「高校時代のウェアで勝ちたい」有言実行の全国ベスト8 母校愛溢れる関西高校OB集う関西クラブ | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

写真:関西クラブ/撮影:ラリーズ編集部

卓球×インタビュー 「高校時代のウェアで勝ちたい」有言実行の全国ベスト8 母校愛溢れる関西高校OB集う関西クラブ

2024.11.13

この記事を書いた人
学生時代は育英高等学校→大阪経済法科大学と関西の強豪校でプレー。現在はフリーランスで卓球コーチを務めながら、卓球メディアRallysの関西の物販営業を担当している。大学時代は関西学連の学生役員として従事していた顔の広さを活かして、実力者を揃えMISCH-MASCHを設立。2024年全日本クラブ卓球選手権大会の女子一般の部優勝。

2024年全日本クラブ卓球選手権(以下、クラブ選手権)でベスト8に入ったのが、高校卓球界の名門である岡山県・関西高等学校のOBを中心に構成されたクラブチーム・関西クラブだ。

クラブ選手権で選手兼監督としてチームを率いた木村勇介選手(関西高等学校→立命館大学出身)に、関西クラブについて伺うと、そこには単なる同窓生の集まりを超えた、深い絆と母校への熱い思いがひしひしと伝わってきた。

予選から厳しい戦いが続いたクラブ選手権


写真:木村勇介(関西クラブ)/撮影:ラリーズ編集部

堀本真之介:関西高等学校卓球部OBで結成したチームで、今回のクラブ選手権はベスト8と全国ランク入りを果たしましたね。
木村勇介さん:真鍋智也さん(関西高等学校→大阪経済大学)の呼びかけで今回6人が集まり、全国の舞台で戦うことができました。

クラブ選手権は接戦も多く、全試合が山場と言っても過言ではなかったです。ただ、柏友貴(関西高等学校→中央大学)がエースとして全勝の大活躍をしてくれたおかげで、なんとかベスト8入りを果たすことができました。


写真:柏友貴(関西クラブ)/撮影:ラリーズ編集部

堀本真之介:エースとして戦ったクラブ選手権、柏選手はどう振り返りますか?
柏友貴さん:全国に行く前の岡山県予選がまず激戦でした。全国的にも有名な、ねや卓球クラブにマッチカウント3-2の接戦の末に勝利し、なんとか全国への切符を掴み取ることができました。

また、クラブ選手権前に、チームメイトと「高校時代のユニフォームを持っていって、ベスト8決定戦で着て勝ちたいね」という話をしていました。その約束通り、高校時代のユニフォームでプレーし勝てたことが嬉しかったですね。


写真:高校時代のユニフォームで戦う柏友貴(関西クラブ)/撮影:ラリーズ編集部

堀本真之介:エモいお話をありがとうございます!準々決勝では優勝したリトルキングスBに2-3と惜敗でしたね。
柏友貴さん:希望が丘高等学校卓球部のOBが多く在籍するリトルキングスBにギリギリで負けたのは悔しかったですね。

希望が丘と関西は高校同士もよく対戦していて、OB対決のクラブ選手権では勝ちたかったのですが、そう簡単にはいきませんでした。

大会前は、初出場なのでベスト8ぐらいかなと思っていましたが、優勝チームを一番追い詰められた手応えもあり、優勝も狙えると感じました。

来年は優勝できるように頑張りたいです。


写真:ガッツポーズで盛り上がる関西クラブのメンバー/撮影:ラリーズ編集部

母校・関西高等学校での夜間練習で腕を磨く


写真:柏友貴(関西クラブ)/撮影:ラリーズ編集部

堀本真之介:普段はどういう風に練習されているのでしょうか?
柏友貴さん:集まって練習することはあまりありませんが、練習する際は、母校の関西高等学校で行っています。
毎週水曜日に19時半頃から22時頃まで夜間練習できる時間があり、OBの社会人や大学生が集まります。そこで主にゲーム練習を通して、試合勘を磨いています。

