文:ラリーズ編集部
10月18日から20日にかけて2019 ITTF 女子ワールドカップが開催され、各大陸予選を通過した選手によって女子シングルスの頂点をめぐる戦いが行われた。
日本からは、石川佳純(10月世界ランキング8位・全農)と平野美宇(同9位・日本生命)が出場し、熱戦を繰り広げた。非常にハイレベルなワールドカップの優勝カップを掲げたのは、圧巻のプレーで勝ち進んだ世界選手権チャンピオンの劉詩雯(リュウスーウェン・中国)となった。
石川・平野が中国の地で奮闘
今大会では優勝すると世界ランキングに加算されるポイントが2550ptも獲得できるため、東京五輪選考レースでトップ3に入る石川と平野にとっては非常に重要な大会となった。2020年1月に有効なポイントを集計し、単独トップに立つ伊藤美誠(同7位・スターツ)は出場しておらず、石川と平野にとっては上位進出し、是が非でもポイントを稼ぎたいところであった。
結果はフルゲームの末、準々決勝で敗れた石川がベスト8となり、2016年女子ワールドカップ・フィラデルフィア大会で優勝した平野は初戦で敗れ、ベスト16となった。
>>卓球五輪代表への道 2020年1月有効な世界ランキングポイント(ドイツOP終了時点)
女子ワールドカップ 結果
写真:8強入りを果たした石川佳純(全農)/提供:ittfworld
女子ワールドカップ優勝は4年ぶり5度目の優勝となる劉詩雯。2017年大会で敗れた朱雨玲(ジュユリン・中国)に決勝でリベンジを果たした。3位決定戦では馮天薇(フォンティエンウェイ)が、チャン・リリー(アメリカ)に勝利し、銅メダルを勝ち取った。
石川は安定感があり、かつ攻撃的なプレーでアフリカ王者のディナ・メシュレフ(エジプト)を1回戦で退けると、2回戦でシンガポールのベテラン・馮天薇と対戦。馮はドイツオープンで世界ランキング1位の陳夢(チェンムン・中国)をストレートで破るなどいまだその実力は衰えない。石川は終始相手にリードされる展開の中で、何とかゲームカウント3-2でリードするも6ゲーム目を奪えず、逆転負けを喫した。
一方、平野はパンアメリカ4冠の女王チャン・リリーと対戦。フォア側を徹底して攻められた平野は2ゲームを先取され、スタートダッシュをうまく切れなかったが、そこから3ゲームを連取。流れに乗ってそのまま勝利するかと思われたが逆転され、死闘の末ベスト16に終わる結果となった。