卓球技術・コツ 【卓球技術】ペンホルダーや表ソフト必見!台上で先手を取るフォアフリックの基本
2021.10.16
文:加藤拓也コーチのYouTube KATO卓ちゃんねるより
上級者との対戦ではいかに台上で先手を取るかが勝負を決めると言っても過言ではありません。
「これができると試合が変わる!脱中級者講座(天王山卓球スクール・加藤拓也コーチ)」の第6回では、フォアフリックのコツと練習法を、加藤コーチの技術指導を通して詳しく見ていきましょう。
【加藤拓也(かとう たくや)】京都府・洛東高等学校から京都産業大学を経て、現在は天王山卓球スクール北山店でコーチを務め、子どもから大人までを幅広く指導する。戦型は右利きの中国式ペンホルダーでフォア表ソフト、バック裏ソフト。中学生から卓球を始めながら、全国大会出場経験も持つ。自身の個人チャンネルであるKATO卓ちゃんねるでは、中ペン、表ソフトの技術をメインに練習や試合の動画を多く配信している。(写真提供:本人)
このページの目次
フォアフリック
加藤拓也(以下、加藤):今回は、私自身が一番得意な技術でもあるフォアフリックについて解説していきたいと思います。
表ソフトの選手や、ペンホルダーの選手は、フォアフリックをして台上で先手を取ることができればそれだけで次の球をスマッシュやドライブに繋げることができるようになるため、ぜひとも覚えていただきたい技術です。
フォアフリックのポイント①身体の前で打つ
加藤:ここからはフリックの基本となるポイントをいくつか紹介していきます。
1つ目のポイントは、身体の前で打つということです。
フリックをするときについ手を伸ばして打ちに行ってしまう人も多いと思いますが、そうすると手先の感覚だけになってしまい安定しません。そのため大切なのは身体ごとボールに近づいて、身体の前で打球することです。
ここでボールに近づく際に、ラケットを持った手だけで近づくのではなくて、フリーハンドも一緒に近づいていき、ボールを両手でつかむような意識で入っていくようにしましょう。
フォアフリックのポイント②身体全体を使う
加藤:2つ目のポイントは身体全体を使って打つということです。
フリックをするときについ腕や手先だけで打ってしまうことも多いと思います。しかしその場合はいるボールは入るけど、入らないボールは入らないようになってしまい、試合などの緊張した場面で安定して使うことができません。
そのため、フォアフリックをするときは、台の中で小さなフォアハンドを打つつもりで身体全体を使ってフリックするようにしましょう
フォアフリックのポイント③足と手を一緒に出さない
加藤:3つ目は、足と手を一緒に出さないことです。
台上に入る際に足と手が同時に入ると、身体がボールに向かって突っ込んでいってしまうため、押す力が強くなりフリックが安定しなくなります。また、戻りも遅くなるため、次のボールにも対応できなくなってしまいます。
卓球はネットを超えさせるスポーツですので、やはり弧線を描くためにも、まずは足を先に動かして台上に入る、その後に打球する、といった順番を徹底するようにしましょう。このとき、注意してほしいのは右足だけで行かないようにすることです。右足だけで一歩で近づこうとすると、身体が台上に突っ込んでしまうので、左右、もしくは右左右など数歩に分けて台上に入っていくようにしましょう。
また、特にペンホルダーの選手はフォア前のフリックだけではなく、バック前の回り込みフリックも練習するとよいでしょう。
以上のことを意識して皆さんもぜひフォアフリックをマスターしましょう。