文:ラリーズ編集部
<ITTFワールドツアー・香港オープン 2019年6月4日~6月9日>
9日、香港オープン女子シングルス決勝で伊藤美誠(6月世界ランキング7位・スターツ)が王藝迪(同46位・中国)にゲームカウント0-4で敗れ、優勝を逃した。
両者は今年5月30日にも中国オープンで対戦しており、その際は4-3で伊藤が王を下していたが、今回はリベンジを許す形となった。
決勝では、準決勝まで効いていた伊藤のサーブを丁寧に返球され、また、なかなかリード出来ない焦りからかラリーも単調になる場面が多かった。
一方で伊藤は今大会、1回戦で中国の孫銘陽(同145位)を破り、またその後のポルカノバ(同22位・オーストリア)、平野美宇(同9位・日本生命)戦では特徴である小気味良い速攻プレーがなかなか発揮出来ない苦しい試合展開にも耐えて勝ち切る強さを見せた。
伊藤はこの後、12日から札幌で行われるジャパンオープンに挑む。昨年は中国の陳幸同、王曼イクを連破し、センセーショナルな優勝を遂げた大会だけに、連覇に期待がかかる。
写真:伊藤美誠(スターツ)/撮影:ラリーズ編集部
伊藤美誠 試合後のコメント
写真:伊藤美誠(スターツ)/撮影:ラリーズ編集部
最後まで自分の卓球をさせて貰えなかった。中国オープンでの対戦から相手が変えてきた。私の卓球をやらせないようにしようと思っていたのを試合をしていて感じた。
自分で自分の戦術を縛りすぎた。相手も待ちやすかったと思う。もっと遊ぶ感覚というか試していけばよかった。1点取ることに集中したが取れないから試す機会が少なかった。もっと試していかないと分からないことも多い。
戦術もやれることが少なかったが、それでももっと工夫したらチャンスが出てきたかもしれない。幅を広げるというよりは、やってみようという軽い気持ちが大事。真面目になりすぎた。
今大会、他の選手だと自分の卓球が出来なくても我慢して勝てた。中国選手相手だとそれが出来なかった。相手から私のプレーをさせないようにしてきても、これだったらまだまだ行けるという自信と実力をつけたい。試合をやっていかないと本当に分からないので今回経験出来てよかった。
(中国香港の2大会で中国選手と5戦3勝2敗について)
自信になっているし、切磋琢磨して行ける仲。ただ中国選手誰にも負けたくない。もっともっと強くなって見返したい。そう思った方が強くなれる。見とけよっていう思いでいたい。
(連覇がかかるジャパンオープンについて)
まずは目の前の1回1回をやり切る、出し切ることをしていきたい。今回沢山試合しているのでしっかり体調を整えたい。(丹羽との)ミックスもあるので休むところはしっかり休みたい。いよいよジャパンオープンだなという感じ。
香港OP最終日 女子シングルス結果
写真:王藝迪(中国)/撮影:ラリーズ編集部
<決勝>
伊藤美誠 0-4 ○王藝迪(中国)
3-11/7-11/5-11/6-11