文:ラリーズ編集部
今回は、スウェーデン男子代表を支える大黒柱のジョン・パーソン(スウェーデン)を紹介します。プロフィール、使用用具、プレースタイルなどの基本的な情報から、国際大会での戦績についても触れていきます。
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ジョン・パーソンとは?
ジョン・パーソンは、2017年のスロベニアオープン男子シングルスで準優勝と数年で実力をつけてきた選手です。2019年には、大会での勝ち上がり自体は少ないものの、世界トップレベルの選手に勝利するなど大きく飛躍しています。
スウェーデン代表としての他、フランスリーグ・アルジェに所属し、2018/2019シーズンはヨーロッパチャンピオンズリーグの準決勝進出に大きく貢献しました。翌シーズンも勝率の高さを維持しています。
プロフィール
ジョン・パーソンは、1986年10月23日生まれの33歳(2020年5月時点)です。スウェーデン出身で、フランスリーグのクラブチーム・アンジェの一員として、ヨーロッパチャンピオンズリーグに参戦していました。2019/2020シーズンはチームの中でも勝率の高い選手として活躍していました。フランスリーグ・プロAでもチームの主力として勝利に貢献していました。
またスウェーデン代表として国際大会でも強者に勝利しています。2019年のヨーロッパ選手権では団体戦でリアム・ピッチフォード(イングランド)やマルコス・フレイタス(ポルトガル)、カタールオープンではエースのマティアス・ファルク(スウェーデン)に勝利と、欧州のトッププレーヤーに次々に勝利しています。この他、クリスチャン・カールソン(スウェーデン)と組んだダブルスでは梁靖崑(リャンジンクン)/林高遠(リンガオユエン・ともに中国)ペアや李尚洙(イサンス)/鄭栄植(チョウヨンシク・ともに韓国)ペアなど、アジアの強豪ペア相手に勝利した実績もあります。
自身のInstagramには、試合の様子から家族との写真、趣味を楽しむ様子まで数多く投稿されています。こちらにも注目です。
プレースタイル
ジョン・パーソンの戦型は右シェーク裏裏の攻撃型で、どこからでも打てるバックハンドドライブと前中陣の巧みな両ハンドが特徴です。サービスの種類も、投げ上げサービスからYGサービスと豊富です。
ヨーロッパの選手の特徴として手首の柔らかさとリーチの長さを活かした強烈なバックハンドが挙げられますが、ジョン・パーソンもトップ選手の中でも勢いのあるボールを放つことができる選手です。一旦後陣に下げられたとしても一発逆転が可能な威力を持つバックハンドドライブで形勢を立て直し、一気に自分の流れに持っていく事が得意です。
また、サーブやツッツキの回転も強いため、サービスエースやドライブに持っていくまでの台上技術で点を稼ぐこともしばしばあります。全体的に技術にかけているところがないため、試合での戦術の引き出しも多く、試合では簡単に流れを渡さない選手と言えます。
写真:ジョン・パーソン/提供:ittfworld
使用用具
ジョン・パーソンはBUTTERFLYの契約選手で、ラケットは「ハッドロウSR」、ラバーは両面に「テナジー05」を使用しているそうです。「ハッドロウSR」は7枚合板で木材ながら重みのある打球を可能にしたラケットです。
「ハッドロウ」シリーズは硬めの木材を表面に使用して攻撃力を高めた7枚合板の「SR」、5枚合板の「VR」、軟らかめの木材を使用して安定感を求めた7枚合板の「SK」、5枚合板の「VK」の4種類があります。
世界ランキング
ジョン・パーソンの世界ランキングは43位(2020年4月時点)で最高ランクを更新しています。2015年から2桁ランクと100位台前半を行き来していましたが、2018年からは2桁ランクで落ち着いてきています。
国際大会での主な成績
2013年 | クロアチアオープン | 男子シングルスベスト4 |
2017年 | スロベニアオープン | 男子シングルス準優勝、男子ダブルスベスト4 |
中国オープン | 男子ダブルスベスト4 | |
2018年 | 世界選手権 | 男子団体3位 |
2020年 | カタールオープン | 男子シングルスベスト8 |
まとめ
センスを感じさせるプレーを見せる中堅実力派が国際大会でどのような勝ち上がりを見せるのか。今後の彼の活躍に注目です。
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