【卓球・インカレ男子】専大が28年ぶり大学王者に | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

大会報道 【卓球・インカレ男子】専大が28年ぶり大学王者に

2018.07.16

<全日本大学総合卓球選手権大会(団体の部)、2018年7月12日〜15日・墨田区総合体育館>

15日、卓球の大学日本一を決める全日本大学総合卓球選手権大会(団体の部、以下、インカレ)の準決勝と決勝が行われ、男子は専修大学が28年ぶり18回目の優勝を決めた。最終日の詳細結果は以下の通り。

卓球インカレ2018 男子準決勝

明治大学 3-1 愛知工業大学

1酒井 1-3 吉村◯
2◯龍崎 3-0 松山
3◯渡辺・龍崎 3-1 吉村・木造
4◯渡辺 3-2 高見
5出雲-木造

マッチレポート

大会2連覇中の第1シード明治大学(以下、明治)と、エースの吉村に加えインターハイチャンピオンの木造勇人が加入し3年ぶりの優勝を目指す愛知工業大学(以下、愛工大)が、大会随一の好試合を展開した。

今年5月のITTF香港オープンで優勝した吉村和弘。しなやかで豪快なバックハンドが強みの選手だ。
写真:ラリーズ編集部

愛工大のエース吉村和弘が、2年前のインカレでMVPを獲得している酒井明日翔をゲームカウント3-1で抑えるも、明治の龍崎東寅と渡辺裕介が単複で3連勝し、明治に軍配が上がった。特に3番ダブルスで龍崎・渡辺ペアが吉村・木造ペアに打ち勝って制した一戦が明治に流れを引き寄せた。

愛工大との準決勝3番ダブルスで勝利した龍崎(左)・渡辺(右)ペア
写真:ラリーズ編集部

筑波大学 1-3 専修大学

1原田 0-3 及川◯
2◯坪井 3-1 三部
3坪井・三浦 1-3 郡山・及川◯ 
4梅崎 1-3 田添◯
5三浦-郡山

マッチレポート

田添響、及川瑞基、三部航平ら穴の無い布陣で臨む専修大学に対し、エース左腕・坪井勇磨を擁する筑波大学が挑戦した。

筑波のエース、坪井は2014年のインターハイ3冠(シングルス、ダブルス、団体)を成し遂げた名選手だ。
写真:ラリーズ編集部

1番で独ブンデスリーガで経験を積む及川が左ペンドライブの原田をストレートで下すと、2番は三部と坪井の元インハイ王者対決となった。ここは青森山田高校の先輩にあたる坪井が激しい打ち合いを制し、ゲームカウント3-1で勝利した。しかし筑波の反撃はここまでとなり、3〜4番は総合力に勝る専修が順当に勝利した。

卓球インカレ2018 男子決勝

明治大学 0-3 専修大学

1龍崎 2-3 田添響◯
2出雲 1-3 三部◯
3渡辺・龍崎 1-3 郡山・及川◯
4渡辺-及川
5酒井-郡山

マッチレポート

決勝は3連覇を狙う明治と、28年ぶりの優勝をかけて戦う専修の対戦となった。明治は直前に行われた準決勝での愛工大との激闘で気力を使い果たした感がある一方で、専修はその安定感と勢いが衰えなかった。

強烈なバックハンドが魅力の田添響は今大会のMVPにも選出された。
写真:ラリーズ編集部

第1試合は田添響が2ゲーム連取してから龍崎が2ゲーム取り返し最終ゲームへ。しかし最後は地力で勝る田添が勝利し、優勝に向けて勢いをつけた。続く三部も、出雲をゲームカウント3-1で下し、インカレ王者に王手をかけた。出雲は小学6年生にして全日本一般の部で2勝をあげ、2014年の全国中学生大会で優勝しているなどジュニア時代から注目を浴びていた選手だ。

明治はチームの主力である今年の全日本ベスト8の渡辺と酒井を4.5番手に回す後半重視のオーダーとしていたため、3番の渡辺・龍崎のダブルスが勝てば大逆転のチャンスはある状況だった。しかし、専修の主将・郡山と及川のペアは落ち着いたプレーで3-1で見事勝利を収め、優勝を決めた。

専修大学の優勝メンバー。左から郡山、及川、三部、田添。
写真:ラリーズ編集部

専修大学は全日本大学総合卓球選手権大会(団体の部)において歴代1位となる17回優勝回数を誇っていたが、近年は優勝から遠ざかっており、今回の18回目の優勝は実に1990年以来28年ぶりの記念すべき勝利となった。

<男子最終結果>

優勝:専修大学
準優勝:明治大学
ベスト4:愛知工業大学、筑波大学
ベスト8:法政大学、埼玉工業大学、中央大学、早稲田大学

MVP(殊勲賞)

田添響(専修大学)

文・写真:ラリーズ編集部