近年、将棋界で様々な「最年少」記録を打ち立てた藤井聡太七段や、プロ野球では「最年長」となる50歳まで現役を続けた山本昌投手が話題を呼んだ。
一方卓球界でも、11歳の張本美和や12歳の松島輝空(ともに木下グループ)ら小学生から38歳の吉田海偉(東京アート)まで第一線で活躍する選手の年齢層は幅広い。
東京五輪開幕に約5か月と迫った今回、五輪にまつわる卓球界での最年長・最年少記録を見ていこう。
史上最年少五輪メダリスト
写真:リオ五輪での伊藤美誠(スターツ)/提供:ittfworld
まず一人目は2016年リオ五輪で史上最年少メダリストに輝いた伊藤美誠(スターツ)だ。伊藤は団体戦のメンバーとしてリオ五輪に参加し、女子団体準決勝ドイツ戦では2点を落としたものの、それ以外の試合では福原愛と組んだダブルスも含めて5戦全勝の活躍を見せ、見事銅メダルを獲得に貢献した。
メダル獲得時の伊藤の年齢は15歳と300日で、これは「Youngest Oiympic table tennis medalist(史上最年少五輪メダリスト)」としてギネス記録にも認定されている。
ちなみに伊藤はそれ以外にも「Most table tennis counter hits in one minute(1分間で最も多くラリーを続けた回数)」でも、180回というギネス記録を持っている。
史上最年少五輪日本代表(男子)
写真:張本智和(木下グループ)/提供:ittfworld
伊藤は男女を通じて最年少のメダリストだが、日本男子での最年少代表となることが濃厚なのが張本智和(木下グループ)だ。
張本は東京五輪開催時は17歳だが、実は同じく東京五輪代表の丹羽孝希(スヴェンソン)も17歳でロンドン五輪で日本代表に選出されている。
また、アトランタ五輪代表の中村錦治郎も17歳での選出で、3人は同年齢での五輪代表だ。ただ誕生日の差で、17歳になってからの日数が最も短い張本が、東京五輪に出場すれば最年少代表となる。
史上最年長五輪代表
写真:最年長代表記録の倪夏蓮/提供:ittfworld
次は最年長代表だ。2016年リオ五輪に53歳で出場した、元中国代表で左ペン粒の倪夏蓮(ニーシャーリエン・ルクセンブルク)が史上最年長となっている。2020年現在56歳ながら、昨年のドイツオープンで浜本由惟(木下グループ)に勝利するなど、まだまだ衰え知らずの大ベテランだ。
また、倪は昨年のヨーロッパ選手権でも銅メダルを獲得し、すでに東京五輪への参加資格を得ている。57歳で5度目の五輪挑戦となる倪がシドニー、北京、ロンドン、リオに続いて東京五輪ではどんなプレーを見せてくれるか楽しみだ。
史上最年長シングルス金メダリスト
写真:北京五輪金メダリストの馬琳/提供:ittfworld
運動能力のピークである20代前半にチャンピオンになる事が多いスポーツの世界だが、卓球でも歴代金メダリストを見ると、男女を通じて10代後半〜20代前半が多い。
その中で男女を通じて最年長となる28歳で北京五輪金メダリストとなったのが中国の馬琳(マリン)だ。現在最後のペンホルダーでの金メダリストであり、フットワークを駆使した豪快なフォアハンドを得点源とするプレースタイルであることを踏まえると、その年齢での戴冠は驚くべきことだ。
まとめ
最年少、最年長という話題はどんなテーマでも注目を集めるが、どちらもそう簡単に達成出来るものではない。2020年東京五輪ではどのような歴史的記録が生まれるのか注目だ。