卓球技術・コツ 【卓球技術】台上から攻撃的に仕掛けられる3種類のフリックを解説!
2022.07.10
文:加藤拓也コーチのYouTube KATO卓ちゃんねるより
チキータ、ストップ、ツッツキなどのレシーブ技術が多用される中でフリックは軽視されがちです。しかし、軽視されがちだからこそ使いこなすことができれば大きな武器になります。
「これができると試合が変わる!脱中級者講座」の第18回では、3種類のフリックのコツと練習法を、加藤コーチの技術指導を通して詳しく見ていきましょう。
【加藤拓也(かとう たくや)】京都府・洛東高等学校から京都産業大学を経て、現在は天王山卓球スクール北山店でコーチを務め、子どもから大人までを幅広く指導する。戦型は右利きの中国式ペンホルダーでフォア表ソフト、バック裏ソフト。中学生から卓球を始めながら、全国大会出場経験も持つ。自身の個人チャンネルであるKATO卓ちゃんねるでは、中ペン、表ソフトの技術をメインに練習や試合の動画を多く配信している。(写真提供:本人)
加藤:今回は3種類のフォアフリックについて解説していきます。フリックもただ弾くだけではなく、様々なフリックを織り交ぜることで得点することができます。返球されたとしても攻めやすいボールが返ってくるため、試合を優位に進められます。
このページの目次
攻撃的フリック①:クロスに速いフリック
加藤:1番オーソドックスなフリックで、3種類のフリックの中で最も得点を取りやすいため、まず最初に覚えていきたいです。意識してほしいポイントの1つ目は「体の向きを反対に向ける」ことです。体を相手のバック側に向けながらフォア側にフリックをバチっと打つことで相手の逆を突けるため、球が遅くても得点を取ることができます。
実際の練習動画 3:17~
加藤:2つ目に意識してほしいポイントは「打つコース」です。相手が手を伸ばせば届くクロス側を狙うか、手を伸ばしても届かないクロス側を狙うのかでは得点率に大きな差が出ます。理想はサイドを切ったフリックです。
攻撃的フリック②:ストレート方向へ流しフリック
加藤:この技術は試合で最も多用しやすく逆を突きやすい技術です。このときに意識してほしいポイントは「ラケットにボールを持たせる感覚を養う」ことです。ストレート方向は距離が短いため、しっかりラケットにボールを持たせないとオーバーしてしまいます。また、ストレートのフリックを使うことでクロス側へのフリックとのスピード差をつけられるため、相手にとって取りにくいボールになります。
実際の練習動画 5:45~
加藤:続いて意識してほしいポイントは「フリックの次の球をクロスで待つ」ことです。流しフリックをした後はクロス側に帰ってきやすいので、回り込んで攻めるまでをセットにして練習しましょう。
攻撃的フリック③:ツーバンフリック
加藤:こちらの技術は1番相手を驚かせられるフリックです。フリックは速いボールが来るイメージなので、ツーバンフリックが来ると返球が甘くなる可能性が高まります。この時のポイントは「力を逃がす感覚を養う」ことです。この技術は相手の裏をかくことが大事です。多少浮いても構わないので、台から出ないように短く止めるということを意識しましょう。
実際の練習動画 7:48~
加藤:また、この技術の多用は厳禁です。前で待たれている状態ではただの打ちやすい上回転なので、基本的には長いフリックを見せておいて重要な場面でツーバンフリックを使うようにしましょう。
フリックの注意点
加藤:フリックの時はラケットを握りすぎないようにしましょう。強く握ってしまうと流しフリックやツーバンフリックがやりにくくなってしまいます。
まとめ
加藤:ストップやチキータが流行っている中で、フリックを使いこなすことができれば相手に嫌がられる卓球をすることができます。試合に勝つためにフリックを極めてみましょう。