日中は、卓球通販ECサイト大手「卓激屋」運営の他、リアルな店舗や卸売業も行う、物販小売の経営者としての顔。
夕方からは、4年前にリニューアルした自前の卓球場で、地域の子どもたちに卓球を教えて、今年5月の全農杯全日本ホカバ福岡県予選では、6種目中3種目で優勝した「こぞのえ卓球」指導者としての顔。
その男は、器用なのか、不器用なのか。デジタルなのか、アナログなのか。
こぞのえ卓球代表の小園江慶一郎さんに話を聞いた。
写真:こぞのえ卓球の練習場/撮影:ラリーズ編集部
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激戦区福岡で6種目中3種目優勝
うちのクラブで言うと、自分の娘(小園江静香)だけが代表になって、という期間が続いていたので、今回バンビ女子で代表になってくれたのは嬉しかったですね。
写真:木村花(こぞのえ卓球)/撮影:ラリーズ編集部
ホープス女子はオール3−0優勝
写真:小園江慶一郎さんと娘の静香さん/撮影:ラリーズ編集部
写真:思い切った速攻が持ち味の小園江静香(こぞのえ卓球)/撮影:ラリーズ編集部
写真:練習前、楽しそうなこぞのえ卓球の子どもたち/撮影:ラリーズ編集部
いろんな指導者の方と交流しながら、ゴールはひとつじゃないと思っています。
大きく卓球というスポーツを考えたときには、協会登録をしない、上位を目指すだけではない子どもが増えていくことも、また別のゴールとしてあってもいいのかなと。
写真:小園江慶一郎(こぞのえ卓球代表)/撮影:ラリーズ編集部
入口で“目を慣れさせる指導”を
今回県代表になってくれた選手が核になって、“私もなりたい”という選手が自然に出てくればいいなと思っています。
全員一緒、ではなくて、同じクラブに全国大会に出る選手がいる、全国でランクを狙う選手がいる、それが他の選手たちの動機になるようには心がけていますね。
写真:こぞのえ卓球の練習風景/撮影:ラリーズ編集部
特に今の卓球は、ラリーのピッチが速く、反応速度が求められるので、入口のところでそこに目を慣れさせることは意識しています。
私も妻も、現役時代に速攻型だったこともあるかもしれませんが(笑)。
写真:奥さんの小園江美与さんも指導にあたる/撮影:ラリーズ編集部
フットワークからカウントをつける
平日は夕方5時〜7時が規定練習なのですが、最初の1時間はフットワークが中心です。その後はゲーム練習を多くやりますね。
あと、数ヶ月前からですが、フットワーク練習からカウンターを置いています。
写真:フットワーク練習でもカウントをつける子どもたち/撮影:ラリーズ編集部
限られた時間の中で一球も無駄にせず、内容を濃くするためです。うちは、平日2時間、土日も3時間程度と練習時間は少ない方なので、その分、練習中の意識を高める方法はいろいろ試しています。
写真:チューブでフットワーク練習する子も/撮影:ラリーズ編集部
逆算思考で“いつまでに何をやろう”
卓球界最大級のECサイト運営やこのリアルの店舗も経営しながら、クラブ指導も行うのは、ご自身としてはどんな配分なんでしょうか。
単純に時間で言えば、朝10時から夕方5時までは事務所で、ECや店舗の施策、数字について考えています、現場はそれぞれの担当者が持ってくれているので。
卓球指導はそれ以降の時間と、大会や合宿が入る土日なので、時間としては2、3割が卓球で、それ以外はビジネスになるのでしょうか。
ただ、僕も小さい頃から卓球をやってきて、中身は根っからの卓球人だと思ってますので、気持ちの上では半分近くは卓球のことを考えているんだと思います。
いま私が52才で、80いくつで終わるとすれば、あと30年。いつまでに何をやろうというのは徹底するようになりました。さっきの練習の話にも出た“1球も無駄にしない”意識にも繋がっている気がします。
写真:練習後に整列する子どもたち/撮影:ラリーズ編集部
意外にもリアル店舗売上が伸びた
写真:こぞのえスポーツ初の女性店長・西村今日香さん/撮影:ラリーズ編集部
お店の中でミニチュアの電車を走らせるなど、毎月毎月、変化を入れているのが大きいと思います。
写真:店舗の一角でミニチュアの電車が走っていた/撮影:ラリーズ編集部
自前のECショップを伸ばす秘訣とは
ただ、私たちのように自分の手でやっているようなネットショップっていうのは、おそらくそうじゃない。
自分たちが売りたいものを自分たちが売りたい方法でがやった方が、自前のネットショップっていうのはうまくいくんじゃないかなと思っています。
写真:自社オフィスに倉庫を構えて多くの在庫を確保/撮影:ラリーズ編集部
それがお客さんに評価されたら嬉しいですし、生き残っていくECサイトは、そういう、人の気持ちが伝わるところだと思います。
ただ、これは今日までの話かもしれなくて、明日“卓球専用AI”みたいなサービスがドーンと出てきたら全く通用しない話です(笑)。
写真:ラケット外箱には重量を測って表示する/撮影:ラリーズ編集部
写真:小数点第2位まで測れる計量器/撮影:ラリーズ編集部
何を地域移行するかが大事
そして、何を民間移行するべきか考えると「大会」なのではと。
現状は練習時間、場所、指導員についての議論が多いですが、いい大会、いい試合があれば練習は自分たちで見つけてやるわけですよ。
写真:こぞのえ卓球で開催した大会の様子/提供:こぞのえスポーツ
部活動としての成果の内申点などにも加算される大会になってくれば、民間でやれることも増えてくるはずです。
写真:ガラス張りの卓球場で保護者も見学しやすい/撮影:ラリーズ編集部
取材を終えて
小園江さんには、地域の卓球人としてのアナログな卓球愛と、長く東京の会社員で培ってきたビジネス感覚、そしてEC事業とリアル店舗売上を伸ばす才覚が共存するのは、案外めずらしい。
実は5年前、このリニューアルした卓球場ができたタイミングで、小園江さんにインタビューしたことがある。当時、彼は脱サラして福岡に戻り、家業の卓球場を継いで4年経った頃だった。
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今回、同じ場所で話を聞きながら、ふと、その頃より“自然体だな”と思った。
小園江さんにそう伝えると「この年になると自己評価はもう当てにならないので、そう感じてもらえたなら嬉しいです」と笑った。
「スタッフが頑張ってくれて、あとは卓球のメーカーさんのご縁と支え、月並みですけど、それに尽きますね」
5年前より少しだけ増えた白髪で、卓球場を見回した。
写真:小園江慶一郎(こぞのえ卓球代表)/撮影:ラリーズ編集部
写真:全農杯全日本ホカバ福岡県予選の副賞をみんなで楽しく食べる/撮影:ラリーズ編集部
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