2024年の全日本クラブ卓球選手権で見事ベスト8入りを果たした、奈良県のクラブチーム「ETTC」。
お笑い芸人としても活躍中の岩崎樹さんが、大学1年生のときに立ち上げたこのチームは、今年で11年目を迎え、メンバー数も60人を超えた。
今回は代表の岩崎さんとETTCのエース亀田智士さんに、チームの特徴や雰囲気についてお話を伺った。
大学入学後に友人とチームを設立
大学でも部活で卓球を続けるつもりでしたが、スポーツ推薦で全国から集まるハイレベルな選手たちに追いつけず、入部を諦めたんです。
ただ、卓球自体は好きで続けたい思いがありましたし、高校時代には仲の良い同世代の選手たちと「いつか大人になったら一緒にクラブチームを作ろう」と話していたこともあって、想定より早かったのですが大学1年生のときにETTCを立ち上げました。
その中でも特に仲の良かった友人の安藤輝くんと2人で、ETTCを立ち上げたんです。
写真:ETTCでの合宿の様子/提供:ETTC
高校時代はライバルだった同世代の選手が多く集まっていたので、昔の思い出話で盛り上がりながら、高校時代の延長で楽しくやろうというようなモチベーションで活動していました。
最初は自分たちの1つ下の代が「岩崎さんたちと一緒にやらせてください」と言ってくれて、そこから数珠つなぎのように下の世代がどんどん入ってきて、幅広い世代のメンバーが参加するようになりました。
自分や安藤くんら初期メンバーが30歳なのですが、今は20歳のメンバーもいるので、10歳差があります。ただ、世代間の垣根を感じさせず、男女みんなで仲良く楽しく活動しています。
写真:ETTC全体写真/提供:ETTC
昨年の忘年会には久しぶりに私も参加したのですが、かなり盛り上がっていましたね。「メンバーがこんなにも多くなったのか!」と立ち上げた頃を思い出して、少し感慨深くなりました(笑)。
“奈良の星”加入で初の全国ランク入り
写真:クラブ選手権ランク入り写真/撮影:ラリーズ編集部
創部初の全国ランク入りを振り返るといかがでしたか?
これまでETTCは毎年全国に行っていたわけでもないですし、全国大会に出ても予選リーグ敗退で終わっていたので、驚いています。
本当におめでとうございます!と出たメンバーには伝えたいですね。
写真:亀田智士(ETTC)/撮影:ラリーズ編集部
私は大学卒業後にお笑い芸人を目指してNSC(吉本総合芸能学院)へ通い始め、同時期に高校卒業後すぐに就職した安藤さんも社会人4年目で仕事が忙しくなっていたんです。
そこからはETTC立ち上げ当初のときのように頻繁に試合に出たり練習したりはできなくなり、徐々に中心メンバーが下の世代に移っていきました。
今は全国大会で活躍した選手も所属していて、チーム全体の実力も上がっています。
写真:亀田智士/菅原大歩(ETTC)/撮影:ラリーズ編集部
写真:亀田智士(ETTC)/撮影:ラリーズ編集部
続く2回戦の相手はシードチームでしたが、元プロ選手が欠場していたこともあって、なんとか勝利できました。ベスト8決定戦では自分が0-2の0-3くらいからひっくり返して、またもや高松さんが逆転勝利。接戦を潜り抜けてのランク入りでしたね。
ただ、卓球の試合結果よりも宿舎で楽しむ様子や美味しそうな食事ばかりが送られてきた記憶があります(笑)。
学生時代の感覚のままいられる場所
でも、下の世代の選手たちがこうして自分のチームに入って、今も卓球を続けてくれている。忘年会で顔を合わせた時、「こんなにたくさんの選手がいるんだ」と感じて、ETTCが下の世代のプレーを続けるきっかけになれているかも、と嬉しくなりました。
他にも土日に卓球以外でもETTCで集まっているという話を聞くと、「このチームが、みんなにとっての居場所になっているんだな」と勝手に想像して嬉しくなりますね。
思い出話になったら、毎回高校時代の同じ試合の話をしてる奴とかいますからね(笑)。
本当にチームを作ってよかったなって思いました。
そもそも立ち上げた時に「限りなく部活に近いぐらいのモチベーションでやるけど、勝ち負けにこだわりすぎない」という方針で始めました。
ただ、せっかくやっているので全国には行きたいなくらいは思っています。
写真:ETTC全体写真/提供:ETTC
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