「お客様に満足してもらえるように」店舗内で試打できる国際卓球渋谷店 スタッフが語る魅力とやりがい | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

写真:国際卓球渋谷店の外観とスタッフの皆さん/撮影:ラリーズ編集部

卓球×インタビュー 「お客様に満足してもらえるように」店舗内で試打できる国際卓球渋谷店 スタッフが語る魅力とやりがい

2025.01.10

この記事を書いた人
Rallys D2C、マーケティング、イベント事業担当。慶應義塾大学で卓球に打ち込み、東京で4年間銀行員を経験。その後ノリと勢いに身を任せ、Rallysに転職(2022/5〜)。卓球歴16年、戦型は右シェーク裏裏、使用ラバーはフォア面「REDMONKEY Spin」、バック面「REDMONKEY」。

お世話になっている卓球プレーヤーも多いであろう国際卓球株式会社。新宿区若松町に「国際卓球センター」として創業した昭和21年から長い歴史を積み上げている。

現在では、高田馬場、渋谷、上大岡、町田、所沢と5店舗を構えている日本国内最大級の卓球専門店だ。

前回は国際卓球高田馬場本店にお邪魔し、店長の小高博信さん、卓球場コーチの小田康介さんにそれぞれお話を伺った。

今回は、国際卓球渋谷店で店長の坂本久美子さん、スタッフの星野雄馬さん、園田秀一さん、藤本晃大さんの4名にお話を伺い、長く卓球人に愛される国際卓球の魅力に迫った。

>>「お店のファンになってもらう」創立66年の卓球専門店・国際卓球が意識する“愛される店舗経営のコツ”

クラブチームの監督に誘われ国際卓球へ入社


写真:店長の坂本久美子さん/撮影:ラリーズ編集部

坂本さんの入社してから現在までの経歴についてお伺いできますか?
坂本さん:最初はアルバイトで入り、その後1年契約社員を経て高田馬場店で16年働きました。

それから渋谷店へ異動になり、5年勤務しているのでトータルで21年ぐらい働いてます。現在は国際卓球渋谷店の店長をしています。

だいぶ長く働いているんですね。
坂本さん:そうですね。最初は定職には就かずアルバイト生活みたいな感じで一時期プラプラしてた時期があったんです。

そんなとき、九十九クラブの監督の園田さんが『国際卓球で頑張ってみたら?』と声をかけてくれて。それで社長を紹介してもらって、そこからアルバイトとして国際卓球へ入ることになりました。

入社されてからの仕事内容についてお伺いできますか?
坂本さん:入社した当初はお店の中の仕事を覚えながら、外商を専門とする上司に連れられて外商のやり方も学ばせてもらいました。

学校やクラブチームで、その方と一緒に練習のお手伝い等をさせていただいたり、ユニフォームやシューズのサイズ取りをしたり、用具についての相談に乗ったりと外商の基本も教えていただきました。


写真:坂本久美子さん/撮影:ラリーズ編集部

坂本さん:その後、自分で仕事の内容を覚えて対応できるようになってからは、自分でクラブチームを訪問するようになりました。クラブチームを探して声をかけて、「1ヶ月に1回くらい訪問させていただけませんか」とお願いして訪問を続けてきました。

最近では、若い子たちに仕事をお願いすることが増えて自分が現場に出ることは少なくなりました。それでもずっとこの活動を続けてきました。

お客さんにも伝わるスタッフの仲の良さ


写真:ラバー売り場の様子/撮影:ラリーズ編集部

渋谷店の良さや雰囲気についてお伺いできますか?
坂本さん:ラケット、ラバーの試打ができることですね。限りはありますが、店舗の中の商品を実際に打つこともできます。

雰囲気としては年齢が幅広くて和気あいあいとしているのが特徴です。心の距離が近いからこそ意見の交換もしやすいですね。お客さんにも伝わるくらいの仲の良さが売りです。


写真:試打ラケットコーナーの様子、ラケットが棚にびっしり置かれている/撮影:ラリーズ編集部

坂本さん:お客様がいない時間を使って、ざっくばらんに話し合うことを大切にしています。また、良い意見が浮かんだときには、スタッフからも積極的に伝えてもらうようにしています。

