卓球技術・コツ 【卓球技術】バックドライブのミスを減らすコツは「フリーハンドでキャッチ練習」
2021.03.30
文:吉田和也コーチのYouTube 神戸TCチャンネルより
バックドライブを打つ際、ラケットの角に当たってしまうであったり、待ち切れず手だけが出てしまったりしてミスをすることに悩んでいる卓球プレーヤーも多いのではないでしょうか。
兵庫県伊丹市にある卓球場・神戸TCスタジオのオーナー吉田和也さんが、そのミスを防ぐコツを紹介します。
「これができると試合が変わる!脱中級者講座」の第3回は、バックドライブのミスを減らす練習方法を、吉田さんの技術指導を通して詳しく見てみましょう。
【吉田和也(よしだ かずや)】近畿大学附属福山高校から近畿大学を経て、現在は神戸TCスタジオのオーナーを務める。インターハイや全日本選手権、国体代表の経験も持ち、関西の強豪・近畿大では、関西学生選手権ダブルス優勝を果たす。社会人になってからも全日本選手権ミックスダブルスベスト16、全日本クラブ選手権団体2位など、全国でも実績を残している。右シェーク裏裏。変化のわかりづらい“七色の”巻き込みサービスが武器。(写真提供:本人)
このページの目次
ポイントはフリーハンド
吉田和也(以下、吉田):バックドライブを打つときに、ラケットの角に当たってしまったり、待ち切れずにお尻が出てしまったりする方にはぜひ試してもらいたい練習方法があります。
意識するポイントは“フリーハンド”です。
写真:劉詩雯(リュウスーウェン・中国)/提供:ittfworld
中国選手を見てもわかるように、フリーハンドがボールの飛んでくる位置に合っています。
このフリーハンドを意識した練習を行い、対下回転にも対上回転にも対応できるバックドライブを身につけましょう。
写真:樊振東(ファンジェンドン・中国)/提供:ittfworld
フリーハンドの左手でキャッチする練習
吉田:最初は多球練習で上回転のボールを出してもらい、そのボールをフリーハンド(左手)でキャッチしましょう。
注意点は、ボールの来る位置を予測して、止まってキャッチすることと、自分のお腹の前でキャッチできるように飛んでくるボールのライン上に入っておくことです。
ボールを自分から前に掴みに行ってしまったり、来る位置を予測せずに動きながらキャッチしにいってしまったりするのは悪い例になります。足も一緒に動かすクセを付けましょう。
また、キャッチのタイミングは、ボールがバウンドしてから頂点付近に構えた手のひらギリギリまで飛んでくるのを待ちましょう。
実際の練習動画はこちら 1:31~
実際の打球時もフリーハンドを意識
吉田:フリーハンドでのキャッチができるようになったら実際にボールを打っていきましょう。
その際にラケットが台より下に下がってしまうと、ラケットの角に当たるミスや空振りの原因となりますので注意が必要です。
キャッチするつもりで出した左手の位置にラケットも合わせると、キャッチする前にラケットに当たるはずなので、その位置でドライブします。
左手を打球点に合わせて、右手は下げすぎないように打球します。
ラケットの角に当たるミスが多い人は、最初は強く振らなくても良いので、まずは台の下にラケットが落ちてないかを意識して練習しましょう。
体全体で調整することが大事
吉田:低いボールが来たときは、手を伸ばすのではなく、体全体を低くして調整します。
フリーハンドの左手をボールの位置に合わせ、ラケットを下げすぎず、高い位置でドライブする練習をしてください。
そうすることで、ラケットの角に当たるミスや、ジャストミートしないミスは減っていきます。
もし下回転に対して、ネットミスが多くなるときは、ラケット面の角度を上に調整すればミスを減らすことができます。
>>関連記事 対下回転バックドライブのポイントは“角度” 威力を上げてミスも減らすコツ
連打も同様にキャッチ練習から
吉田:次は、バックドライブを連打する場合の練習です。相手のブロックを挟むと変化やバラつきが出るため、崩れやすくなります。
表:下回転→上回転と連打する際の変化
練習方法としては、下回転をバックドライブし、それをブロックをしてもらい、返ってきたボールをキャッチします。
ポイントは、下回転をドライブした後、連打できる姿勢に構えておくことです。ドライブした後、体が起き上がって直立した姿勢でボールをキャッチしても意味がありません。
キャッチすることは目的ではなく、次を打つためのキャッチであることを忘れないようにしましょう。また、手だけでボールを取りに行くのではなく、足を動かして体で迎えに行くことが大事です。
実際の練習動画はこちら 6:54~
キャッチで球の速さ、位置を確認しズレを減らす
吉田:このキャッチ練習で感覚を掴んだら実際に打っていきましょう。
上回転を打つ際は、ラケットを下げる必要はなく、左手の前で待っていたラケットをそのまま振りぬくだけです。
左手を打球点に合わせて、お腹の前で打てるようにボールのライン上に入る。キャッチのときと同じように動きましょう。これは上回転でのバック対バックでも同様です。
キャッチで球の速さ、位置を確認することでズレが少なくなると思います。下回転、上回転、連打と自分の苦手な部分を重点的にやってみてください。