文:ラリーズ編集部
<ITTFワールドツアープラチナ・オーストリアオープン 2019年11月12日~11月17日>
12日、チームワールドカップの興奮冷めやらぬ中で開幕を迎えたオーストリアオープンでは、女子シングルス予選2回戦が行われた。長﨑美柚(JOCエリートアカデミー/大原学園)が試合に臨み、中国の若手・孫銘陽(スンミンヤン)と対戦。ゲームカウント4-0で長﨑に軍配があがった。
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長﨑が中国選手を圧倒
写真:チェコオープンでの長﨑美柚(JOCエリートアカデミー/大原学園)/提供:ittfworld
試合相手はバックに表ソフトラバーを貼った前陣速攻型の選手。これまでワールドツアーにあまり出場していないが「中国オープンでは私と対戦する前に全ての中国選手が孫銘陽選手と練習していた」と香港オープンで伊藤美誠(スターツ)が語ったように、伊藤のコピー選手として知られている。
長﨑は回転が読みづらいサーブで相手のレシーブを乱すと、回転量の多い両ハンドで常に先手を取る。相手の攻撃もキレがあり、やや苦戦したものの競り合いになった1ゲーム目を制した。
続く2ゲーム目も自身のリズムを保ちながらも相手のバック側へ回転量の多いドライブを送り、相手のミスを誘う。そうかと思えば相手のフォア側をストレートで打ち抜き、順調に得点を重ねる。相手に思うようにプレーをさせない、早い攻めで長﨑が2ゲーム目も相手を圧倒した。
しかし、3ゲーム目以降は長﨑のサーブとドライブの威力に慣れ始めた孫が、長﨑に先手を取られても表ソフトラバーでミート打ちで押し込む場面が増える。さらに相手のナックルサーブを浮かし、先手を取られる場面が増えた長﨑は中盤で相手にリードを許す。
対して長﨑はサーブを出す位置をミドルに変え、巻き込みサーブを混ぜることでプレーに変化を加えて対応。要所で質の高いストップを繰り出し、相手の待ちを外すと台から出るか出ないかの際どいボールを攻めぬき、追い上げる。競り合いになった3,4ゲーム目を実力で上回って制した長﨑がストレートで勝利し、予選3回戦へと駒を進めた。
詳細スコア
〇長﨑美柚 4–0 孫銘陽(中国)
11-8/11-6/12-10/11-9