常にお互いアンテナを張りながら、思ったことをその場で共有し合うような形で進めています。

それは素晴らしいですね。また、国際卓球はオリジナル商品の出品も特徴的かと思います。
坂本さん:そうですね。オリジナルのラケットやラケットケースなんかも売っています。
ラケットまで出しているんですね!
坂本さん:特にオリジナルのサイバーシェープは海外のお客さんまで購入したいと言ってくるのでかなり人気の商品になります。

海外の方まで注目してくれるのは本当に嬉しいです。

現在、渋谷店には何名ぐらいスタッフがいらっしゃるのでしょうか?
坂本さん:社員8名とアルバイトで3名ほど入ってもらっています。小澤さんという女性スタッフと、学生さん2名にアルバイトで入ってもらってます。

小澤さんは本当に英語がペラペラで、渋谷店は他の店舗より外国人のお客さん方が多いこともありぜひ入っていただきたいと思ってお願いしました。英語を話せるスタッフが中々いないのでとても助かっています。


写真:国際卓球渋谷店の外観とスタッフの皆さん/撮影:ラリーズ編集部

お客さんがいたからこそ仕事を続けることができた坂本店長


写真:坂本久美子さん/撮影:ラリーズ編集部

今まで勤務していて大変だったことや嬉しかったことはありますか?
坂本さん:最初は接客経験もなかったですし、色々な事がなかなかうまくいかなくて、私ではこの仕事は出来ないのではないかと思い辛く思う事も多々ありました。

でもまずは、3年間は諦めずにやってみようと思って頑張ってみたんです。そうしたら時が経つにつれて私を指名してくれるお客さんもだんだん増えてきて、それが次第にとても嬉しくなりました。

今後の展望などはございますか?
坂本さん:渋谷店をいろんな方に知ってもらって、今後もより色んなお客さんに店舗に来ていただきたいと思っています。

元々はお客さん、入社きっかけは店舗の募集をみて応募

続いては、勤務10年目の星野雄馬さんにお話を伺った。


写真:星野雄馬さん/撮影:ラリーズ編集部

星野さんの経歴などを教えていただけますか?
星野さん:渋谷店に勤務して10年目の星野です。学習院大学のOBで、大学時代から国際卓球で買い物をしていました。
入社のきっかけはなんですか?
星野さん:国際卓球に通っていた時期にたまたま社員募集のお知らせがあって、そこに応募してみたら採用された形です。
卓球専門店に入社するということは、それほど卓球が好きなんだと思っています。

入社の決め手は何でしょうか?

星野さん:元々お客さん目線でいい会社だなっていうイメージがあったのでそこが決め手です。店員さんとの距離が近く、明るい雰囲気を感じ取れたのだと思います。
店員さんの明るさはその時から健在だったのですね。入社されてからはどういったお仕事を担当されていたのでしょうか?
星野さん:最初は何もわからなかったので、先輩の仕事を見ながら「1日の流れはこんな感じ」「1週間の流れはこういう感じ」と少しずつ覚えていきました。

セールの時などはまた違うことをやるので、その都度経験しながら身につけましたね。

今のお仕事の内容についても具体的に教えていただけますか?
星野さん:接客業務と商品の発注やラバー貼りなどなんでもやります。入社して3か月目で先輩から「任せるからやってごらん」と言われて、色々な仕事をさせてもらえました。

特に印象に残っているのは入社4か月目くらいのことです。ある日、社員は僕だけでアルバイトが2人という状況だったのですが、その際上司に「もう1人でも大丈夫でしょ?」と言われて、「大丈夫です!」と返しながらなんとか乗り切りました。

