文:ラリーズ編集部
<天皇杯・皇后杯 2024年全日本卓球選手権大会(一般・ジュニアの部) 日程:2024年1月22~28日 場所:東京体育館(東京)>
27日、2024年全日本卓球選手権大会は6日目を迎え、女子シングルス準々決勝で赤江夏星(デンソー)と平野美宇(木下グループ)が対戦。赤江は先に3ゲームを奪うも平野に追いつかれる苦しい展開となるも、最終第7ゲームを11-9で勝ち切って、準決勝に駒を進めた。
試合後、赤江が報道陣の質問に答えた。
赤江夏星(デンソー)コメント
試合を振り返って
今試合が終わったばっかりで、(平野選手に勝てて)信じられない気持ちと嬉しい気持ちが今はあります。
勝因は?
1ゲーム目は何もできずに終わってしまいました。平野選手と試合するのは今回が初めてで、ボールも最初は合わなかったり、どんなボールが来るかもわからなかったんですけど、2ゲーム目からは「このまま負けたら悔いが残るな」と思って吹っ切れました。自分には失うものは何もなかったので、(スイングを)振り切って、自分が今持っている力を最大限に発揮しようと。
それで勝てたら嬉しいし、負けても悔いが残らない試合にしようという気持ちになれたことが勝因かなと思います。
平野選手と対戦してみて
今大会はデュースになる試合が本当に多かったんですけど、今までの試合はそのデュースの場面でも取り切れたんですが、やっぱり(平野選手は)トップ選手なので、平野選手との試合では取り切れなくて、そういう大事な場面での一本の差は感じました。
この舞台で勝ったことは、自身にとってどのような意味を持つか
昨日の試合に勝って準々決勝まで残ったときは最初、「私がこの場所に立っていいのかな?」っていう気持ちもありましたし、正直「平野選手にボコボコにされたら嫌だなぁ」とかもあったんですけど、いざ試合になったら、ちゃんと勝負ができて勝つことができたので、「自分もできるんだな」という気持ちになりました。
最終ゲームは厳しい場面から挽回されましたが
最初は「思い切っていこう」とだけ考えていたんですけど、途中から「勝ち」を意識した部分もあって力が入ってしまって、挽回されました。その場面でタイムアウトを取って一回落ち着いて、「最後まで振り抜こう」という気持ちにリセットできたことが良かったかなと思います。
試合中にコーチからはどんなアドバイスがあったか
(コーチからは)戦術の話もあったんですけど、平野選手は自分よりも技術や戦術は絶対に上だったので、「ここまで来たら気持ちだな」と思って、「気持ちだけでも自分が上に行こう」と思っていました。
1ゲーム目は振り抜けなかったので、2ゲーム目からは「どこまでも振り抜こう」「どんなミスをしてもいいから振り抜く」というふうに意識を変えました。
デンソーに入って変わったことは
今まで5年間、ジュニアアシスト卓球アカデミーで卓球をやってきて、いい環境でたくさんのコーチに指導してもらって、そこでも成長できてインターハイで優勝できたりしたんですけど、今年からデンソーに入って、今までと違う視点から自分を見てもらって、自分自身「変われたな」と思っています。
特に、自分はバックが苦手で、インターハイのときもバックを強化して横井選手や大藤選手にバック対バックで勝つことができて試合に勝てた感覚はあったんですけど、デンソーに入ってからも「バックが課題だな」と思っていたので、入ってすぐはずっとバックの練習をしてました。その練習の成果もあって、平野選手ともバック対バックで互角に競り合えた感覚もありましたし、その点が一番変われたと思います。
明日への意気込み
明日は早田さんと試合なので、それこそ「失うものはないな」って思っています。もちろん戦術もしっかり考えて挑むんですけど、やっぱり今日の試合みたいに気持ちだけは負けないようにはしようと思っています。それで勝てたら嬉しいですね。
女子シングルス準々決勝
〇赤江夏星(デンソー)4-3 平野美宇(木下グループ)
3-11/11-5/11-6/14-16/11-4/4-11/11-9