【卓球技術】どんな回転でも返せるレシーブ"上書きツッツキ"のポイント | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

卓球技術・コツ 【卓球技術】どんな回転でも返せるレシーブ“上書きツッツキ”のポイント

2021.12.02

文:瀬能吉紘コーチのYouTube 瀬能卓球チャンネルより

相手のサービスの回転がどうしても見極められない時、ツッツキで回転を上書きしてしまうという方法があります。

「これができると試合が変わる!脱中級者講座」の第18回では、上書きツッツキのコツと練習法を、瀬能コーチの技術指導を通して詳しく見ていきましょう。


【瀬能吉紘(せのう よしひろ)】滝川第二高等学校から京都産業大学を経て、現在は瀬能クラブのオーナーを務める。インターハイでは団体5位、シングルス3回戦の経験を持つ。関西の強豪・京都産業大学では関西学生リーグ最多勝や、関西学生卓球選手権ではシングルス3位、ダブルス優勝などの実績を残している。社会人になってからも全日本選手権シングルス、ダブルス、ミックス出場など全国で活躍している。(写真提供:本人)

上書きツッツキ

瀬能吉紘(以下、瀬能):レシーブの中でもフォア前やミドル前に来たサービスに対するフォアでのレシーブが少し難易度が高いと感じる方が非常に多いので、今回はそちらについて解説をしていきたいと思います。

フォア前やミドル前に来るサービスについて

瀬能:初級から中級より手前の方で、フォア前やミドル前のレシーブの際に相手のサービスの回転量または回転の方向を見極めてレシーブをするのが苦手な方が非常に多いです。

フォア前やミドル前に来たサービスに対しては、ストップやフリック、流しなど色々なレシーブがありますが、レシーブの回転を完全に見極めてない状態で払ったり流したり、あるいはゆっくり入れにいったりすると、なかなか相手のコートに返すことができない、またはチャンスボールになるようなボールを送ってしまう、というようなことになります。

しかし、サービスを完全に見極めてなくてもある程度の回転がわかっていればきちっと返すことができる効果的なレシーブがあります。

それが上書きツッツキです。

上書きツッツキについて

瀬能:相手が切って返球してきたボールに対してゆっくりツッツキをしてしまうと、回転に負けてネットにかかったり浮いてオーバーしたり、あるいは相手に打ちやすいボールが返ったりしてあまり効果的なレシーブができません。

上書きツッツキは、自分が相手よりもたくさん回転量を入れることによって相手の回転関係なしに相手のコートに低く強く返っていくボールを送ることができるレシーブです。

「強く」とはいっても、ボールのスピードよりもボールの回転や深さを意識して返球するイメージになります。フォアで当たる瞬間に自分の回転が強くかかるように当ててもらうことが大事です。

フォアの上書きツッツキのコツ

瀬能:ツッツキの難易度はフォアよりもバックの方が難易度が低いので、バックでの上書きツッツキをすることはよくあると思いますが、今回は少し難しいフォアでの上書きツッツキについての解説をしていきたいと思います。

上書きツッツキをする時は、ボールに対して非常に薄く捉えて回転量を多くすることが大切です。これを厚く当ててしまうと、ボールが前に飛びすぎてしまってオーバーミスの原因になったり回転がかかりにくかったりします。

また、フォアの上書きツッツキの場合は少し横回転を入れてもらって下回転のツッツキをする(横下回転のツッツキ)と良いです。真下を切ってしまうと、浮いてしまうことが多くあるので少し内側にラケットを入れてボールの内側の斜め45度くらいをとって返球しましょう。

低く切れた横下回転で、かつ相手のコートで微妙に変化する嫌らしいボールを送ることができます。

見本動画5:33~

上書きツッツキのやり方

瀬能:やり方としては、手首ではなくて腕をしっかりと振ってもらうと良いです。

手首を振ってしまうとラケットの角度または当たり方がなかなか定まらずにミスの原因になるので、これぐらいだったら入るかなという角度(45度くらい)を最初にしっかり作ってもらって腕をしっかり振って切ってください。

また、ラケットを外に出すとボールを切るのが難しくなるので、ラケットを内に引くようなイメージでボールの下を切るといいレシーブができるんじゃないかなと思います。

また、よく左の肩が外を向いてしまう方がいますが、(流しをやる時とかいいのですが)切った時にボールが浮いてしまうのでしっかり体を(左のフリーハンドも一緒に)ボールの近くに持って行ってからレシーブをするというのが重要になってきます。

最初はなかなか出来なくても、少し練習をしてもらうとだんだん切る感覚がわかってきます。上書きツッツキをしっかり練習してもらうとどんな回転でもある程度返せるようになってくると思いますのでぜひ一度やってみてください。

見本動画(ポイント解説+スローモーション+別アングル)7:25~

動画はこちら 【卓球】フォア前ミドル前の処理に困っていませんか?上書きツッツキ解説!

瀬能卓球チャンネル

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【連載】これができると試合が変わる!脱中級者講座

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