写真:女子ダブルス優勝 長﨑美柚(写真左)・木原美悠/提供:ittfworld
大会報道 長﨑/木原の10代ペア優勝 伊藤美誠、打倒中国めざし最終日へ<卓球・オーストリアオープン最終日見どころ>
2019.11.17
文:ラリーズ編集部
<ITTFワールドツアー・オーストリアオープン 2019年11月12日~11月17日>
現地時間16日、オーストリアOPはダブルス各種目の決勝まで、男女シングルスは準々決勝までが行われた。女子ダブルスでは木原美悠/長﨑美柚が、混合ダブルスでは張本智和/早田ひながともに優勝。女子シングルスでは伊藤美誠が準々決勝を突破し、大会最終日の17日に勝ち残った。
丹羽孝希、早田ひなはベスト8 伊藤美誠は優勝かけ最終日へ
写真:丹羽孝希(写真右)とカルデラノ(写真左)/提供:ittfworld
男子シングルスは丹羽孝希(スヴェンソン)が準々決勝でウーゴ・カルデラノ(ブラジル)と対戦。試合は惜しくも2-4で敗れたものの、自身1年ぶりのワールドツアーベスト8入りという結果を残し、大会を終えた。
写真:早田ひな/提供:ittfworld
女子シングルスには伊藤美誠(スターツ)、早田ひな(日本生命)の日本代表2選手が準々決勝に臨んだ。
伊藤は鄭怡静(チェンイージン・チャイニーズタイペイ)と対戦。1ゲーム目を落とすもその後のゲームを連取し、4-1での快勝をおさめた。伊藤美誠は準決勝進出により、2020年1月時点での世界ランキングにおいて日本選手2番手以内に入ることが決まり、東京五輪代表選考の基準を満たした。
早田は銭天一(チェンティエンイ・中国)と対戦したが、2-4で敗れた。1回戦で同級生の平野美宇(日本生命)をストレートで下して勝ち上がった早田はベスト8で大会を去ることになった。チャレンジ大会を除くと、ワールドツアーでは2年前のオーストリアOP以来のベスト8だ。
ダブルスは日本ペアが2種目制覇
写真:混合ダブルス優勝の張本智和(写真左)・早田ひな/提供:ittfworld
混合ダブルス決勝では張本智和(木下グループ)/早田ひなが中国の林高遠(リンガオユエン)/朱雨玲(ジュユリン)と対戦。中国のトップ選手によるペアに対して3-1で勝利し、ワールドツアー初優勝を果たした。
女子ダブルスでは木原美悠(JOCエリートアカデミー)/長﨑美柚(JOCエリートアカデミー/大原学園)が勝ち残り、決勝ではチャイニーズタイペイの陳思羽(チェンズーユ)/鄭先知(ジェンシェンチー)と対戦した。ゲームカウント2-0のリードから2-2まで追いつかれる苦しい展開だったが最終第5ゲームを勝ち切り、優勝。10月のドイツOPでは決勝で敗れタイトルまであと一歩届かなかった木原/長﨑。チャレンジ大会を除く、ワールドツアー初タイトルを掴んだ。
女子シングルス 最終日見どころ
写真:伊藤美誠/提供:ittfworld
女子シングルス 準決勝
伊藤美誠 - 銭天一(中国)
朱雨玲(中国) - 王藝迪(ワンイーディ・中国)
女子シングルスベスト4は伊藤美誠以外の3選手が中国代表という顔ぶれになった。伊藤の相手は、早田を準々決勝で破った銭天一。世界ランクこそ71位と高くはないものの、19歳と伸び盛りの選手だ。
準決勝もう一つのカードは朱雨玲対王藝迪。朱はチームワールドカップでは中国代表から外れたものの、その鬱憤を晴らすかのように準決勝まで勝ち上がってきた。対する王藝迪は2回戦で石川佳純(全農)を破った相手。こちらも22歳と、若く勢いのある選手だ。
伊藤美誠は10月のスウェーデンOP、ドイツOPでともに決勝に進出したものの、あと一歩のところで優勝を逃している。最終日17日は、伊藤が打倒中国、そして今シーズンツアー初優勝をかけた戦いに臨む。
>>ドイツOP 伊藤美誠、中国の18歳にリベンジ喫すも2大会連続準V
男子シングルス 最終日みどころ
写真:趙子豪(中国)/提供:ittfworld
男子シングルス 準決勝
樊振東(ファンジェンドン・中国) - ティモ・ボル(ドイツ)
ウーゴ・カルデラノ(ブラジル) - 趙子豪(ジャオズーホウ・中国)
第1シード樊振東に対するは38歳、ティモ・ボル。準々決勝ではチームの後輩、ドミトリ・オフチャロフ(ドイツ)を4-1で下し、その強さは衰えを知らない。準々決勝で丹羽孝希を破って勝ち上がったカルデラノの相手は中国の趙子豪。2回戦では中国の先輩、林高遠を下して勝ち上がった22歳だ。
>>38歳・ボル「引退が怖い」 “ドイツの皇帝”が語る自身の胸中
オーストリアOPはいよいよ最終日。日本勢で唯一勝ち残った伊藤の活躍に期待がかかる。