.19
文:加藤拓也コーチのYouTube KATO卓ちゃんねるより
表ソフトを使用している選手にとってカウンタースマッシュは必要不可欠な技術です。
「これができると試合が変わる!脱中級者講座」の第15回では、2種類のカウンタースマッシュのコツと練習法を、加藤コーチの技術指導を通して詳しく見ていきましょう。
【加藤拓也(かとう たくや)】京都府・洛東高等学校から京都産業大学を経て、現在は天王山卓球スクール北山店でコーチを務め、子どもから大人までを幅広く指導する。戦型は右利きの中国式ペンホルダーでフォア表ソフト、バック裏ソフト。中学生から卓球を始めながら、全国大会出場経験も持つ。自身の個人チャンネルであるKATO卓ちゃんねるでは、中ペン、表ソフトの技術をメインに練習や試合の動画を多く配信している。(写真提供:本人)
このページの目次
- 1 2種類のカウンタースマッシュのポイント
- 2 相手の力を利用するカウンタースマッシュのポイント①打点を早くリズムに合わせて打球する
- 3 相手の力を利用するカウンタースマッシュのポイント②小さく体をまとめてスイングする
- 4 相手の力を利用するカウンタースマッシュのポイント③強くインパクトしすぎない
- 5 自分の力で打ち返すカウンタースマッシュのポイント①ボールを引き込んで頂点で打球する
- 6 自分の力で打ち返すカウンタースマッシュのポイント②体全体を使って強くインパクトする
- 7 自分の力で打ち返すカウンタースマッシュのポイント③ラケットをしっかり振り切る
- 8 2つのカウンターの注意点
- 9 まとめ
- 10 動画はこちら 【卓球】表選手は絶対覚えるべき二種類のカウンタースマッシュ!
- 11 KATO卓ちゃんねる
- 12 【連載】これができると試合が変わる!脱中級者講座 加藤拓也コーチ編
2種類のカウンタースマッシュのポイント
加藤拓也(以下、加藤):今回は2種類のカウンタースマッシュのポイントについて解説していきたいと思います。
表選手の醍醐味であるカウンタースマッシュ、これができれば試合中でも自分に流れを持っていくことができます。やはり表選手の一番の得点源と言っても過言ではないです。
そのカウンタースマッシュもただドライブに合わせてパチパチ打つだけではなくて、場面に合わせて2種類使い分けることによって安定して点を取りに行くことが可能になります。
相手の力を利用するカウンタースマッシュのポイント①打点を早くリズムに合わせて打球する
加藤:ではまず、相手の力を利用するカウンタースマッシュについて解説していきます。
この技術を行う上で意識したいポイントの1つめは、打点を早くしてボールのリズムに合わせて打球する、ということです。
この技術は基本的に速いボールに対して行うことが多いです。その速いボールに対して打点を落として引き込んでしまうと、振り遅れて上手くカウンターができなくなってしまいます。
なので、相手のボールの威力を借りるためにも打点を早くすることは重要です。
また、打点を早くするためにはリズムを取ることが大事になってきます。
自分なりのリズムの取り方で構いませんので、ボールに対してリズムを取って合わせて打つ、ということを意識するようにしましょう。
実際のお手本動画 2:29~
相手の力を利用するカウンタースマッシュのポイント②小さく体をまとめてスイングする
加藤:2つめのポイントは、小さく体をまとめてスイングするということです。
相手の力を利用するのでスイングはコンパクトにしたいです。
そのコンパクトな振りのコツとしては、打つ瞬間に体を沈めてまとめるようなイメージです。軽く膝を曲げるでも構いません。
このような形で振ると相手の力を抑えることができるようになります。
打点を早くしようとして体が伸び上がってしまわないようにしましょう。
実際のお手本動画(別アングル) 3:34~
相手の力を利用するカウンタースマッシュのポイント③強くインパクトしすぎない
加藤:3つめのポイントとしては、ブロックの延長のようなイメージで打つことを意識し、強くインパクトしすぎないということです。
相手の力を利用するので、自分の力はあまり加えたくありません。そこでブロックのように「受け止めて打つ」イメージで打つと良いです。
自分の力で打ち返すカウンタースマッシュのポイント①ボールを引き込んで頂点で打球する
加藤:次に、自分の力を利用するカウンタースマッシュについて解説していきます。
意識したいポイントの1つめは、ボールを引き込んで頂点で打球するということです。
この技術はループドライブやあまり速くないボールに対して使うことが多く、先ほどの技術と違って打点の早い所で取ろうとすると、体が突っ込んでしまう恐れがあります。
それを防ぐためにもまずは体でボールを引き込んで頂点で打球することを意識しましょう。(ただし、表ソフトなので頂点よりも打点を落としてしまうとどうしてもボールの質が下がってしまうので、あくまでも頂点で打球することを意識しましょう。)
体を使ってボールを引き込む時には左半身(右利きの場合)を意識しましょう。左手でボールを取りに行くようなイメージでスイングすると良いです。
実際のお手本動画 5:57~
自分の力で打ち返すカウンタースマッシュのポイント②体全体を使って強くインパクトする
加藤:2つめのポイントとしては、体全体を使って強くインパクトするということです。
自分の力で打つので、当たる瞬間は強い方が良いです。そうじゃないとボールの回転に負けてしまいます。
下半身で溜めを作って、回転に負けないだけのインパクトを体全体で作ることが大事です。
その時に、左半身でボールを抑え込むことを意識することで相手の回転に負けないスマッシュを打つことが可能になります。
自分の力で打ち返すカウンタースマッシュのポイント③ラケットをしっかり振り切る
加藤:3つめのポイントとしては、ラケットをしっかり振り切る意識を持つ、ということです。
中途半端なスイングで打つよりも振り切ってしまった方が相手の回転にも負けにくいですし、バウンド後のボールの伸びも変わってきます。
ホップするような弾道になって相手のミスを誘うようなボールになれば、いわゆる「一撃必殺」のボールに進化します。
2つのカウンターの注意点
①常にボールにやや前進回転を加える
加藤:ここまで紹介してきた2つのカウンターの注意点を解説していきます。
注意点の1つめとしては、表ソフトでも常にボールにやや前進回転を加える、ということです。
これはすごく重要で、ネットを超えないといけないのでボールの軌道は直線よりも弧線を描く方が安定して入るようになります。
ラケットは後ろから前に振り、食い込ませてやや前進回転をかけて打つことを意識しましょう。
②常に足の微調整を行う
加藤:2つめのポイントは、常に足の微調整を行うということです。
左右の動きはある程度自然に行うことができますが、前後の動きは意識しないと曖昧になりがちです。
特に、後ろに動く時は打球時に左足を下げることが大事になってきます。
練習でも球質やコースに変化をつけてもらって、足の微調整を常に意識してカウンターをするようにしましょう。
まとめ
加藤:今回お伝えさせていただいたカウンター、これがあるだけで相手に怖さを与えることができますし、何より爽快感があります。上から叩くような表らしいプレーができるようになるので、是非一度お試しください!