文:ラリーズ編集部
<天皇杯・皇后杯 平成30年度全日本卓球選手権大会(一般・ジュニアの部)丸善インテックアリーナ大阪>
全日本卓球選手権大会、男子ダブルスは準決勝。松下海輝・藤村友也(日鉄住金物流)の実業団ペアと、松山祐季・高見真己(愛知工業大)の大学生ペアとが対戦した。
松下・藤村ペアは、Tリーグで活躍する松平健太・田添健汰(木下グループ)をストレートで下して勝ち上がった。一方の松山・高見ペアも上田仁・吉田雅己(岡山リベッツ)や吉村真晴(名古屋ダイハツ)・坪井勇磨(筑波大)らの強豪ペアを下して勝ち上がった。
試合は両者が台から離れたダイナミックなラリーの応酬を見せる。第1ゲームから競り合いとなったが、最後は大きな打ち合いを制した松下・藤村ペアがこのゲームをもぎ取る。
第2ゲーム、愛工大ペアも厳しいコースをつくレシーブや3球目攻撃で応戦する。しかし、長いラリーになると実業団ペアのミスが少なく、このゲームも松下・藤村ペアがものにする。
このまま経験に勝る実業団ペアが一気に決勝進出を決めるかと思われたが、第3ゲームから流れが除々に傾く。
第3ゲーム、開き直った愛工大ペアはチキータで積極的に攻める。序盤はミスが続いたが、ゲーム中盤からチキータが決まりだす。一方の実業団ペアは堅実なプレーで対抗。9-9までもつれた接戦は、最後連続ポイントで学生ペアに軍配。
第4ゲームも台から下がらず、先に攻める愛工大ペア。しかし、実業団ペアのブロックが固く、実業団ペアがリードを保って試合が進行する。
隣では張本・木造ペアが決勝進出を決めて、会場が騒然とする中、松山・高見ペアの積極的な攻撃で連続得点となる。その後も台の近くで攻める学生ペアと、下がって粘る実業団ペア。点を分け合って、勝負はデュースへもつれるが、最後は愛工大ペアが耐えて13-11。勝負の行方は最終第5ゲームへ。
第5ゲーム、愛工大ペアのミスの多さが目立ち、5-1の実業団ペアリードでコートチェンジ。その後も実業団ペアリードのまま試合が進むが、愛工大ペアは攻撃の手を緩めない。松山のチキータが随所で決まり、8-8で同点に追いつき、逆転に成功。最後まで積極的な姿勢を貫いた愛工大ペアが苦しみながらも勝利を決めた。
松山・高見ペアは初の決勝進出。決勝で張本・木造ペアと対戦する。木造と松山、高見は3人とも愛知工業大の所属。決勝は“同士討ち”となる。若い4人による決勝はこの後の女子ダブルス決勝につづいて行われる。
全日本卓球2019 男子ダブルス準決勝
写真:松下海輝・藤村友也(日鉄住金物流)/撮影:ラリーズ編集部
松下海輝・藤村友也(日鉄住金物流) 2-3 松山祐季・高見真己(愛知工業大)
11-9/11-6/9-11/11-13/8-11