そんな小さな経験の積み重ねで、少しずつ慣れていった感じです。気がつけば、あっという間に9年が経っていました。


写真:ラバー売り場の様子/撮影:ラリーズ編集部

お客さんからの感謝にやりがいを感じる


写真:星野雄馬さん/撮影:ラリーズ編集部

今までを振り返ってみて嬉しかったことはありますか?
星野さん:お客さんから感謝されることが嬉しいです。

相談してもらえたり信用してもらえるようになったりした瞬間に嬉しさを感じました。

お客さんからの感謝は、やりがいにも繋がりますよね。
星野さん:お客さんから用具のことを逆に教えてもらったりすることもあって。

「こんな打ち方があるんだ」とか、「一見変わった組み合わせに見えるけど、実はすごくいい組み合わせなんだ」とか今でも驚かされることが多いです。

用具の知識はすぐに身につくものではないので、卓球の歴史を勉強したり、実際に使っている人の話を聞いたり、自分で打ってみたりしながら、常に学び続けています。

逆に大変だったことはありますか?
星野さん:用具については種類も多いので、販売時には少しイマジネーションが必要な部分もありますね。

また、最近は外国のお客様が増えていて、英語があまり得意ではないので、細かいニュアンスが伝わらないことがあって申し訳なく感じることもあります。

接客で意識していることはありますか?
星野さん:お客様の話をしっかり聞くことは特に意識しています。

用具を選ぶときに不安を感じるお客様も多いので、「何を持って良いと感じてもらえるのか」「どういうものを求めているのか」を掘り下げて確認します。お客様から「とにかく良いものが欲しい」と言われることもありますが、「良いもの」といってもその方に合うものは何か、という点を考えるようにしています。

自分も用具が好きなので、いろいろな話を聞きながら、なるべくお客様に合ったものを提案して「良いものを買えたな」と満足してもらえるよう心がけています。

ラケットの試打が可能な渋谷店

お客さんに向けた渋谷店のアピールポイントなどがあればお願いします。
星野さん:最大のメリットは、ラケットの試打での調整ができて、即座に買い物もできる点ですね。

国際卓球の渋谷店がそのシステムを取り入れたのは、6年前に移転してからです。それまではできなかったことですからね。

実際に用具の試打もできますよね。
星野さん:はい。今の時代、用具がどんどん増えているので実際にラケットを打ってみたり、おすすめを聞けたりするのはすごいメリットだと思います。


写真:卓球台の写真、実際に試打も可能/撮影:ラリーズ編集部

今後の展望などはございますか?
星野さん:先輩の社員のように優しくて的確にアドバイスができる「素敵な国際卓球のおじさん」になりたいと思っています。歳をとっても卓球をできて、お店に立ち続けるのが目標です。

勤続35年の大ベテラン社員 園田さん


写真:園田さん/撮影:ラリーズ編集部

続いては、勤続35年目の園田さんにお話を伺った。

園田さんが入社してからの経歴について教えていただけますか?
園田さん:私は娘が生まれたタイミングで入社したので、勤続35年目になります。
35年すごいですね!入社のきっかけはありますか?
園田さん:前の会社で現在の国際卓球の社長とつながりがあり、社長に「来てみないか?」と声をかけてもらい、入社することになりました。

ちょうど娘が生まれたばかりのタイミングだったので、本当にありがたかったです。

入社当初の事について教えていただけますか?
園田さん:渋谷店に移る際、本店で1~2週間ほど研修を受けましたが、その時点で1週間で辞めようかと思いました。
どうしてですか!?
園田さん:スポーツ業界が初めてだったこともあり、何もわからない状態で戸惑ってしまいました。

ラバーはたくさんの種類があります。だからこそお客さんの好みも大きく分かれちゃうので、それに1つずつ対応するのが大変でした。

でもそれが卓球の良さだと思うので、1からしっかりと覚えました。すると、お客さんからの感謝の声もいただけて、どんどんやりがいを感じ、気づけば35年働いています(笑)。


写真:シューズ売り場の写真、国際卓球渋谷店では豊富なシューズの取り扱いをしている/撮影:ラリーズ編集部

コロナ禍を乗り越えられたのは社長の思いと新芽

入社当初と比べて、現在は店舗も拡大してお客さんも増えたと思います。
園田さん:その背景には社長のいろいろな努力があったからだと思います。やはり卓球業界は他と比べて人がたくさん集まる訳でもないので、経験がないと難しいと思いますし。

