話題のディープラーニングで水谷を倒す卓球ロボットが出現!?


※写真はイオンレイクタウン「T3」イベント時の水谷隼選手
文:座間辰弘(ラリーズ編集部)

水谷のスマッシュを返したオムロンの卓球ロボット

先日、デジタル家電展示会「CEATEC ジャパン2017」のイベントにおいて、オムロンが開発した卓球ロボット「フォルフェウス」が、水谷隼に挑戦した。センサーと人工知能(AI)で球の飛んでくる軌道を予測しながらラケットを巧みに操って打ち返し、30往復以上続くラリーを繰り広げたという。

以下は実際のラリーの様子である。

オムロンの卓球ロボは2013年に初代機が中国北京で初公開されて以降、着実に進化している。2016年9月には世界初の「卓球コーチロボット」としてギネスにも認定されている。4代目となる今回のロボはトス機能が搭載され、自分でサーブを出せるようになり、「時系列ディープラーニング」を用いて、スマッシュを予測するAIも搭載された。

世界初 “トスを上げてサーブを打つロボット!” 卓球ロボット「フォルフェウス」が大進化 ~未来の「人と機械の関係」を見せる~(オムロン ニュースリリース 2017年10月2日)

水谷隼も「まさかスマッシュが返されると思っていなかった」と語っている。

ティモ・ボルを追いつめる卓球ロボット

また、この動画も観て欲しい。

6軸アームを持つロボットがドイツの英雄ティモ・ボルと卓球で死闘を繰り広げる動画である。最強のロボットに防戦一方のティモ・ボルは開始からまさかの6点連取されるが、大逆転し11-9で勝利する。

この動画は産業用ロボット等を開発している企業KUKAのプロモーションビデオだ。KUKAはロボットのインテリジェンスを高めることで、「インダストリー4.0」と呼ばれる新しい工業生産の仕組みの構築に取り組んでいる。

実際にはまだまだロボットが卓球でプロ選手に試合で勝つことは無いだろう。しかし、ロボットの知能がいずれ人間を追い抜き、スポーツにおいて人間を凌駕する可能性をこの動画は示唆している。

様々な分野でAIが人間に追いついている

以前、Pepperがけん玉をひたすら繰り返して、やがて百発百中で成功させてしまう動画があがっていた。

チェスより選択肢の幅が広いと言われていた囲碁でもAIが人間に勝利を重ねるようになった。Google傘下の企業DeepMindが開発したAIプログラムAlphaGoが世界のトップ棋士の一人イ・セドルに4勝1敗で勝利している。

では、相手の返球を正確に認識し、AIによって最善手を打つことが出来れば、ロボットが人間に勝つことも可能なのだろうか?

卓球の場合、克服しなければいけない難しい問題は、回転である。

冒頭でご紹介したオムロンの卓球ロボ「フォルフェウス」の場合は、2つのカメラでボールの3次元位置と軌道を追い、モーションセンサーによってラリーを続ける相手の身体の動きを追っている。回転したボールに働く揚力による「マグヌス効果」まで予測している。

しかし、サーブレシーブの細かい回転に関してはまだまだ対応出来ないだろう。

卓球のグリップ、ヘッドの動きを、多軸センサーで計測し記録することが出来れば、ディープラーニングによって回転にそのうち対応出来るようになるかも知れない。要は学習データが揃えば揃う程、AIの精度もあがるのだ。

いつかは、水谷隼さえも倒してしまう卓球ロボットが現れてしまうのだろうか?

今後のテクノロジーの進化は楽しみでもあり、怖くもある。

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