＜天皇杯・皇后杯 2020年全日本卓球選手権大会（一般・ジュニアの部）1月13日～19日＞

全日本卓球選手権男子ダブルスで三部航平/及川瑞基（専修大）が、戸上隼輔・宮川昌大（野田学園高）をゲームカウント3-2で破り、優勝に輝いた。現在大学4年生の2人は青森山田中高の同級生で、専修大学も含めて10年間苦楽を共にしてきた中での日本一となった。

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及川「大学生活の最後の最後で優勝できて本当に嬉しい」

写真：三部航平（写真奥）・及川瑞基（専修大）/撮影：ラリーズ編集部

決勝戦では、水谷隼/大島祐哉（木下グループ）を破り勝ち上がってきた高校生ペア・戸上/宮川と対戦した。戸上は直前のシングルスでも東京五輪代表の丹羽孝希（スヴェンソン）を下しており、乗りに乗っていた。

ただ、及川は「（自分たちは）今大会コンビネーションや息が合っていたので、自分の中では決勝に進めば優勝できる自信があった」と臆することなく試合に臨んだ。

試合は「1ゲーム目をとって競り合いになったら自分らの試合ができると思って、フルゲームになる予定で試合をした」と三部の想定通り接戦に持ち込まれる。

写真：戸上隼輔と宮川昌大（ともに野田学園高）/撮影：ラリーズ編集部

高校生ペア・戸上/宮川の勢いあるプレーにも落ち着いて対応する大学生ペア・三部/及川。ゲームカウント2-1と専修大ペアリードの9-9、あと2点で優勝という場面を迎える。「ここで勝ちたいと思って意識してしまった」と三部の脳裏に勝利の二文字がよぎったところを戸上/宮川ペアに攻め込まれ、9-11でゲームカウントは2-2の振出しへと戻った。

第5ゲームまでもつれ込んだ試合は、「最後は攻めた方が勝つと思っていた。最後まで繋ぐのはやめて自分から打ちに行く気持ちでやった」（三部）と攻め切った専修大ペアが10-8とチャンピオンシップポイントを握る。最後は三部のドライブに対する戸上の返球がネットにかかり、専修大ペアに勝利の女神は微笑んだ。

写真：三部・及川ペア、優勝の瞬間/撮影：ラリーズ編集部

試合後、及川は「長い間、三部とやってきて大学生活の最後の最後で優勝できて本当に嬉しい」と学生生活の集大成として盟友・三部と獲得した日本一のタイトルに笑顔を見せた。

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三部「最後に一本いいプレーできてめちゃくちゃ嬉しかった」

写真：三部航平と及川瑞基（ともに専修大）/撮影：ラリーズ編集部

初の全日本決勝の舞台に立った及川は「少し緊張していた。ダブルスはあんまり自信がなかったが、今日の優勝は自分たちの中で大きい」と今後に繋がる優勝と位置付けた。

一方、世界卓球銀メダル獲得などダブルスの名手として知られる森薗政崇と組み、過去2度優勝している三部は同級生の及川と掴み取った優勝が自信につながったという。「（前回優勝時は）森薗さんに頼り気味の感覚が自分にはあった。今回は及川と組んで日本一になれた。右利きでも左利きでも（ダブルスを）組めると自信になった」。

写真：優勝し喜びを分かち合う三部航平と及川瑞基（専修大）/撮影：ラリーズ編集部

三部が、今回の試合で一番印象に残っているのは優勝を決めた最後のドライブではなく、その1つ前のプレーとのこと。「最終ゲームの9-8でのストップに対するチキータ。横回転が入ったフォアへのチキータで、戸上選手が角に当てて10-8になった場面は、あれだけミスしていた自分が、最後に1本いいプレーができてめちゃくちゃ嬉しかった」と満面の笑みを見せた。

来年の全日本については、2人が卒業後別の進路を歩むため、未定だというが「優勝したので組めるなら組みたい」と声をそろえた。

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