文:ラリーズ編集部
<2021年全日本卓球選手権大会(一般・ジュニアの部)、2021年1月11日~17日>
全日本卓球選手権は大会最終日、女子シングルス決勝で石川佳純(全農)が伊藤美誠(スターツ)にゲームカウント1-3から逆転勝利。5年ぶり5度目の全日本タイトルを獲得した。
石川は試合後、オンラインで優勝会見に臨み、喜びを語った。
伊藤美誠との決勝戦に関して
写真:石川佳純(全農)/撮影:ラリーズ編集部
決勝を振り返って
5年ぶりということで優勝から遠のいてましたし、本当に苦しい試合だった。9-5で勝ってて、9-9になったときは心臓が飛び出そうだった。もうダメかなと思った。チャンスボール2本ミスしたので、ああ~やばいと。でも、美誠ちゃんも緊張してるから心の勝負だと思って、最後思い切ってやった方が勝ちと思った。
勝因は
プレッシャーは正直まったくなくて、どれくらいできるかなと楽しみだった。
写真:石川佳純(全農)/撮影:ラリーズ編集部
1ゲーム目は全然追いつけないと正直思ったんですけど、作戦変えていけばチャンスがあると思ったし、試合前に絶対諦めないという気持ちでコートに入ったので、相手がいくら強くても絶対あきらめないという気持ちが勝因だと思う。
伊藤美誠との試合について
いつも伊藤選手と試合した時は駆け引きになるパターンが多い。(今回自分は)レシーブが良くて、サーブからの得点があまりなく、気持ち的には苦しかったんですけど、途中からラリーでコースを突いていったり、強気で打つことができたのでよかった。
写真:伊藤美誠(スターツ)/撮影:ラリーズ編集部
1ゲーム目はスピードにまったくついていけなかったけど、途中からはだんだんついていけるようになったのと、自分の威力も上がってきたので、チャンスも作れるようになってきたかなと思います。
最終ゲームについて
9-5でリードしてて、チャンスボールを2回ミスって9-9になってあちゃーと正直思ったんですけど、やっぱり得意としてるフォアだと思って、回り込んで打っていこうと。クロスに打っても絶対ブロックされると思ったので、思い切ってストレートに打っていきました。そこが今までと違ったと思います。
写真:石川佳純(全農)/撮影:ラリーズ編集部
石川佳純「まだまだやれる、まだまだやりたい」
写真:石川佳純(全農)/撮影:ラリーズ編集部
若い選手の台頭について
もう無理なんじゃないかって思ったこともあるし、言われることもいっぱいあって…。でも…、そうじゃないってことを卓球が教えてくれた。
写真:涙も見せた石川佳純(全農)/撮影:ラリーズ編集部
自分もそうだし、私のチームのコーチやいろんな人が信じてくれた。昔は気になっていた部分も今は気にならなくなったし、逆に自分が頑張って結果が出たときに、同じ思いをしてる人に勇気を届けたいですし、まだまだやれる。まだまだやりたい思っています。
周りの支えについて
自分自身、気持ち的に「ああ、もうダメなのかな」とか自分のプレースタイルだったり年齢だったりをマイナスに考えてしまうこともあって、直接周りの人に言われたりすることもあって、落ち込むこともあった。
写真:邱建新監督と優勝し抱き合う石川佳純(全農)/撮影:ラリーズ編集部
その度にコーチだったり、邱さんだったり、軽部君だったり、トレーナーの先生だったり、家族に「全然やれるよ。もっと自分の可能性を信じて」と言われて、すごく「ああ、そうだよなあ」って。自分で自分を信じないとだめだよなと思って、最近は楽しく練習もできているし、自分がやりたいときまでやればいいし、やりたいようにやればいいという風に思うようになりました。
東京五輪に向けて
卓球を20年やってきて、私にとっては最高の舞台なので、東京五輪は。すごく出たいし、あると信じている。それに向けて一生懸命やっている姿を、テレビを通して見ていただけたのは嬉しいなって思いますし、私は頑張り続けるしかないと思っています。選手としては、完全な形でなくても五輪に出たいし、五輪の舞台に立ちたいです。
写真:石川佳純(全農)/撮影:ラリーズ編集部