卓球動画 【卓球動画解説】緒方 遼太郎(早稲田大)vs 湯本 敦紀(大正大)|今日の1試合
2020.03.01
文:ラリーズ編集部 解説:板垣孝司
福原愛、水谷隼、丹羽孝希ら日本のトップ選手を輩出し一時代を築いた青森山田中・高を14年間に渡って指導した名将・板垣孝司氏。
その板垣氏がトップ選手から年代別、ジュニア選手まで幅広い試合動画について両選手の特徴、勝敗を分けたポイントを語る。
今回は2019年秋季関東学生卓球リーグ戦 男子1部の「緒方 遼太郎(早稲田大)vs湯本 敦紀(大正大)」。
両選手の特徴
29年度全日本選手権では森薗選手、高木和選手を連破し旋風を起こした緒方選手。チキータ・YGサーブと現代卓球の最新技術を得意とし、グイグイ攻めいく卓球は一度勢いに乗ったら最後まで攻めまくります。
アップダウン気味に出すフォアサーブに癖のある湯本選手。特に、バックへ出すロングサーブは少し下回転が入ってスピードもあるためにとても良いサーブです。チキータ全盛の現代卓球ではもっとも有効なサーブの一つだと思います。このサーブを軸にしながらショートサーブからの3球目攻撃で試合を組み立てる戦い方を知っている選手だと思います。
見どころ
過去の実績では緒方選手が有利かもしれませんが、団体戦で湯本選手のサーブからの展開が発揮できれば競った試合になると思います。
勝負を分けたこの一本
※ページトップと同一の試合動画について、再生開始箇所を調整してお送りします。
第3ゲーム11対10の緒方選手のレシーブです。
予想通り第2ゲームまでは湯本選手のロングサーブに手こずった緒方選手ですが、第3ゲーム後半では落ち着いてレシーブからの展開を組み立てていました。まずはもっとも危険なロングサーブを待って、ショートサーブに対しては無理をしないレシーブ、少しでも台から出たサーブは狙う。そして11対10では待っていたロングサーブに対し質の高いバックドライブで得点しました。
板垣’s EYE
湯本選手も最後の最後までカウンタープレーを発揮し良い内容の試合でした。得意のロングサーブに対して、ショートサーブの時にもう少し下回転が入っていて相手のチキータを持ち上げさせるようなサーブがプラスされれば、もう一つ展開が増えると感じました。緒方選手は劣勢ではありましたが、大事なポイントでサーブを変えるなどさすがの勝負勘だったと思います。
試合情報
大会名:2019年 秋季 関東学生卓球リーグ戦 男子1部 第2戦
選手名:緒方 遼太郎(早稲田大)vs 湯本 敦紀(大正大)
試合結果:緒方 3-2 湯本