独ブンデス帰りで日本一 "右右ペア"18年ぶりVの裏側<卓球・及川瑞基> | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

写真:及川瑞基(専修大)/撮影:ラリーズ編集部

卓球×インタビュー 独ブンデス帰りで日本一 “右右ペア”18年ぶりVの裏側<卓球・及川瑞基>

2020.03.04 取材・文:槌谷昭人(ラリーズ編集部)

今年1月、及川瑞基(専修大)は、全日本卓球選手権で初のタイトルを手にした。種目は男子ダブルス。ペアを組んだのは中高大の同級生である盟友・三部航平だった。

全日本男子ダブルスの王座は、これまで水谷隼丹羽孝希、張本智和ら東京五輪日本代表選手も獲得している栄誉あるタイトルだ。今回は、水谷がシングルスに出場せずダブルスに専念したこともあって、大混戦が予想された。そんな中、参戦中のドイツ・ブンデスリーガからトンボ帰りで帰国した及川が頂点へと登りつめた。

現在、及川は専修大学卓球部に籍を置きつつ、ドイツのブンデスリーガ1部・ケーニヒスホーフェンに所属している。

そんなドイツ卓球修行中の“若武者”を束の間の日本滞在中に取材することができた。「明日大学のテストなんです(笑)」と学生らしさも覗かせるチャンピオンに、日本一の裏側を聞いた。

>>張本コーチの愛弟子・及川瑞基 「スピード×思考」の卓球で世界へ挑む

長年組んで磨かれた勝負勘


写真:三部航平と及川瑞基(ともに専修大)/撮影:ラリーズ編集部

−−改めて、全日本男子ダブルス優勝おめでとうございます。
及川瑞基選手(以下、及川):
ありがとうございます。1つずつ次は誰、次は誰と対戦していった結果、優勝できたという感じです。

−−特に印象に残っている試合はありますか?
及川:
準々決勝の鹿屋良平・有延大夢(リコー)戦です。ゲームカウント2−0から巻き返されて2−2の第5ゲームの中盤、相手がラケットの角に当ててボールが隣のコートに飛んで行ったんです。そのとき、フロアには卓球台が4台しかなくて、他はもう試合終わっていたので、試合しているのは僕ら1台だけでした。

2人で隣のコートにボール取りに行くときに、ふとスコア見たら「6-7か、あれ?こんなに進んでたっけ」と思いました。その感覚はなぜかはっきり覚えています。お互いに口に出してはないですし、目も合わせてないですけど、そこから冷静になれました。そこから8-8に追いついて話し合ってなんとか勝てました。


写真:三部航平・及川瑞基(専修大)/撮影:ラリーズ編集部

−−決勝戦ではゲームカウント2−2の10−8の場面、チャンピオンシップポイントの前に三部選手に囁いたそうですね。
及川:
三部が優勝インタビューで言った通り「浅いチキータをミドルにレシーブしてくれ」と言いました。その後の展開を考えての要求だったのですが、結局ロングサーブが来てラリー戦になりましたね(笑)。でもそういうとっさの対応も三部ができると僕は知っているので、迷いはなかったです。

−−三部選手への信頼感ですね。
及川:
そうですね。2年くらいしか組んでいなければ、言えなかったと思います。長年組んできたからこそ分かり合える勝負勘みたいなものですね。

「右右」としての新しい挑戦


写真:三部航平(写真左)と及川瑞基(ともに専修大)/撮影:ラリーズ編集部
−−改めて三部・及川ペアの強さの理由は何だと思いますか?
及川:
色んな引き出しがあって、色んな対応が出来るところですね。

三部は森薗(政崇)さんと組んで全日本ダブルス優勝もしてますし、そもそもダブルスが上手いです。でも僕はダブルスにそこまで自信があったわけじゃなかった。ヨーロッパは本当にダブルス練習が1分1秒もなくて、全部シングルスで自分がやりたいようにやるんです。だから自信がないんですよ。

ただずっと三部とペアを組んできて、お互いの良いところを出すのはもちろん、この全日本では相手の出方に対する引き出しが多かったのかなと思います。

−−技術的な強さとしては?
及川:
僕はチキータがそんなに得意じゃないので、フリックストップ、ツッツキでレシーブして、ちょっと出たらドライブをかける。逆に三部はバックハンドが上手くてチキータもする。僕は三部の巧い部分を引き出して、自分に足りないところは補いながらやってました。

−−今回でダブルスについての自信はつきましたか?
及川:
全日本という舞台で優勝したので間違いなくついてると思います。今は実感がないですけど、実感がわくほど自信もどんどんついて来ると思います。


写真:三部航平(右)・及川瑞基(専修大)/撮影:ラリーズ編集部

−−今回は、2002年度の倉嶋/木方ペア以来の右利き同士のペアで優勝となりました。
及川:
もちろん左右で組む方が重ならないし、連続攻撃しやすいです。三部も全日本2回優勝したペアの森薗さんは左です。ただ、僕らも最後の方は、右右としての新しい挑戦というような気持ちもありました。

−−中・高・大とチームメイトである、コンビネーションの勝利に見えました。
及川:
三部とは本当に長い付き合いで、僕にとって特別な存在です。僕が三部に対して猛烈にライバル意識を燃やしていた時期もありました。

そして専修大学に入ってからはダブルスペアも変わることもありました。でも学生最後の全日本を三部と組むことになった。やっぱり行けるところまで行きたいっていう思いはありました。長い間、三部とやってきて大学生活の最後の最後で優勝できて本当に嬉しいです。優勝したので来年も組めるなら組みたいですね。(続く)


写真:三部航平と及川瑞基(ともに専修大)/撮影:ラリーズ編集部

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