岡野俊介は3種目でメダル獲得 男子単はベスト4に中国1選手【卓球・FISUワールドユニバーシティゲームズ2025トピックス4選】 | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

写真:卓球日本代表選手団/提供:一般社団法人 日本学生卓球連盟

大会報道 岡野俊介は3種目でメダル獲得 男子単はベスト4に中国1選手【卓球・FISUワールドユニバーシティゲームズ2025トピックス4選】

2025.07.26

文:ラリーズ編集部

<FISU ワールドユニバーシティゲームズ(2025/ライン・ルール) 7月17日~24日 場所:ドイツ ライン・ルール都市圏>

24日、FISU ワールドユニバーシティゲームズ(2025/ライン・ルール)は大会最終日を迎え、それぞれの種目で優勝国、優勝ペア、優勝者が決定した。

日本代表は合計4つのメダルを獲得


写真:卓球日本代表選手団/提供:一般社団法人 日本学生卓球連盟

今大会に出場した卓球日本代表は、合計4つのメダルを獲得し、見事な活躍を見せた。

女子団体は決勝で強豪・中国をマッチカウント3-2の接戦で破り、金メダルを獲得。2013年第27回カザン大会ぶり、12年ぶり2回目の金メダルとなった。

男子団体はチャイニーズタイペイとの準決勝で惜しくも敗れたものの、堂々の銅メダルを獲得し、確かな実力を示した。

岡野俊介が3つのメダルを獲得

メダルを4つ獲得した日本代表のなかでも、3つのメダルを獲得した岡野俊介(朝日大)の活躍は特に光った。


写真:岡野俊介(朝日大学)/出澤杏佳(レゾナック)/提供:一般社団法人 日本学生卓球連盟

混合ダブルスでは出澤杏佳(レゾナック)とのペアで、準決勝・決勝ともに中国ペアをフルゲームで下して金メダルを手にした。

男子ダブルスでは谷垣佑真(愛知工業大)とのペアで快進撃を重ね、パリ五輪にも出場した高承睿(ガオチェンルイ・チャイニーズタイペイ)やエドゥアルド・イオネスク(ルーマニア)のペアを撃破し、決勝に進出した。決勝では、惜しくも中国香港ペアに敗れたものの、堂々の銀メダル獲得となった。

男子シングルスではベスト4に中国1選手


写真:面田采巳(愛知工業大)/提供:一般社団法人 日本学生卓球連盟

シングルスでは日本代表は男女ともにメダル獲得とはならなかったものの、女子では出澤、浅田真奈(朝日大)、面田采巳(愛知工業大)の3選手がベスト8に進出した。なお、特に浅田と面田はベスト8決定戦でともに中国選手を破っており、改めて日本の大学卓球の強さを世界に示した形となった。

また、各国の結果も非常に興味深いものとなった。

まず、男子シングルスでは、個人資格(AIN)で出場したウラジミール・シドレンコとマクシム・グレブネフが金メダルを争った。近年のワールドユニバーシティーゲームズでは他の国際大会同様、中国選手同士で決勝を争う展開がほとんどであったため、決勝の舞台に中国選手が立てないという近年稀に見る展開となった。

さらに、シングルス以外の種目で見ても、今大会で金メダルを獲得した国は中国、日本、チャイニーズタイペイ、中国香港、AINの5か国に分かれ、中国が金メダルを独占する形にはならなかった。

とはいえ、中国の合計獲得メダル数は9個と、変わらず群を抜いていることは確か。金メダルの数こそ減らしたものの、依然として“卓球帝国”の力を見せた形となった。

世界ランキング上位選手、五輪代表選手が多数参加

今大会には、過去のワールドユニバーシティーゲームズ以上に、現役の世界ランカーや五輪代表経験選手が参加した。

最も顕著だったのは男子のチャイニーズタイペイで、エースの高承睿(ガオチェンルイ)はパリ五輪代表で世界ランキング25位。馮翊新(フェンイーシン)と黄彦誠(フアンヤンチェン)もともに世界ランキングは2桁台の選手で、もはやナショナルチームと遜色のないメンバー構成となっている。

