文:ラリーズ編集部
<天皇杯・皇后杯2021年全日本卓球選手権大会(一般・ジュニアの部)、2021年1月11日~17日>
全日本卓球選手権大会2日目、男子ジュニアシングルス2回戦に「松平兄弟が救いたい」企画に参加していた米田裕哉(よねたゆうや・秋田高)が登場した。米田は、2019年のカデットチャンピオン中村煌和(愛工大名電中)から先に2ゲームを奪うも、惜しくも逆転負けを喫した。
松平兄弟の言葉で自信
「松平兄弟が救いたい」企画とは、松平賢二(協和キリン)、松平健太(ファースト)の兄弟が「中高生に大会の代わりとなるアピールの場を与えたい」という思いから立ち上がった企画だ。それぞれのYouTubeチャンネルに目標や意欲のある中高生を招き、練習や試合を行う。その第1回に登場したのが米田だった。
写真:米田裕哉(秋田高)/撮影:ラリーズ編集部
「(松平兄弟に)試合や練習をしてもらい、そこで褒められた自分のサービスとバックハンドを、今大会までにより質を高めるべく練習してきました。その結果、中村選手との試合でもサービスエースを何本も取ったり、相手の甘いレシーブをバックハンドで3球目攻撃して得点したり、試合展開を有利に進めることができました」。
米田は、松平兄弟の言葉で自信を得たサービスとバックハンドを武器に、強豪・愛工大名電中の選手を追い詰めた。サービスの出す位置を変えたり、固いブロックで粘りのラリーを展開したりと随所に好プレーを見せた。
写真:追い込まれるも要所を締めて逆転した中村煌和(愛工大名電中)/撮影:ラリーズ編集部
試合後、米田は「今回の全日本は約1年ぶりの全国大会でとても緊張しました。特に2回戦では悔しい結果になりましたが、自分でもこのレベルの選手と充分に戦える事を実感することができ、自信に繋がりました」と振り返った。
「この負けをただの負けにするのでなく、次への勝利のために苦手部分を克服するために練習していきたいと思います」と“松平兄弟に救われた男”は今後の活躍を誓った。
写真:米田裕哉(秋田高)/撮影:ラリーズ編集部
卓球と勉強の両立のコツ
また、米田は、秋田トップの公立進学校である秋田高校に通っている。計画立ててコツコツと努力を積み重ねることが、勉強と卓球を両立するコツだと明かす。
写真:ベンチでアドバイスを受ける米田裕哉(秋田高)/撮影:ラリーズ編集部
「勉強面では、ほぼ毎日大学受験に向けた小テストがあるので、計画性を持って毎日勉強しています。卓球面でも勉強と同じように、大会に向けてこの日までにこの技術を完璧にしようなど、長期的な視野で計画を立て、練習をする事を大事にしています」。
勉強での取り組み方が卓球に、卓球での取り組み方が勉強に活きているようだ。
写真:米田裕哉(秋田高)/撮影:ラリーズ編集部
高校2年の1月となり、翌年の大学受験を意識し始める時期になったが、米田は卓球でも勉強でも高い目標を追う。
「まずは3月の全国選抜にチームが出場できるように、キャプテンとして2月の東北選抜で勝てるように頑張りたい。その次は3年生最後のインターハイで、今大会達成できなかったランク入りが目標です!また、勉強面でも質と量を上げて全力で取り組み、自分の志望している大学に合格して勉強も卓球も活躍できる選手になれるように頑張りたいと思います!!」。
写真:米田裕哉(秋田高)/撮影:ラリーズ編集部
松平兄弟の言葉から自信を得て、強豪校相手にも自分の持てる武器で果敢に立ち向かった。更なる自信を得た米田は、これからも目標を達成すべく挑戦を続ける。
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米田裕哉の全日本ジュニア結果
1回戦
〇米田裕哉 3-1 植月健成(鳥取敬愛高)
8-11/6-11/7-11/7-11
2回戦
米田裕哉 2-3 〇中村煌和(愛工大名電中)
11-7/9-11/11-8/8-11/7-11