文:ラリーズ編集部
卓球人のこだわりグッズを紹介する「俺の卓球ギア」。
第37回となる今回は、9月に開催された全日本社会人卓球選手権大会で優勝した野村萌選手の卓球ギアを紹介する。
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野村萌の卓球ギア
戦型
右シェーク裏表
ラケット
ハッドロウVK(FL・バタフライ)
ラバー
フォア:オメガⅦ プロ(MAX・XIOM)
バック:VO>101(2.0・VICTAS)
ユニフォーム
デンソーユニフォーム
こだわりのもの
ぬいぐるみとお母さん手作りのメッセージ付き刺繍キーホルダー
※ギアは2019年9月時点のもの
ラリーズ編集部のコメント
卓球を始めたきっかけは、祖母と母親が卓球をやっていたからだという野村。幼い頃から練習場に行き、物心が付く前から自らラケットを握っていたそうだ。
刈谷南中学校から強豪・愛知みずほ大学瑞穂高校に進学し、2018年度のインターハイでは、女子シングルスの部で優勝、女子ダブルスの部でベスト4、団体の部でベスト4という輝かしい成績を残している。
現在は名門・デンソーに所属し、先月開催された全日本社会人卓球選手権大会では、社会人1年目のルーキーながら女子シングルスの部で優勝している。
写真:野村萌(デンソー)/提供:日本卓球リーグ実業団連盟
野村の使用用具は、ハッドロウVK(FL)にフォア:オメガⅦ プロ(MAX)、バック:VO>101(2.0)。
使用用具について、あえて打ちづらい用具を使用しているというこだわりを教えてくれた。
「自分が打ちやすければ相手も取りやすいという事でバックで使ってるラバーは正直言うと自分も打ちづらく、扱いにくいです。でもその分相手も取りづらいのでいい用具です」。
独特の球質が出る表ソフトラバーを苦手としている選手が多いが、その表ソフトラバーの特徴を理解し十二分に性能を発揮できるこだわりとなっている。
フォアラバーとラケットのこだわりについては次のように語ってくれた。
「フォアハンドは、ミート打ちをするので柔らかめのラバーを使用しています。ラケットについては、カーボンがあると自分のボールにできないので、カーボン無しの木材ラケットを使用しています」。
今までで一番思い出に残っている試合についても教えてくれた。
「高校3年生時のインターハイのベスト8決定の岡本(岡本彩里・現専修大学)戦です。セットカウント1-2の5-9負けの状況でしたが、最後のインハイで悔いなく終わりたいという思いが強く、そこから自分でも驚くくらいの逆転劇でした」。
こだわりの愛用品として、ぬいぐるみとお母さん手作りのメッセージ付き刺繍キーホルダーをあげた。
「ぬいぐるみは知り合いからもらいました。一人暮らしが寂しいので、このぬいぐるみに癒してもらっています。
キーホルダーは小学生の時にお母さんからもらいました。大事な試合の前にお母さんが作ってくれて、夜な夜な刺繍してくれたメッセージが裏に書いてあります。
メッセージ通りその大会は優勝でき、それから今も大切に持ち歩いています」。
写真:2019年国体でプレーする野村萌(デンソー)/撮影:ラリーズ編集部
高校2年生時のインターハイのシングルスで、ランクに入ったことがきっかけで一気に見違える卓球人生になったという。そこから、韓国との交流試合や世界ジュニアの選考会に出場して卓球生活が広がり始め、見事ナショナルチーム入りを果たした。
今後の目標は「全日本選手権でランクに入る!」と力強く述べてくれた。
平野美宇(日本生命)や伊藤美誠(スターツ)ら黄金世代と同学年である野村。若年化がすすむ女子卓球界に高2のインターハイを転機に斬り込んだ。野村の卓球人生はまだまだ始まったばかりだ。