文:ラリーズ編集部
<ITTFチャレンジ・ベラルーシオープン 2019年10月30日~11月3日>
大会4日目を終えた2日、21歳以下(U21)の男女シングルスのチャンピオンと、男女シングルスベスト4、男女ダブルス決勝進出ペアが決定した。
この日はドイツの邱党(キュウダン・ドイツ)が2017年世界ジュニアチャンピオンの薛飛(シュエフェイ・中国)を破る金星を挙げたほか、早田ひな(日本生命)が2016年世界ジュニア女王の石洵瑶(シーシュンヤオ・中国)に勝利するなど中国の実力者が次々に姿を消した。
>>名将の愛息・邱党「欲しいのは世界ランキングじゃない」見据えるのは2024年パリ五輪
愛工大名電ペアが優勝に王手
写真:中国ペアに敗れた木造勇人(愛知工業大・写真左)と田中佑汰(愛知工業大・写真右)/提供:ittfworld
男子シングルスでは、日本勢で唯一勝ち残っている宇田幸矢(JOCエリートアカデミー/大原学園)がその後も勝ち進み、準決勝に駒を進めた。特に準々決勝では独特のバックスイングから繰り出す巻き込みサーブが特徴のアントン・カールバーグ(スウェーデン)を攻略するなど、快進撃が止まらない。
一方男子ダブルスでは、木造勇人/田中佑汰(愛知工業大)と篠塚大登/曽根翔(愛工大名電高)が勝ち残っていたが、全日学優勝の木造/田中ペアは中国の徐海東(シュハイドン)/趙釗彦(ジャオジャオヤン)に敗れてベスト4となった。
対する篠塚/曽根の高校生ペアは、フランスペアに勝利して決勝進出を決めた。
>>“卓球黄金世代”の継承者 見据える2020の「その先」<木造勇人>
早田ひな・橋本帆乃香 揃ってベスト4
写真:中国選手を連破した橋本帆乃香(ミキハウス)/提供:ittfworld
女子シングルスでは、3回戦で早田ひなが世界ジュニアチャンピオン石洵瑶と7月の韓国オープンぶりの対戦となった。前回はフルゲームの末早田が勝利したが、今回もゲームカウント4-1で早田が勝利し、準々決勝へと駒を進めた。
また橋本帆乃香(ミキハウス)は3回戦で呉洋晨(ウーヤンチェン・中国)を、準々決勝で蒯曼(クワイマン・中国)に勝利し、中国選手を2連破した。
両者はともにベスト4入りを果たし、3日の準決勝で相まみえることとなった。
橋本は塩見真希(ミキハウス)と組んだダブルスでは中国選手に敗れてベスト8に終わったが、大藤沙月/芝田沙季(ミキハウス)はスペインペア相手に苦しみながらもフルゲームで勝利し、決勝進出となった。
>>早田ひなインタビュー “黄金世代”から見た「今、日本の卓球が強いワケ」
大会最終日となる11月3日は、男女シングルスの準決勝・決勝と男女ダブルスの決勝が行われる。
男子組み合わせと見どころ
写真:宇田幸矢(JOCエリートアカデミー/大原学園)/提供:ittfworld
男子シングルス 準決勝
宇田幸矢 - トリスタン・フロール(フランス)
エマニュエル・ルベッソン(フランス) - 徐瑛彬(中国)
男子ダブルス 決勝
篠塚大登/曽根翔 - 徐海東/趙釗彦(中国)
男子シングルスでは宇田幸矢が、フランスのビッグサーバーであるトリスタン・フロールと対戦。2日に同じくサーブの威力に定評のあるアントン・カールバーグを破った宇田は再度難しいゲームになりそうだ。馬龍(マロン・中国)がレシーブに手を焼くフロールのサーブを攻略して決勝進出なるか期待がかかる。
また男子ダブルスでは木造/田中を破った中国ペアと対戦する。同世代のライバルに当たる中国選手との対決だ。フルゲームを制したばかりの高校生ペアは勢いそのままにワールドツアー制覇なるか注目だ。
>>“卓球黄金世代”の継承者 見据える2020の「その先」<木造勇人#2>
女子組み合わせと見どころ
写真:早田ひな(日本生命)/提供:ittfworld
女子シングルス 準決勝
早田ひな - 橋本帆乃香
張薔(中国) - FAN Siqi (中国)
女子ダブルス 決勝
大藤沙月/芝田沙季 - WEGRZYN Anna/WEGRZYN Katarzyna (ポーランド)
女子シングルスでは早田ひなと橋本帆乃香が2019年3回目の対戦となる。直近2回とも接戦を早田ひなが制している。五輪代表選考レースも終盤に差しかかり、どちらも負けられない一戦となるが、今回の対戦はどちらが勝利するか注目だ。
一方女子ダブルスでは大藤沙月/芝田沙季が、決勝でWEGRZYN Anna/WEGRZYN Katarzyna(ポーランド)と対戦する。ポーランドペアは中国ペアを破っており、油断は禁物だ。実力通りのプレーで優勝なるか期待だ。