卓球技術・コツ 【卓球技術】バック前のチャンスボールに対する強打のコツ 台上で先手を取るために
2021.08.11
文:瀬能吉紘コーチのYouTube 瀬能卓球チャンネルより
上級者との対戦になるほど台上で先手を取れるかどうかが重要になります。
「これができると試合が変わる!脱中級者講座(瀬能クラブ・瀬能吉紘コーチ)」の第10回では、台上のチャンスボールをバックで強打するコツと練習法を、瀬能クラブの瀬能吉紘さんの技術指導を通して詳しく見ていきましょう。
【瀬能吉紘(せのう よしひろ)】滝川第二高等学校から京都産業大学を経て、現在は瀬能クラブのオーナーを務める。インターハイでは団体5位、シングルス3回戦の経験を持つ。関西の強豪・京都産業大学では関西学生リーグ最多勝や、関西学生卓球選手権ではシングルス3位、ダブルス優勝などの実績を残している。社会人になってからも全日本選手権シングルス、ダブルス、ミックス出場など全国で活躍している。(写真提供:本人)
このページの目次
バック前のチャンスボールに対する強打
瀬能吉紘(以下、瀬能):今回は、台上でバック前に来たチャンスボールを強打する方法を解説していきたいと思います。
ただ浮いているチャンスボールを打つ際の解説だけでなく、下回転のチャンスボールを打つときと、ナックルのチャンスボールを打つときの違いについても解説します。
下回転のチャンスボールに対する強打
瀬能:最初に、下回転の切れたチャンスボールを強打する方法を説明します。下回転の浮いたボールを強打する場合は、まずラケットを垂直よりも開いて、面が少し上を向くくらいに角度を作り、そこからラケットを捻りながら打球するというのが基本です。
ラケット面の角度が重要
このときに、面を被せた状態で打ってしまうと、打球がネットを超えず、また捻りの力も使えないため打球に威力も出ません。
実際の練習動画 2:32~
ナックルのチャンスボールに対する強打
瀬能:次にナックルのチャンスボールに対する強打について説明します。
下回転のチャンスボールを強打するときのように、面の角度を作ってから捻る力を利用して打球するのは同じです。その際に異なるのは、ラケット面の角度を丁度台に垂直なくらいにしてから打球することです。
ラケット面の角度は下回転に対するときとは異なる
実際の練習動画 3:24~
3つのポイント
瀬能:下回転のボール、ナックルボールのどちらを打つときにも共通したポイントについて説明します。
まず、打球点についてですが、どちらの時も、ボールの一番高いところの頂点を打球するようにしましょう。
頂点の前や、頂点を過ぎた後に打球すると、ボールの位置が低くなってしまって、ミスが出てしまいます。
次にスイングスピードについてです。台上のボールなので、あまり思い切って振り抜けない人も多いと思いますが、スイングスピードが落ちてしまうとネットにかけたり、威力が出なかったりとミスが出てしまいます。そのため、台上のチャンスボールを打つときは思い切って鋭くスイングするようにしましょう。
また、打球時にボールを捉える位置は、対下回転の時はボールの真後ろくらいを、対ナックルの時はボールの少しだけ上くらいを捉えるとよいでしょう。
これらのことを意識して、バックに来た台上のチャンスボールに対する強打をマスターしましょう。