ボヤン・トキッチの使用用具・大会成績・プロフィール | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

写真:2019ジャパンOPのボヤン・トキッチ/提供:ittfworld

卓球選手紹介 ボヤン・トキッチの使用用具・大会成績・プロフィール

2020.02.15

文:ラリーズ編集部

今回は、2011年のヨーロッパ選手権でシングルス、ダブルスともに3位、五輪にも3大会連続で出場している、ボヤン・トキッチ(スロベニア)を紹介します。プロフィール、使用用具、プレースタイルなどの基本的な情報から、国際大会での戦績についても触れていきます。

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ボヤン・トキッチとは?

ボヤン・トキッチは、2011年のヨーロッパ選手権でシングルスとダブルスともに3位、2003年のITTFプロツアー・ファイナルではダブルスで3位と、若い頃から実力を持ちつつ主にダブルスで才能を発揮させてきた選手です。また、2008年の北京五輪から2016年のリオ五輪まで現在3大会連続で出場しています。

プロフィール

ボヤン・トキッチは、1981年1月13日生まれの39歳(2020年2月時点)です。スロベニア出身で、現在はデンマークチーム・ロスキレに所属しています。1月に行われたヨーロッパチャンピオンズリーグのプレーオフ準々決勝にも出場し、高い実力を維持しています。

また、スロベニアナショナルチームにも所属し、2018年の地中海競技大会ではシングルスはもちろんのこと、ダブルスの名手として、ダルコ・ヨルジッチ(スロベニア) と組んだダブルスでも勝ち星をあげ、チームを優勝へと導いています。

プレースタイル

ボヤン・トキッチの戦型は右シェーク裏裏ドライブ型で、前陣での早い打点での両ハンドの攻撃や中陣からの俊敏なフットワークを活かした威力のあるフォアドライブが特徴です。また、バックハンドドライブも豪快なスイングから威力のあるボールを放ってきます。

ヨーロッパのトップ選手に多く見られるものとして、安定した威力を持つ両ハンドの攻撃があります。ティモ・ボル(ドイツ)やリアム・ピッチフォード(イングランド)のように、コンパクトなスイングから質の高いドライブを打ち、ラリーでその強みを発揮する選手が数多くいます。

しかし、ボヤン・トキッチのスイングは比較的大きく豪快です。本来スイングを大きくすることは、打球後の戻りが遅くなり次のボールへの対応が遅れてしまいがちになるのだが、ボヤン・トキッチはスイングのスピードを速めることで戻りを速くして次の打球に備えています。

また、両ハンドの豪快なスイングから威力あるボールを放つことができるのは、俊敏なフットワークによって打球姿勢を作ることが速まっているためです。

その俊敏なフットワークによって前後の動きも速く、相手に動かされてもしっかり対応できるのが持ち味です。世界卓球2011では、試合にこそ敗れたものの、“世界一のフォアドライブ”と称される馬龍(マロン・中国)と互角の打ち合いをする場面が多く、両ハンドドライブの威力がうかがわれます。

使用用具

ボヤン・トキッチの使用用具はすべてTIBHARのもので、ラケットは反発力のあるカーボンを内側に添えた「ストラタス サムソノフカーボン」で、ラバーはフォア面、バック面ともに「エボリューション MX-P」を使用しているそうです。

世界ランキング

ボヤン・トキッチの世界ランキングは2001年1月時点で158位でした。その後、2002年5月には90位と2桁まで上昇しました。

その後は徐々にランクをあげていき、2011年11月には自身最高位の25位まで登ってきました。その後は、ITTFツアーの参加数の減少や2018年1月から変更されたランキング仕様の影響もあってか、3桁まで落ち込む時もありましたが、徐々にランキングが40~70位の範囲で安定してきてます。2020年2月の最新の世界ランキングは60位です。

国際大会での主な成績

2003年 ツアーファイナル ダブルス3位
2004年 ブラジルオープン ダブルス準優勝
2006年 チリオープン ダブルス準優勝
2009年 ヨーロッパ選手権 ダブルス3位
2011年 ヨーロッパ選手権 シングルス3位、ダブルス3位
2018年 地中海競技大会 団体優勝

まとめ

国のチャンピオンであり、スロベニアチームを勝利へ導くエース的存在のボヤン・トキッチ。2018年の地中海競技大会でのエースとしての活躍が目新しいが、39歳となった今でも豪快なスイングと威力のある攻撃、そしてフットワークは健在です。2020年の東京五輪にも出場してくるであろう。彼の今後のプレーに注目です。

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