また、コロナの時期は実店舗ということもあり、社長も大変だったと思います。ただ、社長の人想いな性格、「人は財産」という考え方もあって人員削減は至らなかったです。

卓球界を支えてくれている卓球ショップや卓球場は大丈夫だろうか、と私も心配でした。
園田さん:店舗の向こうに植木があるんですけど、コロナ禍でお店を2か月閉めていたときに全部枯れてしまったんです。でも、数か月経つと残った枝から新芽が出てきたんですよね。

その時みんなで「あの新芽のように頑張っていこうよ」という話になったんです。

社長さんも新芽の話のどちらも素敵です。
園田さん:ありがとうございます。竹下さんの母校でもある慶応義塾大学の学生も結構お店に来てくださるので、これからもお客さんに愛されるお店作りをしていこうと思います。

大好きな卓球を仕事にしたい思いから入社


写真:藤本晃大さん/撮影:ラリーズ編集部

最後は好きな卓球を仕事にしたい思いから入社した藤本晃大さんにお話を伺った。

国際卓球に入社したきっかけや経緯について教えてください。
藤本さん:大学卒業後は卓球とは全く関係のない仕事をしていましたが、卓球が好きだったこともあり、いつか好きなことを仕事にできたらと思っていたんです。

そんな中、知り合いの紹介で国際卓球を紹介してもらい2019年の12月に入社しました

大好きな卓球を仕事にできたんですね。
藤本さん: そうですね。でも入社してすぐにコロナ禍になったのでお店が静まり返って大変な時期でもありました。

それでも、新しい環境で学ぶことの面白さややりがいを感じられるようになったので、この選択は正解だったと思っています。

チームを訪問し、用具説明まで手掛ける


写真:藤本晃大さん/撮影:ラリーズ編集部

現在の業務内容について教えていただけますか?
藤本さん:チームへの訪問をメインに行っています。内容で言うと、試打用のラケットを学校やクラブチームに持って行って、用具の説明をしたり、実際に打ってもらったりしています。
実際に用具の説明をしたりするのは面白そうですね。
藤本さん:僕も少し卓球をやっていたので練習のお手伝いをしながら一緒に打ちつつ、「こういう用具がいいんじゃないか」と提案したりもしています。

また、メーカーさんに協力していただき講習会を開くこともありますね。

入社してから現在までで大変だなと思ったことや、嬉しかったことはありますか?
藤本さん:営業を1人で始めた頃は大変でした。国際卓球という名前はあっても僕自身のことを誰も知らない状態だったので、まさにゼロからのスタートでした。

最初は全く注文がもらえなかったり、渋谷店の売り上げを大きく落としてしまった時期もあり、「これはやばいな」と辛く感じることもありました。

それは辛いですね。乗り越えられたきっかけなどはありますか?
藤本さん:諦めずに1軒1軒地道に回り、試打の場を設けたり、練習のお手伝いをしたりと積み重ねていく中で少しずつ注文をいただけるようになりました。

その瞬間は本当に嬉しかったです。

卓球専門店だからこそ明るく接客を


写真:藤本晃大さん/撮影:ラリーズ編集部

渋谷店のアピールポイントなどはありますか?
藤本さん:スタッフがみんな明るいことですね。お客さんとの距離も近いですし、明るい雰囲気のお店なので、そこは大きなポイントだと思います。
確かにお客さんもお店が明るいと入りやすいですからね。
藤本さん:卓球専門店と言うと、お店に入りずらいと感じる方が多いんです。

だからこそ、スタッフから明るくて優しく接することで、お店の雰囲気も良くなって実際に来てくれるお客さんも多いんです。

それで喜んでもらったり商品を購入してもらえたりするので、明るくて良い雰囲気はアピールポイントの1つだと思います。

前回の高田馬場本店でのインタビューに続き、渋谷店の坂本さん、星野さん、園田さん、藤本さんの4名から渋谷店の秘密についてお伺いできた。

4人とも口を揃えて「明るく楽しい職場」だと答えている。まさにこの言葉通り、明るい雰囲気で店舗を経営していることが分かった。

今後の国際卓球に注目だ。

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