今回は、卓球の試合のルールの中でもレットについて解説します。

卓球におけるレットとは？

レットとは、打ったボールが無効となり、やり直しとなることを指します。よくあるレットとしては、サーブがネットに当たってから相手コートに入った場合や、他の台からボールが飛んできて競技を中断する場合などがあります。

卓球のレットの具体事例

日本卓球協会の定めた基本ルールによると、以下のような場合（2025年6月1日時点）にレットになります。

①サービスで打ったボールが、自分のコートでバウンドした後にネットに触れて相手コートに入ったとき。いわゆる「ネット」の場合。ネットに触れたボールが、レシーバーまたはダブルスのパートナーによって「オブストラクション」された（着用または所持するものに触れた）場合。

②レシーバーが構えていないのに、サービスが出された場合。ただし、レシーバーまたはそのパートナーのいずれもボールを打とうとしなかった時に限る。

③ラリー中に競技条件が乱れた場合。他の台からボールが侵入してきたり、地震や停電など競技者の制御しがたいことが起き、競技が続けられないと主審が判断した時にレットになる。

④競技が主審または副審によって中断された場合。

⑤車椅子競技では

・サービスで打ったボールが、レシーバーのコートでバウンドした後にネット方向に戻った場合。
・サービスで打ったボールが、レシーバーのコートに止まった場合。
・シングルスにおいてサービスで打ったボールがレシーバーのコートでバウンドした後に、フォア・バックどちらかのサイドラインを横切った場合。

卓球のレットとフォルトの違い

フォルトとは

フォルトは、ルール違反によるサービスミスで相手の得点になることを意味します。

サービスがルールに違反していないか疑わしかったとき、1回目は注意を受けるだけで終わり実質的にレットとなることが多いですが、2回目からは即失点となります。

フォルトになるとき

サービスをするときに以下のように審判が判断した場合、2回目からフォルトになります。

①サービスを打つ前に、いったん静止していない場合。

②トスをする際、手のひらを開かずにボールを握っている場合。

③トスをする際、ボールがフリーハンドの手の平以外（指の上など）のところに乗っている場合。

④サービストスの高さが16cm未満の場合。

⑤サービスのトス角度が30度より大きい場合。

⑥トスを上げた時にボールに回転をかけている場合。

⑥サービス中にボールが隠れている場合。

⑦卓球台の中や卓球台の下からサービストスをしている場合。

まとめ

TTR（Table Tennis Review）が導入されてから、サービスの基準が厳格化されてレットも増えてきています。競技者や観戦者にとって、レットを理解することは、卓球をより深く楽しむための鍵となるでしょう。