文:ラリーズ編集部
今回は、卓球強豪国の多く存在するヨーロッパにおいて長年トップ選手として活躍するロシアのキリル・スカチコフについて紹介します。プロフィール、使用用具、プレースタイルなどの基本的な情報から、国際大会での主な戦績についても詳しく触れていきます。
ロシア卓球界を支え続け、現在に至るまでヨーロッパ卓球界を牽引するキリル・スカチコフのプロフィールを見ていきましょう。
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キリル・スカチコフとは?
キリル・スカチコフは2015、2016年ベラルーシオープンベスト8、2017年世界選手権ダブルスベスト8に輝くなど様々な実績を残してきたロシアのプロ卓球選手です。世界屈指のプロ卓球リーグであるロシアリーグを抱えるロシアにおいて、長年代表選手として活躍してきました。
既に32歳とベテランの域に達しながら、未だ衰えることなく世界の第一線で戦い続けるキリル・スカチコフ。今回はそんなキリル・スカチコフのプロフィールを見ていきましょう。
プロフィール
キリル・スカチコフは2020年4月現在で32歳のロシアのベテラン卓球選手です。190cmを超える長身を活かした広い守備範囲と、強烈なフォアハンドがを武器に戦います。
キリルは2008年のポーランドオープンU21優勝や、2008年グランドファイナルU21ベスト4など若いころからその才能を発揮し世界の舞台で活躍していました。
その後シニアの世界に入ってからも、2011年スウェーデンオープンベスト8、2012年ロシアオープンベスト8など順調に好成績を残していきました。活躍に連れて、世界ランキングも上昇していき安定して2桁を記録するようになりました。
また、2011年のチームワールドカップでは北京五輪金メダリストの馬琳(中国)に勝利するなどの大金星も挙げました。そして2012年の1月には自身最高位の世界ランキング29位を記録しました。
2016年頃からしばらくは100位台まで少しランキングを落としましたが、近年では2018年ヨーロッパ選手権ダブルスベスト8、2019年クロアチアオープンベスト8などの実績を残して、再び2桁台に戻りました。2020年4月現在では世界ランキング53位の位置につけています。
またキリルは2005年から2019年まで合計14回ロシア代表として世界選手権に出場し長年に渡ってロシア代表として戦ってきました。
プレースタイル
キリル・スカチコフの戦型は、右シェーク裏裏ドライブ型です。鉄壁のバックブロックと、巧みなレシーブ技術を持ち味とする選手です。
キリルの最大の武器は鉄壁のバックブロックです。身長190cmを超えるキリルは非常に守備範囲が広くどこに来た球であっても厳しいコースにブロックすることができます。そのため相手をバック側に寄せてからストレートにブロックを送って相手のフォア側をノータッチで抜き去るという場面が多く見られます。
また、もう一つの武器は長身を活かして上から叩きつけるように放たれる威力抜群のフォアドライブです。バックブロックで崩した相手をフォアドライブで一発で打ち抜くという展開は彼の得意なパターンです。
そして、キリルの強さの要因としてもう一つ上げるとするならば、それはレシーブ技術の巧みさといえます。彼はレシーブにおいてチキータや台上ドライブなどの現代卓球の技術はあまり使いません。しかし、フォアハンドのフリックや流し、横回転を残したストップ、鋭いツッツキなどの細かな技術を非常に巧みに使いこなします。それによって相手に先手を取られることが少なくなり、常に自分の展開でプレーすることができています。
キリルの卓球は同じ東欧のトップ選手であるサムソノフ(ベラルーシ)によく似ていて、とても安定したプレーをする選手といえるでしょう。
世界ランキング
キリル・スカチコフの世界ランキングは2020年4月現在で53位に位置しています。2012年の1月には自身最高位の29位を記録しています。
国際大会での主な成績
2011年 | スウェーデンオープン | シングルスベスト8 |
2015年 | ベラルーシオープン | シングルスベスト8 |
2016年 | ベラルーシオープン | シングルスベスト8 |
2017年 | 世界選手権 | ダブルスベスト8 |
2018年 | ヨーロッパ選手権 | ダブルスベスト8 |
まとめ
ロシア代表として長期にわたって活躍し、安定した成績を残し続けて来たキリル・スカチコフ。今後もベテラン選手として様々な大会で活躍を見せてくれるでしょう。これからのキリル・スカチコフに要注目です。