全日本引退の森薗美月「とりあえず、スペイン行ってきます」 | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

写真:森薗美月(花木卓球クラブ)/撮影:ラリーズ編集部

大会報道 全日本引退の森薗美月「とりあえず、スペイン行ってきます」

2022.01.26

この記事を書いた人
1979年生まれ。2020年からRallys/2024年7月から執行役員メディア事業本部長
2023年-金沢ポート取締役兼任/軽い小咄から深堀りインタビューまで、劇場体験のようなコンテンツを。
戦型:右シェーク裏裏

<2022年全日本卓球選手権大会(一般・ジュニアの部) 日時:1月24日~30日 場所:東京体育館>

26日、全日本卓球選手権は3日目を迎え、女子シングルス3回戦が行われ、今回の全日本が最後と位置づける森薗美月(花木卓球クラブ)が登場し、千葉菜月(東京富士大)に2-3で敗れた。

「自分としてもけりをつけたほうが前に進みやすいかなと思って。でも最後はそれなりに楽しめたかな。私は卓球を楽しめるタイプじゃないんです。勝ちたい、勝つためにああしなきゃ、こうしなきゃがいつも先走って」。


写真:森薗美月(花木卓球クラブ)/撮影:ラリーズ編集部

幼少期から指導をしてきた父・稔さんもベンチに入った。
「仕事を休んできてくれて、嬉しかったです。お父さんがベンチに入ってくれるのはこれが最後なので」。

稔さんの脳裏にも、美月がラケットを握ってから約19年に及んだ思い出がよぎる。

「今まで、たくさんいい思いさせてもらいましたから」声が少し震える。「でも、ひと区切りだなと。卓球に誘ったのも自分ですしね」


写真:美月の試合を見つめる森薗稔さん/撮影:ラリーズ編集部

スペインリーグに参戦

さて、森薗美月にこれからの方向性を問うと、さらりと驚きの答えが返ってきた。

「あ、とりあえず、今週末からスペインに行ってきます。スペインリーグに参戦します」

相変わらず退屈させない。

「私は“ものは試しに”っていう人間なんですよ。沖縄での仕事もあるので、まずは2週間3試合くらい。向こうも私の実力を見たいだろうし、私もどんな感じか知ってから、本格的に行くかどうかは考えます」

何なら日本以上に、スペインという国が似合いそうな生き方である。


写真:森薗美月(花木卓球クラブ)/撮影:ラリーズ編集部

最後に、この親子らしいエピソードを。

「一応、全日本引退試合じゃないですか。終わった後、最後“お疲れさま”とか言われるのかと思ったら、“あのボールはあのコースに打たないと”とか、次の試合が控えてるかのようなアドバイスをもらいました。ああ、お父さんらしいなって(笑)」

人は、そんなに変わらない。


写真:森薗美月(右)と父・森薗稔(左)/撮影:ラリーズ編集部

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