女子の中国も、世界ランキング36位の王暁彤(ワンシャオトン・中国)を筆頭に、同64位の楊屹韵(ヤンイユン)、72位の韓菲兒(ハンフェア)と、WTTフィーダー、WTTコンテンダーで上位進出を果たすレベルの選手が参加した。

他にも、エドゥアルド・イオネスクや趙大成(チョデソン・韓国)、簡彤娟(チェントゥンチュアン・チャイニーズタイペイ)など、パリ五輪に出場した選手も多数おり、例年以上にレベルの高い大会であったと言える。

なお、次回のワールドユニバーシティーゲームズは、2年後に韓国の忠淸地方で開催が決定している。

FISU ワールドユニバーシティゲームズ2025最終日結果

男子シングルス準決勝

◯ウラジミール・シドレンコ(AIN) 4-0 エドゥアルド・イオネスク(ルーマニア)
11-6/14-12/11-6/11-8

◯マクシム・グレブネフ(AIN) 4-2 孫正(スンジェン・中国)
11-9/16-14/7-11/5-11/11-9/11-7

男子シングルス決勝

◯ウラジミール・シドレンコ(AIN) 4-1 マクシム・グレブネフ(AIN)
10-12/11-8/11-8/11-6/11-6

女子シングルス準決勝

◯HUANG Yu-jie(チャイニーズタイペイ)4-1 吳詠琳(ウーインラン・中国香港)
11-8/8-11/11-5/11-9/11-3

◯趙尚(ジャオシャン・中国)4-3 王暁彤(ワンシャオトン・中国)
11-8/6-11/3-11/10-12/11-8/11-7/11-8

女子シングルス決勝

◯趙尚(ジャオシャン・中国)4-0 HUANG Yu-jie(チャイニーズタイペイ)
11-8/11-9/13-11/11-5

FISU ワールドユニバーシティゲームズ2025最終結果

女子団体

金メダル:日本
銀メダル:中国
銅メダル:チャイニーズタイペイ

男子団体

金メダル:チャイニーズタイペイ
銀メダル:中国
銅メダル:ドイツ、日本

男子ダブルス

金メダル:陳顥樺(チャンバルドウィン)/姚鈞涛(中国香港)
銀メダル:岡野俊介(朝日大学)/谷垣佑真(愛知工業大学)
銅メダル:エドゥアルド・イオネスク/Darius MOVILEANU(ルーマニア)、趙大成(チョデソン)/YUN Changmin(韓国)

女子ダブルス

金メダル:韓菲兒(ハンフェア)/王暁彤(ワンシャオトン・中国)
銀メダル:楊屹韵(ヤンイユン)/趙尚(ジャオシャン・中国)
銅メダル:Isa COK/カミーユ・ルッツ(フランス)、簡彤娟(チェントゥンチュアン)/TSAI Yun-en(チャイニーズタイペイ)

混合ダブルス

金メダル:岡野俊介(朝日大学)/出澤杏佳(レゾナック)
銀メダル:曾蓓勛(ツォンベイシュン)/韓菲兒(ハンフェア・中国)
銅メダル:陳俊菘(チェンジュンソン)/王暁彤(ワンシャオトン・中国)、陳顥樺(チャンバルドウィン)/WONG Hoi Tung(中国香港)

男子シングルス

金メダル:ウラジミール・シドレンコ(AIN)
銀メダル:マクシム・グレブネフ(AIN)
銅メダル:孫正(スンジェン・中国)、エドゥアルド・イオネスク(ルーマニア)

女子シングルス

金メダル:趙尚(ジャオシャン・中国)
銀メダル:HUANG Yu-jie(チャイニーズタイペイ)
銅メダル:王暁彤(ワンシャオトン・中国)、吳詠琳(ウーインラン・中国香港)