文:ラリーズ編集部
1日、ITTFはCOVID-19パンデミックの影響で各大会が中断されていることを踏まえ、2020年4月の世界ランキングを4月中旬ごろに発表した後、大会が再開するまでランキングを凍結することを表明した。
4月の最新世界ランキングでは、日本の伊藤美誠(スターツ)が世界ランキング2位(2020年3月時点)の中国・孫穎莎(スンイーシャ)を抜いて2位に浮上する予定だ。現行の世界ランキング制度が始まって以来、日本選手が2位になるのは初のことであり、4月のランキング発表には注目が集まっていた。
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ITTF、4月の世界ランキング発表後、再開までランキング凍結に
ITTF各大会の延期や渡航制限などすべての影響を考慮する必要があるため、現在のITTFランキングは2020年3月に発表されたものから更新されていない。
ITTFは、2020年4月15日までに、影響を考慮した判断を行い、その後2020年4月のITTFランキングが発表するとしている。4月に発表された世界ランキングは大会が再開されるまで再び凍結される。
2020年3月に行われた大会に対応するランキングポイントが考慮され、このポイントがITTFランキングに加算された後に、2020年4月版が発表される。また予選終了後、本戦開始前に中断されたポーランドオープンについても、ランキングポイントの反映方法を決定する予定とのことだ。
伊藤美誠、初の世界ランキング2位へ
写真:伊藤美誠/提供:ittfworld
2020年3月時点での東京五輪代表女子の世界ランキングは、伊藤美誠がトップで3位、石川佳純(全農)が9位、平野美宇(日本生命)が11位と続いている。
世界ランキング2位の孫穎莎の保有ポイントは3月時点で15460pt、それを追いかける伊藤の保有ポイントは15080ptである。3月のカタールオープンでは孫穎莎が2回戦敗退であったのに対し、伊藤は順調に勝ち上がり、準決勝では中国の丁寧(ディンニン)をストレートで退け、準優勝に輝いた。
これにより伊藤は1800ptを獲得する。2019年スウェーデンオープンの1440ptと入れ替わりで、360ptが加算され、合計ポイントは15440ptとなる予定だ。一方の孫穎莎は、去年のカタールオープンの獲得ポイントが失効し、保有ポイント数が15165Ptとなり、伊藤を下回る。
現行の制度では日本選手が世界ランキング2位となることは初めてであり、伊藤にとっても自己最高ランクを更新することとなる。東京五輪での悲願の金メダル獲得に向けて、世界ランキング2位浮上は大きな一歩となるだろう。