シチズン伊藤誠監督が語る躍進の理由。そして"日本最高峰"と噂の練習場の内部を大公開!<密着!シチズン卓球部#1> | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

写真:伊藤誠監督(シチズン時計)/撮影:寺西ジャシューカ

卓球×インタビュー シチズン伊藤誠監督が語る躍進の理由。そして“日本最高峰”と噂の練習場の内部を大公開!<密着!シチズン卓球部#1>

2019.01.18

文:寺西ジャジューカ

2019年が明けて間もなく、ラリーズはシチズン時計卓球部の練習を視察し、合わせて同部の伊藤誠監督ならびに所属選手たちへのインタビューを敢行した。すなわち、2016年9月にお披露目された日本一の環境と噂される卓球場へお邪魔してきたのだ。

シチズンが強くなった要因は2016年からの強化態勢と新練習場

まずは、シチズン卓球部の日々の練習や新練習場の使い心地について、伊藤監督にお話を伺った。

――昨年は30年ぶりに全日本実業団で、日本リーグ後期では伊藤監督が現役の時以来23年ぶりに優勝されました。結果が出た理由について教えてください。
伊藤誠監督(以下、伊藤):
強化態勢へ変化させた時期が2015年です。以前は3時まで仕事をし、それ以降に練習をしていました。これは私が現役の時と同じ状態でした。2015年からは練習量を増やすために午前中に仕事、午後からは練習というスタイルに変えました。
――今はより多く練習が出来るようになったということですね。
伊藤:
会社の協力もあり、選手としてより卓球の強化に時間を使えるようになりました。

――練習時間を増やした結果が最近のシチズンの好調につながっているのでしょうか?
伊藤:
もちろんです。それに「最高の環境で卓球ができる」という状態にすることで有望な若手選手が補強できるようになってきました。

――練習時間以外の面でシチズンが強くなっている要因は?
伊藤:
2年前にできたこの新しい卓球場ですね。

――相当な予算がかかったのではないですか?
伊藤:
以前の練習場は古く、高さは5m無いくらいで、縦も横も後ろもない“ないない尽くし”。ここは“あるある尽くし”。それでも、たまに選手は台から下がって引き合う時に「せめえー!」とか言っちゃったりしてますけどね(笑)。

――これで狭いって言ってたらどこも厳しいです(笑)。
伊藤:
後ろに打たれて下がった時に取れないと「なんだー!」ってふざけて言ったり。若手選手は入社したときから今の練習場なので昔の練習場を知らないですからね。

――ここは日本最高峰の環境と言えますよね。
伊藤:
間違いなくそう思います。今の練習場を作る時に、強豪他社さんに協力いただき練習場を建設会社の方と視察させていただきました。「これよりもいいものを造ろう!」となったわけです。


写真:シチズン時計卓球場/撮影:寺西ジャシューカ

写真:寺西ジャシューカ

――なるほど(笑)。
伊藤:
彼らの練習場がすっぽり入る大きさにしようと。そして天井の電気もLEDにしたので、明かりもすぐにポンポンポンと点灯します。空調も置換方式で噴霧式でじわりじわり、風の影響を受けないように。床も衝撃を吸収するものを使用しています。練習場ができたときには色んな方を招待して竣工式をやったんです。

また、フィジカルトレーニングについても、専門のトレーナーとしてアークアスリート社の樋口社長直々に見ていただいています。キツいトレーニングを皆楽しそうにやっていますね。

写真:寺西ジャシューカ

――この練習場には、シチズン以外の選手も来たりするんでしょうか?
伊藤:
学生を中心にいろんなトップ選手が練習に来てくれます。プロの選手は丹羽(孝希)選手がよく来てくれますね。神や町と明治大学で一緒でしたからね。

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トロフィとトレーニングルームと説教部屋

続いて、伊藤監督自らシチズンの練習施設を案内してくれた。1階の階段手前にある壁にはピンポン玉が跳ねているイラストが。


写真:シチズン時計卓球場/撮影:寺西ジャシューカ

その向かいには、シチズン卓球部が獲得したトロフィや表彰状が展示されている。右半分は2018年に獲得したものが並ぶ。


写真:寺西ジャシューカ

こちらは会議室。


写真:寺西ジャシューカ

この部屋では、研究のために相手チームの映像を観たりするそうだ。

「ここは会議室であり“説教部屋”でもあります。あまり人に聞かれちゃいけないことを(笑)」

そして、トレーニングルームがこちら。

写真:寺西ジャシューカ

「ここの器具はかなり充実しています。トレーニング機材は神とトレーニングコーチが2人で決めました。ここで自分の好きな音楽をかけながら1人で集中してトレーニングできる環境は最高ですね。床はラバーのおかげで器具をポンポン置いても大丈夫。ここでは、私も健康のためにトレーニングしています(笑)」


写真:寺西ジャシューカ

「うん、重くて持てない(笑)」

この“日本最高峰の環境”で汗を流すシチズン卓球部の選手5人にもそれぞれ話を伺っており、そちらは後編の記事で紹介する。

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取材:Rallys編集部