文:ラリーズ編集部
卓球界には国内外に伝統のあるリーグ戦が数多く存在します。今回はそんな歴史のあるリーグを、所属する代表的な選手と共に紹介していきます。
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Tリーグ(日本)
写真:2022-2023シーズン王者の琉球アスティーダ/撮影:ラリーズ編集部
Tリーグは、2018年にスタートした日本のプロ卓球リーグです。男子は「木下マイスター東京」「T.T彩たま」「岡山リベッツ」「琉球アスティーダ」「金沢ポート」「静岡ジェード」の6チーム、女子は「木下アビエル神奈川」「日本生命レッドエルフ」「日本ペイントマレッツ」「トップおとめピンポンズ名古屋」「九州アスティーダ」「京都カグヤライズ」の6チームが参戦しています。
試合形式は、4マッチ(3シングルス、1ダブルス)の3マッチ先取で構成されています。ダブルスは3ゲームマッチ、シングルスは5ゲームマッチ(最終ゲームのみ6-6からスタート)です。ただし、第4マッチ終了時にマッチカウント2-2の場合はビクトリーマッチと呼ばれる1ゲームマッチ(11ポイント先取)を行います。
また、Tリーグの試合では原則デュースはなく、11点を先取した選手がそのゲームの勝者となります。ただし、各試合の最終ゲームおよびビクトリーマッチはデュースありとなります。
写真:NOJIMA CUP 2022表彰式/撮影:ラリーズ編集部
なお、2022年からは「Tリーグ個人戦」となる「NOJIMA CUP」が年に一度開催されています。
Tリーグ歴代優勝チーム
2018-2019シーズン | 男子:木下マイスター東京、女子:日本生命レッドエルフ |
2019-2020シーズン | 男子:木下マイスター東京、女子:日本生命レッドエルフ |
2020-2021シーズン | 男子:琉球アスティーダ、女子:日本生命レッドエルフ |
2021-2022シーズン | 男子:木下マイスター東京、女子:日本生命レッドエルフ |
2022-2023シーズン | 男子:琉球アスティーダ、女子:木下アビエル神奈川 |
NOJIMA CUP歴代優勝選手
2022年 | 男子:張本智和、女子:早田ひな |
2023年 | 男子:張本智和、女子:平野美宇 |
日本卓球リーグ(日本)
写真:2023年後期優勝の日鉄物流ブレイザーズ/撮影:ラリーズ編集部
日本卓球リーグは男女ともに2部制となっており、前期・後期の年2回、各部での総当たり戦が行われます。そして、前期・後期の試合と、各チームのホーム&アウェイ2試合の結果を踏まえて、1部の上位4チームを決定し、その4チームで争われる「ファイナル4」によって年間総合優勝チームを決定します。
試合方式はTリーグと似ており、ダブルスは3ゲームマッチ、シングルスは5ゲームマッチで、最終ゲームは6-6から始まります。
写真:2023年ビッグトーナメント男子シングルス優勝の松下大星/撮影:ラリーズ編集部
また、日本卓球リーグには、「ビッグトーナメント」と呼ばれる個人戦が毎年4~5月ごろに開催されており、この試合が新人実業団選手のデビュー戦となっています。
関東学生卓球リーグ(日本)
写真:2023年関東学生春季リーグ男子1部を制した日本大学/撮影:ラリーズ編集部
関東学生卓球リーグは、50年以上の歴史を持つ学生リーグで、日学連(日本学生卓球連盟)の関東学連(関東学生卓球連盟)に所属する大学が出場できる。現在、男子は1~6部、女子は1~5部まで存在し、春と秋の年2回に渡って、優勝ならにび昇降格をかけて争われる。
試合形式は、男子は4部以下は「4シングルス1ダブルス」で3部以上は「6シングルス1ダブルス」、女子は3部以下は「4シングルス1ダブルス」で2部以上は「6シングルス1ダブルス」の形式を採用している。
