文:ラリーズ編集部
<ITTFワールドツアーグランドファイナル 2019年12月12日~12月15日>
14日、グランドファイナル・混合ダブルス決勝が行われ、日本の水谷隼(木下グループ)/伊藤美誠(スターツ)ペアが中国の許昕(シュシン)/劉詩雯(リュウスーウェン)と対決。水谷/伊藤は2ゲームを先取し勝利に王手をかけるも、世界選手権を制した中国ペアにあと一歩及ばず、ゲームカウント2-3で敗北を喫した。
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フルゲームの激闘に
写真:伊藤美誠(スターツ・写真右)/水谷隼(木下グループ・写真左)/撮影:ラリーズ編集部
準決勝では第1シードの黄鎮廷(ウォンチュンティン)/杜凱琹(ドゥホイカン・中国香港)ペアに3-0のストレート勝ちを収めるなど、今大会1ゲームも落とさずに決勝へと進出した水谷/伊藤ペア。対する許昕/劉詩雯も全試合ストレートで勝利しており、決勝は“無傷同士”の対戦となった。
試合は第1ゲーム、中国ペアがポイントを先行するが、水谷/伊藤もサービスエースなどで得点を重ね、11-9で逆転に成功。1ゲームを先取する。
続く第2ゲームは水谷/伊藤がポイントを先行。打ち急いだミスが見られる中国ペアに対し、安定感のあるプレーでこのゲームを制し、ゲームカウント2-0と勝利に王手をかける。
写真:水谷隼(木下グループ・写真奥)/伊藤美誠(スターツ・写真手前)/撮影:ラリーズ編集部
しかし、第3ゲームからは中国の世界王者ペアが反撃を開始。気迫のこもったドライブで水谷/伊藤のブロックを打ち崩し、第3、第4ゲームを連取する。これでゲームカウントは2-2、勝負の行方は最終第5ゲームへともつれ込む。
第5ゲーム、ブロックで揺さぶる水谷/伊藤と、威力のあるドライブで押す許昕/劉詩雯による一進一退の攻防が繰り広げられる。内容、得点ともに接戦となるが、先に抜け出したのは中国ペア。10-8とマッチポイントを握る。
日本ペアも負けじと長いラリーを制し、1点を返すが、あと一歩届かず。最後は許昕がフォアハンドフリックで決め、中国ペアがこのフルゲームの激闘を制した。
敗れはしたが、世界王者ペアをあと一歩の所まで追い詰めるなど、その強さを見せつけた水谷/伊藤。価値ある準優勝となった。
試合後のコメント
写真:表彰式の様子/撮影:ラリーズ編集部
水谷は試合後「ミックスしか自分にないと思っているので、今日に懸ける思いは一段と高かった。今シーズンは今回入れて5度決勝進出。1回優勝4回準優勝ということで接戦で負けることが多い。わかりやすい反省点ができた」と反省の弁を述べた。
「8-8の1本ミスしたのが全て」と敗因を振り返るとともに「(3ゲーム目以降)美誠がレシーブのときに2人ともサイドスピンを入れるようになってきた。許昕もチキータが多くなってきて、相手がサーブレシーブで先手を取るような展開をしてきた。そこで上手く対応できなかった」と中国の戦術変更に対応が遅れたことを明かした。
詳細スコア
写真:中国の許昕(写真左)と劉詩雯(写真右)/撮影:ラリーズ編集部
水谷隼/伊藤美誠 2-3 〇許昕/劉詩雯(中国)
11-9/11-6/3-11/8-11/9-11