10月18日、『明治大学卓球部90周年記念事業・ドリームゲーム』が、調布の明治大学卓球部の練習場で開催された。伝統ある明治大卓球部のOBと現役の対抗戦ということで、東京五輪代表を含む豪華な顔ぶれが集まった。
解説は松下浩二氏、現男子ナショナルチーム監督の倉嶋洋介氏が務めた。
写真:松下浩二氏(中央)、倉嶋洋介氏(左)/撮影:ラリーズ編集部
第1・2試合は3ゲームスマッチ、第3・4・5試合は5ゲームスマッチで行われ、結果は、積極的なプレーでOBチームに挑んだ現役チームが、3勝2敗でOBチームに勝利した。
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初戦はOBチーム平野友樹が安定感を見せる
第1試合は、OBチームからは平野友樹(協和キリン)、現役チームからは次期主将の西康洋が登場した。
写真:平野友樹(協和キリン)/撮影:ラリーズ編集部
現役の西は得意のサーブからの両ハンド強打を繰り出すが、丁寧なレシーブからの対応力で勝る平野が巧みにゲームを組み立て、2-0で勝利した。
写真:西康洋/撮影:ラリーズ編集部
宮川昌大が神巧也から金星
第2試合には、OBチームから神巧也(T.T彩たま)、現役チームからは2020年全日本選手権ダブルス準優勝の一年生・宮川昌大が対戦した。
写真:宮川昌大/撮影:ラリーズ編集部
得点力の高い神のサーブに、2ゲーム目からチキータ、ストップとうまくレシーブを対応できた宮川が、最後も鮮やかなチキータレシーブでノータッチエース。嬉しい1勝でOBチームとの星を五分に戻した。
写真:神巧也(T.T彩たま)/撮影:ラリーズ編集部
龍崎東寅が森薗政崇に打ち勝って勝利
第3試合は、森薗政崇(BOBSON)と現主将・龍崎東寅の対決。ここから5ゲームスマッチとなる。
写真:龍崎東寅/撮影:ラリーズ編集部
森薗のチキータレシーブを狙ってカウンターを積極的に仕掛けていった龍崎が1ゲーム目を取る。一進一退の攻防が続き、勝負は第5ゲームへもつれ込む。
写真:森薗政崇(BOBSON)/撮影:ラリーズ編集部
最後までミスが少なく、広角にコースをついた龍崎が、ゲームカウント3-2で森薗に勝利した。現役チームが2勝1敗でリードする展開となった。
丹羽孝希、冴え渡るカウンター
現在の五輪代表と次世代五輪代表の対決ともいえる、豪華な組み合わせとなった第4、第5試合。
第4試合は、東京五輪代表の丹羽孝希(スヴェンソン)と、インターハイを二連覇して明治大学に今年入学した戸上隼輔の対戦。今年の全日本選手権準々決勝では4-0で戸上が勝利している。
写真:丹羽孝希(スヴェンソン)/撮影:ラリーズ編集部
序盤から、カウンターとカットブロックの冴え渡る丹羽が第1ゲーム、第2ゲームを連取する。
追い込まれた戸上は、バックハンド強打を両サイドに打ち分ける展開で流れを引き寄せ、第3ゲームを13-11で取り返す。第4ゲームも戸上が取り、勝負は最終第5ゲーム。8-8から落ち着いて3本連取した丹羽が勝利した。
写真:戸上隼輔/撮影:ラリーズ編集部
これでOBチームと現役チームの対戦成績が2勝2敗となった。
宇田幸矢、水谷隼にストレート勝利
第5試合は、東京五輪代表で過去全日本10回優勝の水谷隼(木下グループ)と、現・全日本チャンピオンの明治大学一年生、宇田幸矢との注目のカード。
写真:宇田幸矢/撮影:ラリーズ編集部
試合勘がまだ戻りきっていない印象の水谷に、第1ゲームの1球目から宇田が積極的な攻撃を仕掛けていく。威力抜群のフォアドライブを中心に、終始水谷とのラリー戦を有利に進めた宇田が、ゲームカウント3-0でストレートで水谷に勝利し、これからの日本の卓球界を背負う大器を感じさせた。
写真:水谷隼(木下グループ)/撮影:ラリーズ編集部
多くの注目を集めた好ゲーム
現役チームが3勝2敗と、OBチームに勝ち越す結果となったが、卓球界屈指の伝統を持つ明治大学卓球部だけに、どの試合も、緊張感たっぷりの見応えのあるゲームとなった。
写真:出場したOBチーム、現役チームの選手たち/撮影:ラリーズ編集部
試合の模様は、明治大学卓球部公式Youtubeでライブ配信され、多くの視聴者を集めた。
試合後にはOBを代表して水谷が「今日の試合で改めて卓球が好きだな、卓球って楽しいなという気持ちになれました。見ていただいた皆さんにとって、少しでも元気や勇気の一部になれば嬉しいです」と挨拶し、久しぶりに試合ができた喜びを語った。
試合結果詳細
OBオールスター 2-3 現役
○平野友樹 2-0 西康洋
11-6/11-6
神巧也 1-2 ○宮川昌大
11-5/9-11/9-11
森薗政崇 2-3 ○龍崎東寅
9-11/11-3/9-11/11-3/8-11
○丹羽孝希 3-2 戸上隼輔
11-8/11-7/11-13/8-11/11-8
水谷隼 0-3 ○宇田幸矢
8-11/8-11/7-11