男子では、水谷隼、丹羽孝希、森薗政崇らを擁した明治大学が長く1部での覇権を握っていたが、近年は専修大学、日本大学、中央大学、早稲田大学なども台頭してきており、毎回混戦模様を呈している。
女子では、中央大学、早稲田大学、専修大学の3校で優勝争いを繰り広げることが多い。
ドイツ・ブンデスリーガ(ドイツ)
写真:ブンデスリーガの試合/撮影:ラリーズ編集部
50年以上の歴史があるドイツの卓球リーグ。ドイツブンデスリーガは1~8部まで存在し、1部は10チーム、2部は北部リーグと南部リーグに10チームずつ、合計20チームとなっている。
1部リーグでは、10チームによる総当たり戦を各チーム2度(計18試合)行い、年間のリーグ順位を決定。そこから、1~4位のクラブがプレーオフに進出し、最終的な優勝チームを決める。リーグ優勝回数ではボルシア・デュッセルドルフの33度が最多となっており、名実ともにブンデスリーガNo.1クラブとされている。
また、シーズン中にはリーグ選とは別に「ドイツカップ」と呼ばれるトーナメント方式の試合も行われる。
過去にはヨルゲン・パーソン(スウェーデン)やヤン=オベ・ワルドナー(スウェーデン)、現在ではティモ・ボル(ドイツ)、パトリック・フランチスカ(ドイツ)など、ヨーロッパのトップ選手が多数所属している。
日本人では松下浩二さんが日本人プロ卓球選手としてはじめて参戦して以降、水谷隼さん、岸川聖也さん、坂本竜介さん、丹羽孝希、松平健太、吉村真晴、及川瑞基、村松雄斗、森薗政崇、戸上隼輔、宇田幸矢などが参戦した。
なお、他国リーグの掛け持ちが当たり前な卓球界において、ドイツ・ブンデスリーガはチームの掛け持ち参戦を禁止している。
超級リーグ(中国)
写真:丁寧(ディンニン・中国)/提供:ittfworld
超級リーグは、言わずと知れた世界最高峰の卓球リーグ。中国には、「中国卓球クラブリーグ」というリーグが存在しており、最上位のリーグである超級リーグを頂点として、甲A・B・C・D/乙A・Bまでピラミッド型の下部リーグが存在する仕組みとなっている。
中国卓球リーグでは「省」(日本での県)ごとにチームが編成されており、各省で強化・育成が行われている。その中でも上位10チームで争うのが最上位の超級リーグである。
超級リーグには、馬龍(マロン)、許昕(シュシン)、樊振東(ファンジェンドン)、劉詩雯(リュウスーウェン)、孫頴莎(スンイーシャ)、陳夢(チェンムン)と、男女ともに世界トップレベルの中国代表選手たちが名を連ねている。
また、少数ではあるが海外選手の参戦も受け入れており、過去には徐孝元(ソヒョウォン・韓国)や林昀儒(リンユンジュ・チャイニーズタイペイ)、日本人選手としては松下浩二さん、水谷隼さん、福原愛さん、平野美宇などが参戦している。
ロシア・プレミアリーグ(ロシア)
写真:水谷隼/撮影:ラリーズ編集部
ロシア・プレミアリーグは、全12チームの総当たりで各チームが2度ずつ対戦して優勝を決める。チームとしてはUMMCとオレンブルクのが頭一つ抜けている。過去には水谷隼さんや吉村真晴が参戦しており、水谷さんはUMMCからオレンブルクに移籍してリーグ優勝を果たす活躍をしている。
当時の優勝メンバーは水谷さん、ブラディミル・サムソノフ(ベラルーシ)、ドミトリ・オフチャロフ(ドイツ)といった世界トップクラスの選手ばかりだった。
フランスリーグ・プロA(フランス)
フランスリーグは、ブンデスリーガや超級リーグと同じように、1部から下部へのピラミッド形式にリーグが存在し、1部に相当する「プロA」を頂点とする。プロAでは10チームによる総当たり戦で優勝チームを決定する。ドイツ・ブンデスリーガ同様、他国リーグとの掛け持ちができない。
ヨーロッパの選手が多数参戦しており、日本人では、松下浩二さん、田中佑汰らが参戦していた。
ポーランド・スーパーリーグ(ポーランド)
ポーランド・スーパーリーグ