写真:竹本泰彦監督(ヒゴ鏡卓球クラブ)/撮影:ラリーズ編集部
大会報道 “当たり前の日常”に感謝を込めて 熊本県・ヒゴ鏡卓球クラブの竹本監督が語る震災と決意<第44回全国ホープス卓球大会>
2026.08.10
<ロートカップ・第44回全国ホープス卓球大会 日時:2026年8月10日~8月12日 場所:東京体育館(東京都)>
熊本県八代市を拠点に活動する「ヒゴ鏡卓球クラブ」。
今大会で全国ホープス10年連続出場という節目を迎えた同クラブを率いる竹本泰彦監督に、大会初日の試合直後の胸中を語っていただいた。
震災という大きな困難を乗り越えてコートに立った選手たちへの思い、そして11日への決意に迫る。
竹本泰彦監督、試合後のコメント
――まずは、本日の試合を振り返っての感想をお聞かせください。
竹本監督:震災の影響で思うような練習はできていなかったのですが、それでも選手たちは本当によく頑張ってくれて2勝という素晴らしい結果で明日の試合へ繋げることができました。
コート上でひたむきにボールを追う選手たちの姿に、私自身がすごく救われた気持ちです。
今大会は10年連続出場という節目の年であり、例年以上に強い思い入れを持って臨んでいます。だからこそ、明日も見てくださる皆さんに元気を与えられるようなプレーをお見せしたいですね。
――大会直前、熊本を大きな地震が襲いました。クラブ周辺の被害状況はいかがでしたか。
竹本監督:私たちの拠点である八代市は、特に被害が大きかった氷川町のすぐ隣に位置しています。
現在も断水が続いており、日々水を汲みに行かなければならない状況です。
当然、練習も思うようにはできません。
ただ不幸中の幸いと言うべきか、電気は通っているのでエアコンを効かせながら活動できています。水がない過酷な環境下ではありますが、環境があるだけでもありがたいと感じています。
――余震が続く中、大会への出場自体も危ぶまれたのではないでしょうか。
竹本監督:はい。大きな余震が何度も発生し、子供たちの中には不安から「お母さんの元を離れたくない」と怖がる子もいました。一時は大会への出場を諦めることも頭をよぎりました。
しかし、保護者の皆さんが手厚く協力してくださり、なんとかこうして東京の会場まで送り出すことができました。
今回東京に来て、蛇口から当たり前に水が出る光景を目にしたとき、心からそのありがたみを感じましたね。普通に生活できること、そして大好きな卓球ができることは決して「当たり前」ではないのだと、今回の震災を通じて深く再認識させられました。
卓球ができる喜びを感じながら
被災地の厳しい状況を抱えながらも、コートの上で力強いプレーを見せるヒゴ鏡卓球クラブの選手たち。
写真:松永凛(ヒゴ鏡卓球クラブ)/撮影:ラリーズ編集部
言葉を詰まらせながらも選手への感謝を口にし、込み上げる涙をこらえて語る竹本監督の姿からは、支えてくれた人々への深い感謝と、卓球ができる喜びがひしひしと伝わってきた。
困難を糧に一丸となった彼らが、明日どんなプレーを見せてくれるのか期待が高まる。