僕と金光航平(関西高等学校→近畿大学)は頻繁に参加しているので、ダブルスも練習していました。


写真:金光航平(関西クラブ)/撮影:ラリーズ編集部

堀本真之介:高校での夜間練習が中心なのですね。
柏友貴さん:私は普段、Tリーグ・岡山リベッツの社員として働いているので、事務作業と卓球場のコーチが半々ぐらい。なかなか自分の練習時間は取れていないのが現状です。
金光航平さん:私も大学職員なので、どちらかというと指導がメインで、普段自分の練習はほとんどできていませんね。
道広悠斗さん:私はゼネコン系で働いていて、なかなか仕事が忙しく、以前は他のチームの練習に行く機会もありましたが、最近は行ってないです。
木村勇介さん:私は地元の市役所で公務員をしていて、練習は関西高等学校に行くか、色々なチームの練習に混ぜてもらっています。
堀本真之介:皆さん仕事でお忙しくされているので、関西高等学校の夜間練習が大事になってくるわけですね。
柏友貴さん:夜間練習は母校・関西高等学校の伝統なので、足を運びやすいです。基本的に関西クラブはそこで練習していますね。


写真:道広悠斗(関西クラブ)/撮影:ラリーズ編集部

恩師・柏監督も夢見る“クラブ日本一”

柏友貴さん:今実家でオンライン取材を受けていて、ちょうど父であり恩師の柏幸浩監督がいたので連れてきました(笑)。
堀本真之介:ありがとうございます!

現役の高校の監督から見て、OBが多く集まる関西クラブはどういう印象ですか?

柏幸浩監督:今回インタビューに出ているメンバーは幼少期から知っていました。金光君のお父さんは、私の教え子でもあります。練習にもたくさん来ていただいて嬉しいです。

若いメンバーも入ってくれているので、このクラブが続いていって、日本の中でもトップクラスのクラブチームになってくれることを願っています。


写真:柏幸浩監督(関西高校)/撮影:ラリーズ編集部

堀本真之介:教え子たちが卓球を続けて、クラブ選手権で優勝を目指していることに関してはどう感じますか?
柏幸浩監督:嬉しいですね。ただ、もっともっと強くなれると思います。優勝しているリトルキングスに1回勝ってほしいですよね。

希望が丘高等学校OB対関西高等学校OBの対決なので、ぜひとも希望が丘OBを倒してほしいです。

母校の力も借りて日本一を狙う

堀本真之介:チームの特徴、雰囲気についても教えてください。
柏友貴さん:関西高等学校卓球部OBがメンバーの大半を占めているので、チームとしての一体感は強い方だと思います。

あとは、皆さん卓球が好きですね。チーム加入の絶対条件です。


写真:ガッツポーズで盛り上がる関西クラブのメンバー/撮影:ラリーズ編集部

木村勇介さん:間違いないですね。

チーム代表の小林純一さん(関西高等学校→愛知工業大学出身)が関西高等学校OBを中心に声をかけて関西クラブが結成され、大学卒業して間もない自分たちのような若手から、50代でもまだまだ現役で続けていらっしゃる方までいます。

枝廣一志さんという全日本選手権マスターズの部で優勝されるような“レジェンド”を始めとするOBの方々も「関西クラブ」の名を背負って戦ってくれています。

皆さん卓球が大好きなので、プレーすることはもちろん、お互いを応援し合うというのがチームのスタンスとしてあります。

堀本真之介:良いチームですね。関西クラブにはどんな選手に入ってきてもらいたいですか?
柏友貴さん:関西クラブは若い人材が少ないので、強くなくても卓球が好きで楽しく真剣にできる人に入ってほしいなと思っています。そこに加えて“勝ちたいという気持ち”を持っているとベストですね。
堀本真之介:最後に、今後の目標を教えてください。
柏友貴さん:母校の夜間練習で後輩たちの助けも借りながら、来年は日本一を狙います!


写真:関西クラブ/撮影:ラリーズ編集部

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